休日の誘いに、顔を出す意味『金持ちに好かれる方法』第26回。
「平日は完璧に仕事をして、客や上司を満足させている。だから休日は完全に自分の時間だ」 君はそう思っていないか?
もちろん、労働法的には大正解だ。休む時は休む。それは大切なことだ。 だが、もし君が「その他大勢のサラリーマン」を抜け出し、圧倒的な成果や引き上げを狙っているなら、その考え方を今すぐゴミ箱に捨ててくれ。
ビジネスマンの真の価値は「仕事が終わった後の、公私の境界線」で問われるんだ。
仕事で結果を出し、前回話した「魔法の相槌」で相手の懐に潜り込むと、必ずこういう瞬間が訪れる。
「〇〇くん、今度の土曜日、ゴルフ行かないか?」
「日曜日にうちでBBQやるんだけど、顔出せよ」
この時、多くの人間はこう考える。
「うわ、せっかくの休みが潰れる……」
「仕事じゃないのに、無給で上司や客に気を遣うなんて損だ」
「家族サービスがあるから適当に理由をつけて断ろう」
いいか、ここで断る奴は、自分から「出世の切符」を破り捨てているのと同じだ。成功者やトップ層の人間は、
自分のプライベートな時間に「誰を招き入れるか」を極めて慎重に選んでいる。
彼らは休日にまで、どうでもいい人間と会いたいなんて1ミリも思っていない。 つまり、彼らが君を休日のプライベートな場に誘ったということは、「こいつを、ただの『取引先・部下』から、俺の『身内』のカテゴリーへ移していいか?」を確認するための、最終的な適性検査なんだ。
俺が黒服時代に徹底していたのは、大物客からプライベートな誘いを受けたら、「参加できる範囲で必ず顔を出すこと」だ。 もちろん、先約や外せない用事がある時は断っていい。だが、重要なのは「行ける時は這ってでも行く」という姿勢を見せることだ。
なぜか? 銀座のクラブや、君たちで言う「会議室」「接待の席」というのは、お互いに鎧を着た「作り込まれたステージ」だ。そこでは誰もがプロとしての顔を作っている。
だが、朝早いゴルフ場の澄んだ空気の中や、奥さんや子供もいるようなリラックスしたBBQの場ではどうだ? そこには、ネクタイを外した相手の「素の顔」がある。
そこで君が、店や職場と変わらぬ献身(例えば、誰よりも早く肉を焼く、ゴルフで気持ちよくプレイさせる気配り)を見せつつも、一人の人間として笑い合っている姿を見せる。
その姿を見たとき、客や上司は確信するんだ。 「こいつはビジネスの金や評価のためだけじゃなく、俺という人間そのものに付き合ってくれているんだな」と。
俺は君に嘘はつかない。休日の誘いに乗ることのリアルな事実を伝えておく。
【デメリット(代償)】
時間と体力の消耗: 貴重な休日が丸一日潰れる。ゴルフなら朝4時起き、BBQなら買い出しから後片付けまで、体力的な負担はデカい。
金銭的な負担: プレイ代や手土産代など、自腹を切る場面も出てくる。短期的には完全に「赤字」だ。
【メリット(恩恵)】
圧倒的な情報: 会議室では絶対に話されない「次のビッグプロジェクトの裏話」や「役員人事のリアル」が、酒の席やカートの中でポロリとこぼれる。この情報は、後で数百万、数千万の価値に化けるかもしれない。
「信頼」の獲得: 「あいつは俺のプライベートにも付き合ってくれる可愛い奴だ」というレッテルが貼られる。一度「身内」認定されれば、少々のミスは笑って許されるようになり、ライバル企業がどれだけ安い見積もりを出してきても、君が切られることはなくなる。
君の時間を「どこに投資する」か
いいか。土日の数時間を差し出すことは、短期的には「損」に見えるかもしれない。 だが、その数時間が、一生モノの信頼関係や巨大なビジネスチャンスに化けるんだ。接待ゴルフや社外のイベントを「残業代も出ない苦行」と捉える奴は、一生誰かの歯車で終わる。そこは、普段は話せないキーマンの「本音」が転がっている宝の山なんだ。
俺は第23回で「自分の時間を安売りするな。嫌な客は切れ」と言った。 だが、「自分が惚れ込んだ本物のトップ層への投資」だけは絶対に惜しむな。
前回、鏡の前で血滲む思いをして練習したあの「魔法の相槌」を、青空の下のゴルフ場でも、カジュアルなBBQの席でも、自然に繰り出してやれ。 そうやって、相手の日常のあらゆる場面に「君という存在」を深く、静かに馴染ませていくんだ。
「あいつなら、いつでも呼べば来てくれる」。 そう相手に思わせた時、君と彼を結ぶ糸は、誰にも引き裂けない強固なワイヤーに変わる。
休日を返上して顔を出したその一歩が、君をその他大勢から引き離す。
【著書】
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