カードの表現価値理論〜Flesh and Bloodで勝つために〜
こんにちはnoteの使い方を少しずつ覚えてきたやまだです。今回はファティーグの記事で少し触れたカードの表現価値理論について詳しく掘り下げてきます。
・ハミルトン式表現価値理論
Flesh and Bloodのカードの表現価値理論とは、Flesh and Bloodの初の世界チャンピオンであるMichael Hamilton(マイケル・ハミルトン)氏が提唱した理論です。よくハミルトン式表現価値理論なんて呼ばれたりしてます。
表現価値とはカード1枚(手札1枚)で何点の価値を提示するかという考え方です。
そしてハミルトン式表現価値理論においてカードの表現価値はカードをプレイした時に相手にどれだけのダメージを与えたか?どれだけのダメージを防いだか?によって決まります。
そして、ほとんどの場合、表現価値がより高くなるようにプレイしたプレーヤーが、ゲームに勝利します。
では、表現価値とはどうやって図るものなのでしょうか?

例えばを赤の《傷つける殴打 / Wounding Blow》を攻撃のためにプレイした場合は4点ですが、ブロックに使うと3点の分の表現価値になります。
Flesh and Bloodのカードは普通にプレイすると1枚3点の価値が出るようにデザインされているという考えられています。

一般にカード1枚が3点を超えるように使えるプレイは良いプレイで、3点を下回るプレイは良くないプレイとされます。
しかしこれは全体のアベレージの話であり、通常赤のカードはプレイすると3点を超えることが多いです(《群青へ沈む / Sink Below》や《傷つける殴打 / Wounding Blow》)。逆に青のカードは普通にプレイしても3点にならないことが多いです(《刺突 / Lunging Press》)。
また、実際の構築のフォーマットでは元から表現価値の高いカードや、組み合わせや、一定の条件を満たすにより表現価値が高くなるカードが多く採用されています。そのため1枚あたり3.5〜4点くらいが目安になります。
・表現価値理論の補足ルール
プレイするにあたって上記のルールだけでは明らかに不足しています。そのためハミルトン式表現価値理論では下記のルールも合わせて表現価値を考えます。
①攻撃時の表現価値は与えたダメージではなく、提示したダメージを数える
与えたダメージではなく、提示したダメージでカウントします。これは攻撃時にダメージが入らなかった場合、代わりに相手はブロックしてカードを消費しているからです。
②ブロック時のオーバーブロック分は表現価値としてカウントしない
3点の防御値をもつ《傷つける殴打 / Wounding Blow》で1点の攻撃をブロックした場合の表現価値は1点になります。②の考え方をすることで①と整合性がとれます。この場合2点分は無くなったことになり勿体無いプレイとなります。
③アクションポイントは1点分の表現価値を持っている

ハミルトン式表現価値理論ではアクションポイントは1点分の表現価値があると考えます。0コストでバニラのアタックアクションの《傷つける殴打 / Wounding Blow》と《Head Jab》のプレイ時で比較した場合、go againがついている《Head Jab》の方が1点攻撃力が低くなっています。
このようにアクションポイントそのものに1点の価値があると考えます。そして攻撃する場合はアクションポイントを消費する分、ブロックに使用するより表現価値が優位になりやすいと考えられています。
これらの考え方を元に、使用したカードがそれぞれ何点の表現価値を提示したか?をカウントしていくのがハミルトン式表現価値理論です。
・カード1枚の表現価値(複数のカードが絡んだ場合)

また、1枚だけでなく複数枚カードを使うこともあります。《啓示の一撃 / Enlightened Strike》はわかりやすい例です。手札を1枚デッキの下に戻してプレイすることからこのカードは2枚のカードを使っていることになります。
+2点のモードで打てば2枚で7点(1枚3.5点)
1ドローのもオードでで打つとドローしたカードの潜在価値を3点と仮定し5+3で8点(1枚4点)
go againのモードで打つと2枚で5+1点で(1枚3点)これはgo again(action point)は1点の価値があるため
このように《啓示の一撃 / Enlightened Strike》のプレイだけを見ると1ドローで打つと、カード1枚当たりの表現価値が最大になります。
・イニング表現価値と平均表現価値
ではこれを実際のゲームで考えてみましょう。Flesh and Bloodはターンの終わりに4枚のカードを引いて相手ターンの攻撃を凌ぎ、残ったカードで攻撃をします。
この後はその辺を説明するために1ターンでの合計の表現価値を「ターン表現価値」、相手ターンも含めた2ターン(1往復)の合計を「イニング表現価値」、一定の枚数や期間での表現価値をカード1枚あたりの平均にしたものを「平均表現価値」とします。4枚使って12点の表現価値の場合1枚3点の平均表現価値、4枚使って16点の場合1枚4点の平均表現価値となります。
具体的な手札で見てみましょう。下記のような手札で考えます。

とても極端な手札ですがこの手札の場合、全てブロックに使用した場合の表現価値は2+2+2+3=9点となり、平均表現価値は9/4=2.25点となります。
では攻撃に使用するとどうなるでしょう?ライフが負けていてScar for a Scarにgo againがある場合で考えます。その場合の表現価値は4+3+3+4の14点で平均表現価値は14/4=3.5点とブロックに使用した場合とは大違いですね。
Flesh and Bloodではこの平均表現価値をどれだけ高く提示することができるかがとても重要です。つまるところゲーム全体を通してカードの平均表現価値を相手より高く提示することができればゲームに勝つことができます。
平均表現価値を高くするために、プレイしても価値が低くなりやすい青のカードをピッチやブロックに使い、赤のカードをプレイすることが強い(良い)プレイとされることが多いです。このことから、多くのプレーヤーが青の防御値3のカードを重要視しています。
しかしここで難しい問題が発生します。ゲーム全体の平均表現価値を計測し比較することはとても困難であるということです。
ゲーム全体での平均表現価値はイニング表現価値を足し算をして比べれば一応比較することができます。しかし、現実にはゲーム全体の平均表現価値となると、ある1つのプレイを元にその後のプレイが変わってしまうため単純な比較が困難になります。そもそもプレイ中に平均表現価値を継続し続けることも結構大変ですね笑
また、ゲームをプレイしているとイニング表現価値のベストがゲーム全体での平均表現価値のベストとイコールにならない場合があります。具体的には特定のカードとセットで使うと表現価値が大きく向上するアウローラの《揺らめく燐火 / Flicker Wisp》と《孤光の稲妻 / Arc Lightning》などはこの例です。

この場合はどうしたら良いのでしょう?基本的にはゲーム全体での平均表現価値を優先した方が良いことが多いと私は考えています。
ですが、これは後のターンにお互いが引くカード、プレイされるカードを推測してプレイする必要があるため、経験や知識の量によって精度が大きく変わってしまいます。また運も関わってくるため最初は素直に目の前の平均表現価値を最大にすることを考えるのが良いと思います。
・Flesh and Bloodのアドバンテージとは
特定のクラスは例外ですがFlesh and Bloodでは、基本的にアーセナル以外に今後のターンへリソースを残す方法がなく、カードを使い切ってもターンの終わりに手札は4枚に補充され続けます。そのためFlesh and Bloodにおけるアドバンテージとは原則的にライフのみとります。
自分がライフ的に有利であればブロックしない等の選択肢を取りやすくなります。逆にライフが少ないと不利(不本意)なブロックを強いられます。
わかりやすい例ですと自分の残りライフが1の場合です。この場合1点の攻撃に対して表現価値関係なくブロックに使用する必要があります。それが0コスト4点の強いカードであっても1点の表現価値で使用しなくてはなりません。この状況はIraの体験デッキをプレイした方なら経験したことあるかもしれませんね。
・表現価値理論を勝ちへ繋げるために
この表現価値理論はFlesh and Bloodのトッププレーヤーも使用する考え方で、簡単かつリターンの大きい考え方です。上手いと言われるプレーヤーはこれを早く、正確に、感覚的に使用しています。
Flesh and Bloodをプレイし始めた方はぜひターン表現価値やイニング表現価値、平均表現価値を意識してプレイしてみてください。慣れるまではプレイに時間かかると思いますが、フリーのときに余分に時間使ってもどうカードを使うのがイニング表現価値が高くなるか比較しながらプレイすると格段にプレイの質が高くなると思います。
表現価値を勝ちに繋げるためには、大きく3つのステップに分けられると思います。
ステップ1
まずは自分が普段使っているデッキでこのカードの組み合わせは表現価値が高くなるな〜とか、この手札は攻撃してもあまり強くないな…等を手札見たら短時間に判断できるようになるのを目標にプレイしましょう。
ステップ2
ステップ1ができるようになったら、いろんなヒーローのよくある攻撃パターンを覚えていきましょう。
あのヒーローからプレイされる、あのカードは絶対ブロックする!
2リソース余っているから、次はこんな攻撃が来るかも?
あのカードで攻撃されると嫌なんだよな~
とかです!
これに慣れて自分が損するブロック(不要なブロック)を減らすのを2番目の目標にしてください。ステップ1とは逆に、相手の表現価値が高いアクションを覚えることが目標です。
ステップ3
ステップ1、ステップ2のどちらもできるようになると、最後にどのカードでブロックして、どのカードを使って攻撃することでイニング表現価値が最大になるかの判断をしていきましょう。
ここまでできるようになると、ゲーム全体の平均表現価値をかなり正確に判断し、プレイできるようになるかと思います。
最後まで読んでくださりありがとうございます。表現価値理論は一見難しそうに思えるかもしれませんが、意識しながらプレイすることで必ず上達に繋がります。ぜひ自分のプレイの中で試してみてください。
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