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シニアライフを楽しもう!(63)=ボランティア活動をしよう=

 皆様、こんにちは。
 私は、間もなく70歳になるチ~タラといいます。
 お金に関するアドバイスや提案等を行うファイナンシャル・プランナー(FP)をしています。
 本稿では、60歳以上の方々を「シニア」と呼ばせていただきますが、私は、自分自身がシニアであることもあり、シニア向けのライフプランニングなどを生きがいにしていこうかなと考えています。
 今回は、「ボランティア活動をしよう」をテーマとし、ボランティア活動の効果や注意点などについてお話しします。
 
 皆様、池井戸潤氏の「ハヤブサ消防団」をお読みになったことがありますか? 
https://www.shueisha.co.jp/books/items/contents.html?isbn=978-4-08-744767-5 
 東京から中部地方の八百万(やおよろず)町ハヤブサ地区に引っ越してきたミステリ作家の三馬太郎が、八百万町消防団ハヤブサ分団、通称ハヤブサ消防団に加入することとなり、同町内で次々と起こる不審火事件に巻き込まれていく…というストーリーです。
 この小説は、ドラマ化され、2023年7月13日から9月14日までテレビ朝日系列で放送されたので、テレビをご覧になった方も多いかもしれません。
 
 ところで、消防団は、地域に住む人などで構成される防災ボランティア組織であることをご存じですか?
 消防団員は、本業を持ちながら活動する「非常勤の特別職地方公務員」です。
 消防団の活動は、火災発生時の消火活動はもとより、地震や風水害における救助救出活動や避難誘導活動、防火・防災訓練の指導、火災予防啓発活動など多岐にわたっていますが、多くの市町村では、①その市町村に在住・在勤・在学していること、②18歳以上であること、③健康であることのすべてを満たせば、誰でも消防団員になることができます。
 なお、ボランティアとは言っても、危険な業務なので、消防団員には報酬が支給され、活動中の負傷に対する公務災害補償制度もあります。
 
 皆様も、この機会に、何かボランティアをしてみませんか?
 
ボランティア活動がシニアに与える効果(注227)
(注227)本項の記載は、柴田博氏・杉原陽子氏・杉澤博氏「中高年日本人における社会貢献活動の規定要因と心身のウェルビーイングに与える影響;2つの代表性のあるパネルの縦断的分析」(応用老年学,6(1),21-38(2012))という論文のほか、次のサイトの記事などを参考にしました。
https://life.saisoncard.co.jp/post/c59/ 
https://www8.cao.go.jp/kourei/ishiki/r01/zentai/index.html 
 
 内閣府「令和元年度高齢者の経済生活に関する調査結果(全体版)」によると、60歳以上の男女が現在行っている社会的な活動は、「自治会、町内会などの自治組織の活動」が21.8%で最も多く、次いで「趣味やスポーツを通じたボランティア・社会奉仕などの活動」が16.9%で、これ以外の活動は少数でした。
 他方、「特に活動はしていない」が63.3%を占めました。
 ところで、前述の柴田博氏らの論文によると、①有償労働(収入のある仕事)、②家庭外無償労働(別居家族への支援、友人や近隣への支援、ボランティア)又は③家庭内無償労働(家事、同居家族への世話)に関わることは、シニアの心身の健康に良い影響を与えることが明らかになっています。
 
 人生100年時代、何か活動しないと、楽しくないですね~。
 上記②のボランティア活動がシニアに与える効果について、みてみましょう。
〇 生きがいとなり得る
  地域社会のためにボランティア活動をすることで、仕事・家事・育児とは違う価値を感じることができます。
〇 心身の健康につながる
  ボランティア活動を通じて、適度に身体を動かし、また、人や社会と関わることで、心身の健康を保つことができます。
〇 コミュニケーションの機会を増やせる
  ボランティア活動では、周囲の方々とコミュニケーションを取ることが必要となります。
  普段会話の機会が少ないシニアであっても、ボランティア活動を通じて、会話の機会を増やし、地域社会との関わりを保つことができます。
 
ボランティア先の探し方
 ボランティア活動は、下記のような団体が募集しています。ボランティア活動に参加してみたいと考えておられる方は、これら団体のサイト等で確認してみましょう。
〇 社会福祉協議会
  全国の市区町村に設置されている社会福祉協議会では、ボランティアセンターを通じて、ボランティア活動に関する情報提供や相談を行っており、お住まいの都道府県・指定都市社会福祉協議会・市区町村社会福祉協議会のボランティアセンターに直接相談することができます。
  高齢者支援、障害者支援、子育て支援など、医療・福祉分野のボランティア先を紹介してもらえます。
〇 市区町村
  お住まいの市区町村でも、社会福祉協議会とは別に、様々なボランティア活動を支援しています。
・ 地域活性化・まちづくり:マラソンイベントの運営、地域課題解決に向けた企画など、多様な活動が可能です。なお、「activo」などの専門サイトからボランティア先を探すこともできます。
https://activo.jp/ 
・ 災害支援:災害時の復興活動や被災者支援の活動です。
・ 環境保全:ゴミ拾い、植林、地球温暖化対策など、自然保護や環境保全に関する活動です。
・ 子ども支援:子ども食堂、学習支援、居場所づくり、乳児院など、様々な活動が可能です。
・ 国際協力・交流:翻訳、難民支援、海外ボランティアなど、国際的な視野で活動できます。
〇 その他
  以上のほか、地域貢献と旅を組み合わせた「おてつたび」のような新しい形のボランティアもあります。
https://otetsutabi.com/plans 
 
ボランティア活動を行う際の注意点(注228)
(注228)本項の記載は、次のサイトの記事などを参考にしました。
https://life.saisoncard.co.jp/post/c59/ 
 ボランティア活動への参加に際しては、次のような点に注意する必要があります。
〇 病気やケガに気をつける
  ボランティア活動の中には、早起きする必要があるもの、長い距離を移動するもの、力仕事が必要なものなどがあります。
  ボランティア活動の内容や従事する時間等をあらかじめ把握して、ご自身の体力に見合った活動を選びましょう。
〇 団体行動であることに留意する
  「ハヤブサ消防団」のストーリーにも出てきますが、消防団活動を始めとするボランティア活動の多くは団体行動です。他のメンバーとの協調を大切にし、また、約束事やルールを確認して守りましょう。
〇 ボランティア保険に加入する
  ボランティア活動の過程で負傷したり、他人に損害を与えてしまうことがあります。こうしたリスクを踏まえ、ボランティア保険に加入しておきましょう。
 
シニア海外協力隊員の体験談(注229)
(注229)本項の記載は、ウィキペディア(Wikipedia)「シニア海外協力隊」のほか、次のサイトの記事などを参考にしました。
https://www.teinengo-lab.or.jp/library/4264/ 
 
 本稿の最後に、シニア海外ボランティア(現・シニア海外協力隊員)へのインタビューの一部をご紹介します。
 シニア海外協力隊は、日本国政府が行う政府開発援助 (ODA) の一環として、外務省所管の独立行政法人国際協力機構 (JICA) が実施する海外ボランティア派遣制度です。専門家として高度なスキルを要求され、採用のハードルは青年海外協力隊より高いそうです。
 島田明夫氏は、定年を間近に控えた58歳の時に会社を退職して日本語教師の勉強を始め、中国で5年半、日本で1年半、タイで2年日本語教師としての経験を積み、2015年4月にJICAシニア海外ボランティアに応募しました。
 そして、2016年1月から2年間チリ共和国の首都サンティアゴの「チリ中央日本人会」で日系人とチリ人に日本語を教えました(2018年1月に帰国)。
〇 問:日本語教師として活動をされている時、どんなことにやりがいを感じましたか?
〇 答:一番うれしかったのは、こっちもすごく苦労して教え方を勉強して疲れ果てているんですが、一生懸命勉強している子を見るのが一番でした。楽しそうに「私は勉強したい」っていう意志ですね、そういうのが授業の中で見えるとすごく楽しい気持ちになりました。
  会社勤めの時もやりがいはありましたが、ちょっと違った感覚なんです。(後略)
〇 問:退職される前に、もう少し頑張って(勉強して)おけばよかったなっていうことはありますか?
〇 答:ITリテラシーっていうの? あれはすごく大事!
〇 答:パワーポイントで綺麗に資料を作れたりとかね。表計算も使えればいろいろ便利。
  日本語弁論大会というのがあって審査員の点数をインプットして、その場で集計してすぐ発表するとかね。そんなのは簡単だからできたんだけど、僕が始めるまでは、そんなやり方する人誰もいなかったんですよ。(後略)
  あと、スマホかな、JICAではスマホを貸与されるんですよ。連絡業務とか、危険な状況を知らせてくれたり、逆に何かあったら連絡してください。みたいなね。初めて与えられて、いっぱいある機能を使いこなせなかったんですよ。スマホの操作も一つの能力なんです。(後略)
  若い人らは出来るんでしょうけど、僕らの場合、パソコンまでで。
〇 問:これから、何かにトライしようとしている50代に、先輩として何かアドバイスをいただけませんか?
〇 答:会社が忙しい時だったんですけど、自治会で会長とか副会長とか5年間やったんですよ。活動は日曜日が多かったんですけど…夏祭りとか、なんでもいいんです、クリーニングデー(お掃除)にちゃんと参加するとか、とにかく、ちょっとしたことから参加しておいたほうがいいんじゃないかなと。(後略)
〇 問:会社を辞めた後の生活が楽しくなりますか?
〇 答:そうですよ、みんなと気安くね。(後略)
  地域の活動ってわりと男手が重宝されるんですよ。神輿(みこし)を倉庫から出したり、組み立てたりで。そのうちに「やってくれ、やってくれ」ってことになって。断るわけにいかないから参加してると、楽しくなってきます。
〇 問:ほかにアドバイスは?
〇 答:(前略)「元△△会社のナントカ部長」とか(昔の肩書を)ずるずる引きずっちゃだめで、友達とは友達としてお付き合いすることです。
  あとは…なんでも自分でやる気持ちを持つことが大切、とにかく自分でやってみることです。面倒なことやってくれる部下や便利な組織なんてないんですから。
 
 以上、ボランティア活動の効果や注意点などについてお話ししました。
 ここまでお読みいただき、ありがとうございました。ご意見・ご感想がありましたら、コメントを付けていただければありがたいです。
 次回も、皆様から寄せられたご意見や近頃の巷(ちまた)の話題等を踏まえ、シニアライフを楽しむためのヒントなどについてお話しします。
 

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