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走り回る子我が子に「落ち着きなさい!」は逆効果だった。元教員×凸凹児父が衝撃を受けた、「意外な事実」

レストランでの食事中や、
電車の中、
あるいは学校の授業中。

とにかくじっとしていられず、
ウロウロと歩き回ったり、
手足をバタバタさせたりする我が子。

周囲の目も気になり、
親としてはつい、声を荒げてしまいますよね。

「お願いだから、落ち着きなさい!」
「じっと座っててって言ってるでしょ!」

何度も何度も言い聞かせているのに、
気づけばまたソワソワと動き出してしまう。

「この子は、わざと私を困らせようとして
 ふざけてるの?」と、
思った日もありました。

教員時代の担当のクラスにも
同じような生徒はいました。

授業中に立ち歩く子や、
ずっと消しゴムをいじっている子。

「なんでちゃんと座っていられないんだ!」
「真面目に授業を聞きなさい!」と、
毎日のように怒鳴っていたんです。
彼らが「わざとふざけている」と本気で信じていました。

でも、自分の息子が生まれ、
発達障害について専門的に学び直したとき、
当時の自分がどれほど残酷で、
的外れな指導をしていたのかを知り、愕然としました。

多動(ADHD傾向)のある子どもに
「落ち着きなさい」と声をかけるのは、
火にガソリンを注ぐような
逆効果の対応だったんです。

今回は、彼らがなぜ動いてしまうのかという
「脳のメカニズム」と、
静かにしてほしい時に現場の支援者が使う
「対応策」についてお話しします。



多動時の脳は「興奮」していない

子どもが落ち着きなく走り回っているとき、
大人は
「テンションが上がって、脳が興奮状態になっているんだな」と
勘違いしがちです。

だから、一生懸命「落ち着かせよう」としますよね。

しかし、最新の脳科学や心理学では、
ADHDの脳は真逆の状態にあることが分かっています。

彼らの脳内
(特に行動のブレーキをかける前頭葉という部分)は、
興奮しているのではなく、
「寝ぼけている(低覚醒)」状態なんです。

例えるなら、
高速道路で「居眠り運転」をしているドライバーと同じです。

ウトウトして車がフラフラと蛇行している
ドライバーに対して、
助手席から「落ち着いて! リラックスして!」と
声をかけたらどうなるでしょうか?

……そのまま深く眠りに落ちて、大事故になりますよね。
本当にやらなければいけないのは、
「起きろ!」と体を揺さぶって
刺激を与え、目を覚まさせることです。


走り回るのは、彼らなりの「防衛本能」だった

子どもの行動に目を移してみると、

退屈な授業中や、静かに待っていなければいけない時間。
彼らの脳は、刺激が足りずに
どんどん寝ぼけた状態(低覚醒)に陥っていきます。

すると、彼らの体は無意識のうちに、
「ヤバい! 脳が寝てしまう!
 なんとかして目を覚まさないと!」とSOSを出し、
自ら刺激を作り出すために体を動かし始めるんです。

貧乏ゆすりをする。
手元の消しゴムをカチカチいじり倒す。
意味もなくウロウロ歩き回る。

これは、親や先生を困らせようと
ふざけているわけではありません。

脳を一生懸命起こして、
なんとかその場に適応しようとしている
「彼らなりの必死の努力(防衛本能)」だったんです。


現場が使う「合法的な刺激」の与え方

このメカニズムが分かれば、
「落ち着きなさい(静止しなさい)」という
指示がいかに理不尽で逆効果か、
お分かりいただけると思います。
(眠気と必死に戦っている人に
 「絶対に動くな」と命令しているのと同じですからね)

では、どうすれば座っていられるようになるのでしょうか?

答えは、周りの迷惑にならない「合法的な刺激」を、
あえて与えること
です。

全身を動かさなくても脳が起きるように、
手元や口元に小さな刺激を意図的に用意してあげます。

【具体的な対応策】

1.手元の刺激
 プッシュポップ(ポチポチ押すおもちゃ)や、
 手触りのいいキーホルダーを持たせ、
 「これなら触りながら話を聞いていいよ」と許可します。

2.口の刺激
 場所が許せば、冷たい水をこまめに飲ませたり、
 ガムやグミを噛ませたりします。
 咀嚼(そしゃく)は脳を強力に覚醒させます。
 よくスポーツ選手もガムを噛んでいますよね。

3.体の刺激
 「座ったまま、足の指をグーパーしてごらん」と、
 目立たない体の動かし方を教えます。

「何かを触りながら話を聞くなんて、行儀が悪い!」と
思うかもしれません。
教員時代の私も、間違いなくそう思っていました。

でも、
「何も持たせずにウロウロ走り回られる」のと、
「手元でプチプチいじりながらでも、
 ちゃんと座って話を聞ける」の、
どちらが最終的な目標でしょうか?

私たち大人が「行儀の良さ」というきれいごとを
少しだけ手放すことで、
子どもは劇的に過ごしやすくなります。


お子さんは、頑張っています

「なんで何回言っても座っていられないの!」と
怒鳴っていた過去の私に、この事実を教えてあげたいです。

お子さんは、決してあなたの言うことを
聞いていないわけではありません。
自分のコントロールの効かない脳みそと、
一生懸命戦っているんです。

今日から「落ち着きなさい」という言葉を飲み込んで、
「あ、今この子の脳は寝ぼけてるんだな。
 どんな刺激を渡して起こしてあげようかな?」
という視点に切り替えてみてください。

それだけで、親も子も、無駄なストレスからスッと解放されますよ。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。


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