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成果が出ないとき、前提がズレていることがある #130

言葉にされない「違和感」が、最も成果に影響する

私はこれまで、50社以上のBtoBマーケティング支援に携わってきました。
成果が出ないとき、広告やコンテンツ、営業体制など、表面的な改善に目が向きがちです。

しかし実際には、「本人たちは気づいていない前提のズレ」が根本の要因であることが少なくありません。

部門間での言語の違い、KPIの定義の食い違い、進め方に対する温度差——。

こうしたズレは、KPIやレポートに出る前に「空気の違和感」として現れます。

今回は、実際に支援先で私が体感し、修正に至った「言葉にならないズレ」の実例をご紹介します。


1.会話に出ない「前提のズレ」が成果を阻む

共通言語の不在が、プロジェクトの歯車を狂わせる

あるクライアントでは、マーケティング施策を進めるうえで、営業と企画部門の認識がズレていました。

どちらの部門も「同じ目標」を掲げていたのですが、実際に使っている指標の定義や、成果とみなす基準が微妙に異なっていたのです。

例えば、「有効リード」という言葉ひとつ取っても、営業は“今月中に接触できる見込み顧客”と捉え、企画は“フォーム経由で情報登録が完了したすべてのリード”としていました。

私は定例会議での言い淀みや一瞬の沈黙から、この認識のズレを察知。

会議後に個別ヒアリングを行い、前提となるKPIの定義をすり合わせました。

その結果、施策の実行タイミングや営業アプローチの設計が噛み合い、商談化率は1.8倍に改善しました。

2.「とりあえず進めよう」にひそむ危険信号

迷いを無視した“前進”が、逆に成果を遠ざけることもある

施策を止めたくないがために、「とりあえず進めよう」となる場面には何度も立ち会ってきました。

一見前向きなその言葉の裏には、「本当にこれでいいのか」という不安が隠れていることが多いのです。

あるWeb施策の現場では、関係者が納得しきれないままLPの公開を急ごうとしていました。

私はその場で一旦立ち止まり、「なぜ迷っているのか」「何に自信が持てないのか」をホワイトボードに書き出し、構成を再検討。

その結果、ペルソナとの接点が薄かったファーストビューを大幅に見直すことになり、CVR(コンバージョン率)は初月から目標比120%に達しました。

意思決定を急ぐのではなく、迷いや違和感を拾って構造化することが、むしろ成果への近道になると実感しています。

3.言葉にならない違和感を、構造に落とし込む

“空気の乱れ”を拾い、再現性ある改善サイクルへ

私は日々の会議の中で、あえて「ざらつきログ」というものを残しています。

発言のトーンや表情の変化、沈黙のタイミング、会話の“歯切れ”など、数値や議事録には出てこない違和感を、できるだけ丁寧にメモします。

このざらつきログをもとに、会議後の壁打ちや施策レビューにおける「深掘りの起点」を作ります。

たとえば、施策の導入時に一人だけ消極的だったメンバーの違和感を拾い、事前に懸念点を解消しておいたことで、プロジェクト途中の炎上リスクを防げたこともありました。

この手法を継続的に取り入れた結果、とあるプロジェクトでは導入後のトラブルがほぼゼロに抑えられました。

違和感は、最初は非論理的に思えても、あとから構造化することで再現性あるナレッジに変わります。

【まとめ】違和感に気づく力が、成果に直結する

成果が出ない理由は、実は「ズレていることに気づいていないこと」かもしれません。

会議での沈黙や表情の違和感、前のめりになれない施策。

そうした“空気”を拾えるかどうかが、成果を分けます。

特にBtoB領域では、複数部門が絡むため、ズレは起きやすく、それが放置されると数字の裏側に深刻なギャップを生みます。

私はこれからも、データだけでなく言葉にならない気配も観察しながら、施策に落とし込んでいきます。

言葉にされないズレを整えることは、単なる施策の成功にとどまらず、チームの信頼関係を築く礎になると信じています。


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