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カーペットやラグ一枚で変わる、テレビの聞こえやすさ

少し前の話になりますが、自宅のリビングに、新しくカーペットを敷きました。

理由は2つあります。ひとつは、床に寝っ転がれるようにすること。もうひとつは、吸音です。

無垢フローリング×漆喰は、音を吸いにくい

我が家のリビングは、床が無垢フローリング、壁と天井が漆喰仕上げです。

無垢フローリングと漆喰のリビング

木の質感と漆喰の風合いは、意匠としてはとても気に入っています。ただ、この組み合わせには弱点があります。どちらも硬く、表面が滑らかな素材なので、音を吸収せずに反射してしまうのです。

その結果、何が起きていたかというと、テレビの音が聞こえにくいという状態でした。声や音が部屋の中で反響し、輪郭がぼやけてしまっていたのです。音量を上げれば聞こえないわけではありませんが、どこか聞き取りづらい。心地よさとしては、あと一歩でした。

カーペットを敷いただけで、聞こえ方が変わった

そこで試しに、リビングにカーペットを敷いてみました。

サンクンリビングにカーペット

結果は、劇的というほどではありません。ただ、以前よりは確実に聞き取りやすくなりました。カーペット一枚を床に置いただけで、反響がいくらか抑えられ、テレビの音や会話が耳に入りやすくなったのです。

大掛かりな工事をしたわけではありません。素材を貼り替えたわけでもありません。ただ、布ものを一枚、床に足しただけです。それだけでも、部屋の音環境は変わるものです。

硬い素材が揃うと、反響しやすくなる

建築士としての視点で補足すると、これは特別なことではなく、音の基本的な仕組みによるものです。

床・壁・天井のすべてが硬い素材で構成されていると、音は吸収されずに反射を繰り返します。無垢フローリングや漆喰は、見た目や質感の魅力から選ばれることが多い一方で、音環境まで含めて検討されるケースは、実はあまり多くありません。

一方、ラグやカーペット、カーテン、ソファのクッションといった布ものは、音を吸収する働きを持っています。空間の中にこうした素材をどれだけ配置するかで、音の響き方は大きく変わってきます。

間接照明も柔らかくなりました

暮らしやすさは、あとから調整できる

今回の経験で改めて感じたのは、住まいの心地よさは、設計時にすべてを決め切らなくても、あとから調整できるということです。

大きな改修をしなくても、アイテムひとつで環境は変わります。「勝手に片づく家」をつくる仕組みと同じように、心地よさもまた、努力ではなく仕組みで整えていけるものだと思います。

もし今、部屋の音がなんとなく聞き取りにくいと感じているなら、まずはラグやカーペットを一枚敷いてみることをおすすめします。


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だいだい|一級建築士×Kindleベストセラー著者 最後までお読みいただき、ありがとうございます! もし、この記事が少しでもお役に立てたら、サポート頂けますと、大きな励みになります。

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