だれモビプロジェクト番外編
「ペットは家族」なら、なぜ一緒に温泉に入れないのか?
日本では、よくこう言われる。
「ペットは家族です」。
テレビCMでも、行政のパンフレットでも、SNSでも、
犬や猫は“家族の一員”として語られる。
少子高齢化が進み、単身世帯が増え、
ペットが精神的な支えになっていることは、もはや珍しい話ではない。
それなのに、である。
家族なのに、
温泉には一緒に入れない。
宿泊先でも、別室。
食事も別。
移動も別。
この違和感を、
「ルールだから」「衛生上の問題だから」で
本当に片付けていいのだろうか。
だれモビプロジェクトでは、
この“ちょっとした疑問”を、
あえて真正面から、でも少し可笑しく、
そして真面目に考えてみたい。
家族という言葉の、都合のいい使い方
まず前提として、誤解のないように言っておく。
だれモビプロジェクトは、
「ペットを人間と同じ扱いにしろ」と言いたいわけではない。
むしろ逆だ。
問題にしたいのは、
「家族」という言葉を、都合よく使っていないか?
という点である。
・癒しが欲しいときは「家族」
・寂しいときは「家族」
・消費行動を促したいときも「家族」
でも、
責任や設備投資、仕組みづくりが必要になると、
急に「動物だから」「前例がないから」「難しいから」と距離を取る。
これは、
ペットの問題というより、
日本社会が“新しい家族像”を扱いきれていない証拠なのかもしれない。
温泉地という場所が抱える、もう一つの現実
ここで、話を温泉地に移そう。
温泉地は今、全国的に共通の課題を抱えている。
高齢化
後継者不足
平日の稼働率低下
インバウンド依存への不安
「温泉しかない」という単一価値
どこも似たような風景、
似たような売り文句、
似たような集客施策。
その一方で、確実に増えている層がある。
**「ペットと一緒に旅をしたい人」**だ。
彼らは決して少数派ではない。
むしろ、
・長期滞在
・リピート率が高い
・平日利用も厭わない
という、
温泉地にとっては理想的な顧客像でもある。
それなのに、
受け皿は圧倒的に不足している。
「じゃあ、ペット専用の温泉を作ればいいじゃん」
ここで、だれモビ的な発想が出てくる。
「家族なら、温泉入ってもいいじゃん」
――この、半分冗談みたいな一言。
でも、
これを本気で考えたら、
実はかなり合理的なのではないか。
そこで出てきたのが、
20フィートコンテナを使った、ペット専用温泉ユニットという構想だ。
20フィートコンテナ × 2分割という理由
なぜコンテナなのか。
答えはシンプルだ。
移設できる
初期投資を抑えられる
景観を壊しにくい
実証実験がしやすい
温泉地ごとの条件に合わせやすい
そして、
20フィートを2分割する。
小型犬エリア
中・大型犬エリア
(もしくは犬/猫、セルフ/スタッフ対応など)
この「分ける」という発想は、
差別ではない。
安全と快適性を守るための、合理的な配慮だ。
人間だって、
男女別、家族風呂、貸切風呂と分かれている。
それと同じことを、
ペットにも用意するだけでいい。
衛生面?ちゃんと考えればいいだけの話
必ず出てくる反論がある。
「不衛生じゃないの?」
「温泉の質が落ちるんじゃないの?」
正直に言う。
これは、技術の問題であって、思想の問題ではない。
循環・ろ過システム
専用シャワー
使用後の洗浄プロトコル
利用制限(サイズ・頭数・時間)
これらは、
人間向けの温浴施設ですでに確立されている。
つまり、
やらない理由ではなく、やる気の問題なのだ。
ペット温泉は「甘やかし」ではない
もう一つ、よくある誤解。
「ペットを甘やかしすぎじゃないか?」
これも違う。
だれモビプロジェクトが考えるペット温泉は、
贅沢品ではない。
**“一緒に過ごす時間を、きちんと設計する場”**だ。
・移動で疲れた体をケアする
・皮膚や被毛の健康管理
・高齢ペットのリハビリ的活用
・飼い主の安心感
これは、
医療・福祉・観光が交差する、
非常に現実的な価値提供でもある。
「だれモビ」との思想的な一致
ここで、だれモビプロジェクトの本質に立ち返る。
だれモビが目指しているのは、
「誰かだけが我慢する社会」ではない。
高齢者だけ我慢しない
障がい者だけ我慢しない
観光地だけ疲弊しない
そして今回、
ペットと暮らす人だけが我慢しない社会も含まれる。
だれかの“当たり前”を守るために、
別の誰かが排除される社会は、
もう限界に来ている。
コンテナだからこそ、真面目にふざけられる
このペット温泉構想の面白さは、
「いきなり巨大施設を作らない」ところにある。
まずは、
協力してくれる温泉地
理解のある事業者
試してみたい飼い主
この“小さな輪”から始めればいい。
うまくいけば広げる。
合わなければ直す。
それができるのが、コンテナだ。
家族なら、一緒に温泉に入ってもいいじゃん
最後に、もう一度この言葉に戻る。
「家族なら、一緒に温泉に入ってもいいじゃん」
これは、
挑発でも、冗談でもない。
日本がこれから直面する
家族の形の多様化
観光の再定義
地方の価値再構築
その全部を、
一つの小さなコンテナが問いかけている。
だれモビプロジェクトは、
この問いを、
真面目に、可笑しく、
そして現実的に形にしていく。
もし、
「それ、ちょっと面白いな」と思った人がいたら、
その時点で、もう仲間だ。
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