アゲハ幼稚園再開!クロアゲハの子供たち
レモンの木にポツンとあった小さな黄色い卵から、アゲハの幼虫が生まれた。
母はとても嬉しそう。
卵はひとつだけかと思っていたら、二匹の幼虫が仲良く葉っぱの上でくつろいでいた。
きっとクロアゲハの子供たちにちがいない!巣だっていったクロアゲハの子供かな?

しっぽと頭に2つの突起がある。

母は、アゲハ幼稚園の園児の一匹が、寄生バチに中身を全部たべられてしまっていたことがショックだったらしい。次に生まれたアゲハの子供たちは、最初から見守ろうと決めていたようだ。
母は、いそいそと嬉しそうに園児たちをレモンの木ごとサンルームに取り込んだ。
園児はすくすくと育ち、とうとうアオムシにまで成長した。

丸くて大きい脚。そして大きな身体。
ニョキ、と赤いつのをだすので、もう間違いない!クロアゲハだ!
私と母は思わず手を取り合って喜んだ。
きっと巣だっていったクロアゲハの子供だ!と私たちは勝手に思い込んだ。


先にアオムシになった園児が、うろうろと焦っているようにレモンの鉢の縁を歩き始めたので、母がサナギ室と呼ぶ、足場付きの虫かごに取り込んだ。
するとまもなく、アオムシは蓋のほうまで登っていって動かなくなった。そのまま前蛹になり、無事にサナギになった。
あとは羽化を待つばかりである。
アゲハ園児たちを育てているレモンの木の葉っぱが、どんどん食べられてだいぶスカスカになった。
そのうち、次にアオムシになった園児が焦っているようにウロウロと歩き始めた。それで、母はその園児をまたサナギ室に入れた。
すぐにサナギになるだろうと思っていたら、なかなかサナギにならない。大きなレモンの葉を一緒にいれておいたら、ペロリと食べてしまった。
「おや?」
母はどうしようかな?と考えて、裏庭を見に行った。裏庭のサンショウの木が復活しつつあり、葉っぱがでていた。それでサンショウの葉っぱをサナギ室にいれてみた。
しばらくしてどうしたかな?と見に来るとペロリと食べてしまった。
「ありゃ」
母はさらに首をかしげ、そうだ!と庭の金柑の木を見に行った。金柑はアゲハに人気がないらしい。ワサワサとたくさん葉っぱが繁っていた。それで、母は金柑の葉っぱをサナギ室に入れてみた。すると、アオムシは金柑の葉っぱも食べ始めた。ちょっと仕方なく、という感じがするのは気のせいかな?
先にサナギになったクロアゲハも、もうまもなく羽化するだろう。
あの、ビロードのように艶のある美しい羽が広がっていく様子をまたみたい。羽化を見守っている間、自然の美しさをすべて集めたようだと思った。
あの時から、クロアゲハに恋してしまった。いつも姿を探してしまう。
どうぞみんな無事に羽化しますように。
