僕は学習能力が乏しい男。
同じ事を何回も繰り返しては後悔する。
それは今朝の出来事であった。
朝ぼらけで少し外が明るくなってくる頃。
トイレに行くため、僕は階段を降りていく。
お母さんの部屋の前に、洗濯物が山積みになったカゴが置いてある。
「あ〜、昨日の夜もトイレが間に合わなかったんだな」
もう毎朝の恒例行事と化したので、驚きもしないし腹もそんなに立たない。
トイレで用を足して、僕はその足で洗濯機に直行する。
寝ぼけ眼のままで洗濯機のスイッチを入れる。
まだもう少し眠かったので、自室に戻って二度寝してしまった。
1時間後、洗濯は既に終わっていたので物干し台に弟が気を利かせて干してくれていた。
「今朝はもうやることが無くなったな、ラッキー」
少し安堵してから、他の用事に取りかかる。
何となく、物音がしてお母さんが起きてきた。
「おはよう」
お互いにその一言から一日が始まる。
大丈夫とは思いつつ、念のため再度お母さんの布団をチェック。
すると、そんなにひどくはないがまた敷布が少し濡れていた。
さっきまでは平常心だった僕の中に怒りがこみ上げてくる。
「お母さん、何回濡らしたらわかるんかね!ほんとに、もう」
怒気を孕んだ言葉が僕の口からつい出てしまう。
「ごめんね、、、」
申し訳なさそうな顔で、それしか言わないお母さん。
いつもなら、気にしなくてもいいよとやり過ごしてあげるのに、何故か今朝は違っていた。
2回目の洗濯が終わり、物干し台にまた干す。
しかし時が経つにつれて、僕の怒りも収まってきた。
そうすると、何で今朝はお母さんにきつく当たってしまったのだろうと後悔の念が津波の如く押し寄せてくる。
お母さんの粗相と同じ数だけ、暗愚な僕も同じことを繰り返してしまう。
僕がうつ病だから、ほんの些細なことでも癪に障ってしまうのか。
はたまた、毎日の介護から来る疲れやストレスがそうさせてしまうのだろうか。
もしかすると、その両方なのかもしれない。
僕はいつもこのnoteでカッコのいいことばかり書いている。
一体、どれがほんとの僕なのか。
恥ずかしながら、僕の中ではその答えが見つからない。
今日のお天気は快晴なのに、僕の心は涙雨。
どうしたものやら、皆目わからない。
