映画「スパイダーマン ブランド・ニュー・デイ」感想…痛みを抱え前に進む第4章
本日(7月31日)公開の、スパイダーマン最新作を観てきました。
今記事は(ネタバレ有り)で綴りますので、未見の方はご留意ください。
今年上半期は月イチペースだった映画館行き、7月はこれで4本目です。まだまだ少な目ですし本来息をするように映画館に行く人間でしたから、下半期はもっと多くの作品を観たいですね。

NOW SHOWINGの文字に昂るんですよね
さて、7月を締めくくる超大作といって良いトム・ホランドスパイダーマン4作目。その内容はどんなものだったでしょうか。
Filmarks感想
スパイダーマン:ブランド・ニュー・デイ(2026年製作の映画)
圧倒的なスケール感と豪華絢爛なキャストのノー・ウェイ・ホームで幕を閉じた…かに見えたトム・ホランドスパイディまさかの4作目。
制作決定の報から「蛇足ではないのか?」という見方もあった本作、数々のアメコミ映画の中でも独特の立ち位置であることは間違いない。
いざ、観てみると…なるほど、これは確かにピーターにとって「必要な続編」だった。
前作で世界を救う代わりに人々の記憶から消えてしまったピーターのその後を描く。MJ、ネッドとの絆は取り戻せるのか…というのが焦点だが。
前作まで2年おきだったが今回は4年ぶり、という事でキャスト陣が大人になったなぁというのが第一印象で、序盤ピーターがストレスから体調を崩し、スパイダーマンとしての能力にも支障が出るというところがとても胸にきてしまった。私も春頃、同様の理由で体調不良になったからである。ヒーローも中身は人間、心と身体は繋がっていて常に万全という訳にはいかないのだな、と親近感を覚えた。
今作、何より見事でトリッキーに感じたのは敵の能力だった。他人に乗り移っていく、姿の見えない敵は不気味で、かつてない難敵の様相を呈していたが、その正体や能力の実態が明らかになり、更には内情のドンデン返しまでがある。そしてそれが、ピーターの人間的成長まで促す展開。これが、正統派のドラマとしてエンディングに帰結していくのでまさにシンプルイズベストを地で行く物語、謎解き要素を散りばめながらこの構成は素晴らしいの一言に尽きる。正しく、ヒーローの映画であった。
前作は完結編ではあったが、悲しみを乗り越え新たな悲しみを背負って終わるビターエンド。対して今作は、タイトルの通りその悲しみの先にある新しい日に辿り着いた。これが、トムホが納得したという脚本かと感服した次第である。
アクションは華麗で迫力があるのはいつも通り、しかしスパイダーマンはスレンダーな印象があっただけにピーターの肉体美には驚いた。スパイダーマンは着痩せするタイプだったのか(笑)。
二時間半と長尺だが退屈しないのは前作と同じく、事件の真相とピーター個人のドラマが程よく絡み合って展開するためである。
ハッキリと分かりやすく「成長」が描かれたエピローグに感動し、気持ち良く締めくくられた親愛なる隣人の物語だった。
…ゆえに、エンドロール後の毎度お馴染みの一文が余計に感じてしまった。満点を付けられなかった理由である。
いや、喜ぶ人がいるんでしょうけどね…。
スコア…4.8
名実ともに「三度目の正直」に
ご存じの通り、スパイダーマンはこれまで何度もリブートされ同じ主人公のピーターパーカーも様々な俳優が演じてきました。4年前のノー・ウェイ・ホームでは3人のピーターパーカーが次元を越えて揃い踏みしたことはお馴染みですが、映画史に残るスペクタクルでもありました。



「やり直し」を繰り返したコンテンツが全てを肯定した、素晴らしいカットです
最初の俗にいうライミ版は4作目の話があったものの実現せず、次のアメイジングシリーズも2作で終了しました(3作目の予定があったそうですが、結果的に2で見事なラストを見せてくれた怪我の功名を感じます)。アベンジャーズへの出演も含め、現在のMCU版スパイダーマンが最も長く進行している訳ですが、ようやく構想通り、というか最初の構想を越えて展開するスパイダーマンになれた、という感じでしょうか。映画作りとは常にイレギュラーとの戦いで、予定通りにいかない事は多々あります。スパイダーマンクラスの知名度、コンテンツの強さがあってこその「三度目の正直」だと言えるのでしょう。そこに、アメコミヒーローの「顔」たる親愛なる隣人のカリスマ性を感じる、というのは大袈裟ではないと思います。
少年が、ついに人生の先輩に

これは回数の多い初週ならでは、でまた客席の埋まり方も上場でした
上のFilmarks感想にも書いていますが、今回は敵キャラが良かった。その存在を解き明かすことがストーリー上の大きな目的でもあるためにパンフレットに載ってないのが残念ですが(まだ読み込んでいないので、どこかに出ているかも)、ピーターにとっても重要な意味を持つ、良いキャラクターでしたね。初登場、シビルウォーの時は最年少な若武者だったのに、ついに年下を諭せる立場になりました、トムホピーター。
それに伴い今回、ヒーローとして抱いてきた苦悩にも一つの答えを出します、完全にノーウェイホームの「次」に辿り着いているんですね~これは紛れもなく続きを作る意義ですし、感動的でした。

というかもう、ベテランのオーラが凄い
前作ノーウェイホームを前編、今回が後編といって良いほどアベンジャーズのその後のスパイダーマンの物語として完成されていたと思います。ぶっちゃけ、前作はピーターの目線で見ると終始苦味しか無かったわけですが、今作はその苦味を少しずつ克服していく物語だと感じられたんですよね。
作劇として完成度高く、清々しいものでした。

上映終了後、売店に駆け込みました…まさに向こうからすればしてやったりですね(笑)
もっとも、こうなった事は私的にも大変喜ばしいことです
今年は映画パンフレットがこれで4冊目になりますが、いずれも衝動買いなんですよね。1000円ちょっとでホクホク出来るのなら安いじゃありませんか?
あと、今回最大の苦味と言えばMJと共に逃げる中盤の「あのシーン」だと思います。ちょっと予想は出来ましたが、あれは相当な精神攻撃でしたね。しかしそのシーンで私は、中の人…ではなく俳優さん達のリアルの関係性を知っていますから、そこまで苦味を感じませんでした。ここは知らない方がある意味、もっと楽しめたかもしれませんね。
そんな感じで、期待通り、プラスアルファもあったスパイディ最新映画の感想でした。時間の都合で通常上映に突撃しましたが、機会があればIMAXでも観てみたい、と思わせてくれたことも追記しておきます。
数は多くないですが、これまでに書いたスパイダーマン関連記事をまとめて、今記事の締めとさせていただきます。
