最高のヒーローを失うとき、私はアイデンティティを失った
こんにちは。やまだです
今回は「OTPプレーヤーにとってのLL体験」という切り口でまだ少し早いですが、喪失感と葛藤、今後の選択について書いていきたいと思います。

みんなに聞かれる「ヌゥがLL行ったらどうするの?」
2025年6月、日本選手権まであと少しと近づく中で、ヒーロー選択の判断が重くのしかかってきました。
「ヌゥがLL(Living Legend)になったらどうするの?」
「日本選手権、何使うの?」
「ギリギリまだ使えるんじゃない?」
そんなふうに声をかけられるたび、私は
「どうするんだろう。まだわかんないや~」
「次にしっくりくるヒーローが来るまで、競技の大会はあきらめるかな~」
なんて笑いながら答えていました。しかし心の中では、焦りと不安でいっぱいでした。
ここ1年間、ヌゥとともに戦い、勝ち、そして何度も負けながら積み重ねてきた経験が、私のFlesh and Bloodのプレイヤースキルの核でした。
それがまもなく去ろうとしている…その現実にどう向き合えばいいのか、私はまだ答えを出せずいます。
気づけば、ヌゥの人になっていた
私は最初からヌゥをOTPとして選んだわけではありませんでした。
最初はただの選択肢の一つとしてヌゥを使い始めただけで、「長く使い続けよう」と意識していたわけではなかったのです。MST発売後にヌゥを選んだのは、単純にそれまで使っていたウズリと同じ暗殺者クラスだったというだけなんです。
でも気がつけばヌゥの使用感が自分にとても合っていて、勝ち筋や戦い方の感覚がしっくりきました。そして、そのまま自然と使い続けるようになっていました。
ファティーグという勝ち方も、使っていくうちに手に馴染んでいき、気づけば「ヌゥ=自分のスタイル」という形が定着していったのです。
気がつけば、Xや大会で
「ヌゥの人ですよね」
「ファティーグの人ですよね」
といったふうに認識されるようになっていました。
意図していたわけではない。けれど結果として、ヌゥのプレーヤーとして周囲に覚えられ、それがアイデンティティになっていました。
だからこそ、LLによってそのヌゥを失うことが、単なるヒーローの交代ではなく、自分自身のアイデンティティを失うような喪失感に直結しているのだと思います。
OTP(One Trick Pony)とは?
OTP(One Trick Pony)とは、直訳すると「1つの芸をもつ子馬」となります。 この言葉は元々「たった1つのことしかできない人」を指す言葉だったそうですが、今では「1つのことを極めた人」という意味でも使われることもあるそうです。
ある特定のデッキや特定の戦略しか使わない人を指す言葉で、ゲームなどでも良く使われます。
OTPであることには、深い経験とを武器にできるという大きな強みがあります。プレイの精度、ピッチ順、マッチアップの読み、構築への理解。それらを「感覚レベル」でプレイできるのは、沢山のゲームを積み上げてきたOTPプレーヤーならではの力だと思います。
その一方で、柔軟性の低さや、環境が変化したときの対応力の弱さという課題も抱えています。
そしてFlesh and Bloodというゲームにおいては、LL制度によってヒーローそのものが競技から姿を消すという運命が待っています。
日本選手権に向けた選択
ずっと私が使っているヌゥのLiving Legendポイントは現在954。
残り46ポイント…これから開催されるCallingや海外ナショナルイベントなどで加算される可能性は高く、日本選手権の7月第1週までにLLライン(1000ポイント)に到達する見込みが高いと見ています。
もちろん、まだ踏みとどまる可能性もゼロではありません。しかし、このタイミングでポイントを稼げないとしたら、それは「もはや勝てないヒーローである」という現実と向き合って大阪まで出向き大会に参加することになります。
さらに今のメタゲームでは、プリズム、ケイノ、グレイビィ・ボーンズといったヒーローたちが台頭しており、ヌゥにとってはいずれも相性の悪い相手です。
そして何より
「このままヌゥで準備を続けた場合、それが直前で無駄になるのではないか?」という不安。
それゆえ、私はいま別のヒーローに着手するという現実的な選択をしています。
次に使用する候補としてはグレイビィ・ボーンズ、Arakni, 5L!p3d 7hRu 7h3 cR4X(スリッピー)、傀儡・アラクニ(マリオネット)、フローリアン等がありました。でも、どれだけ頭の中でシミュレーションしても、「ヌゥの代わりにしたい」と思えるヒーローが見つからず、ただただ悩み続けていました。
最初の選択(スリッピー)

そんな中、散々迷ったあと最初に選択したのは同じアサシンクラスのスリッピーでした。goagainを付与したstealth攻撃と、そこに絡めるアタックリアクションで相手を混乱させる動きが魅力的に感じました。
しかし、使い始めてみると思った以上に発生する手札事故、単調なプレイ、ものすごい勢いで減る山札、とヌゥとのギャップに耐えきれず使用を断念しました。
2度目の選択(マリオネット)

次に選択したのは、マリオネットでした。これもなんか違うなとは思いつつ、アーモリーやタリシャーではそれなりの勝率を出してくれました。
また、ヌゥ程ではないにしろ武器による攻撃、アタックリアクションを多用することでの搦め手の多さが気に入りました。そして相手のライフをゴリゴリ削っていける点や、それに伴いケイノとゲームが成立するのはヌゥにはない魅力です。
この記事の執筆段階では、マリオネットの練習しています。
なぜか疲れるマリオネット
マリオネットを使い始めて2日目くらいに気付いたことがあります。
不思議なことに、1ゲームにかかる時間はヌゥの方が明確に長いにもかかわらず、マリオネットの方がプレイしていて疲れるのです。
その理由はおそらく、慣れていないことに尽きると思います。特に使い始めの数日は疲労と単純なミスが酷く、特に頻発していたのが
・マークし忘れる/外し忘れる
・ターンの終わりの変身を忘れる
・次のターンに必要なリソースを間違えて手札が余る(ブロックに使うべきカードを使わない)
といった事でした。
ピッチスタッキングや、使用したカードの把握、相手のブロックからの手札の推測などは殆どできませんでした。これまでヌゥでは自然とできていた動作の一つひとつが、マリオネットでは常に「意識しないとできないこと(してもできない)」になってしまい、それが積み重なって脳が疲弊していくのです。
もうひとりの候補グレイビィ・ボーンズ
次に試したいと思っているヒーローがグレイビィ・ボーンズです。こちらは盟友という独自のシステムを使ってリソース差を稼ぎながら、相手を追い詰めていく同じくコントロール寄りのヒーロー。一見すると、1年くらい前まで活躍していたDromaiを思わせるようなスタイルです。
先日のアメリカナショナルで上位のデッキリストが出てきたので、こちらも試したいと思っています。
おわり
私は、自分がOTP(One Trick Pony)であることを、恥だとは思っていません。自分が不器用であることを自覚しているが故に、ひとりのヒーローと共に、時間をかけて戦い方を深めていくというスタイルを選択しています。
だからこそ、ヒーローがLLに行くときは単に「デッキを変える」では済まない感情が残ります。
ヒーローがLiving Legendになるというのは、ゲームバランスの調整であり、環境の転換点です。これはFlesh and Blood独特の面白いシステムで、このゲームを気に入った理由の一つです。
これから何を相棒とするかまだ決まっていませんが、日本選手権に向けて新しいヒーローを選択し、結果を出せるように頑張ります!
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それではまた、次の記事でお会いしましょう。
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