72時間弾丸インド①~瞑想を求めて、なぜか引率?~
※コロナ終盤頃の出来事です。
気づいたら、私はインド行きの引率をしていた。
しかも、プライベートの旅で。
常に何かを思考している私は、煩悩と雑念でいっぱい。
ボーっとするのも、瞑想も苦手だ。
だからか、「無」の状態を味わいたくて、クリアヨガにたどり着いた。
そして、ひょんなことから伝授を受けにインドに行くことになった(笑)。
主催の方が手配をしてくれ、私はただ参加するだけのはずだった。
普段、仕事で調整をすることが多い私だが、
プライベートでは「計画」を立てることが大の苦手。
フライトもホテルも決まっていて、
お金を払い、参加するだけで良いなんて、
なんとありがたい夢のような旅のはずだった。
ところが、この旅にはひとつ制約があった。
時はまだコロナ禍で、入出国はできるようになっていたものの、
搭乗には陰性証明かワクチン接種証明が必要だったのだ。
私はワクチンを受けていない。
となると、帰国前に現地で陰性証明書を取得する必要がある。
インドでそれがスムーズにいくとは到底思えない。
過去の海外経験から、余計なストレスになることが容易に想像できた。
せっかくインドに行くなら、アフタヌーンチャイを楽しみたい、
タージマハルにも足を延ばしたい・・・、と心の声が聞こえる。
だが、コロナ禍での現地リスクを思うと、選択肢はひとつ。
日本で取得した証明のまま日本に再入国するしかない。
こうして、やむなく、私のインド滞在は“72時間”と決まったのだった。
今回の旅は7人の女性グループ。
参加者のうちの一人が書類関係でトラブったようで、主催者は手一杯。
航空会社との交渉に時間がかかりそうな様子だった。
周りの方々は、と言うと、
数十年ぶりの海外、このためにパスポートを取得した、という方もいる。
主催者以外、どうやら旅慣れてはいないようだ。
ということは色々時間がかかる。
気づけば、主催者に、
「結構良い時間なので、他の人を連れ先に出国審査に向かいます。
搭乗口で落ち合いましょう」
と声をかけていた。
100ml以上の液体で止められる人。
手荷物で引っかかる人。
パスポートを大事にしまい過ぎ、なかなか探せない人。
ひとつひとつ対応しているうちに、
すっかり“引率モード”に入っている自分がいた。
「この後もパスポートを提示しますから、手に持っていてください!」
「ショールや帽子も、トレーに入れてください」
完全に仕事の延長で、皆さんの質問にも答えている。
私も同じ参加者なんだが・・・と自分でも苦笑。
そんなこんなで、なんとか全員が揃い、
ようやく飛行機へ。
——慌ただしすぎて、瞑想の「め」の字も感じられないまま、
私の72時間弾丸インド瞑想旅行は、迷走で幕を開けた。

