レモンの木の小さなオーロラ姫たち
母がせっせと世話をしているので、アゲハ園児たちはすくすくと成長した。

同じ日にレモンの木に産み付けられた卵は、孵るタイミングも、育つ速度も違う。
「不思議だねえ。」と母が言う。
母は、ある寒い朝、サンルームのレモンの木を見に行った。
「なんじや?どうした?大丈夫かい」
まだアオムシになっていない園児と、アオムシになった園児が、レモンの鉢植えの土の上に落ちていた。
それで、虫かごに取り込んで様子をみていたら、そのうち動き出して元気に葉っぱを食べ始めた。
どうやら、寒くて動けなくなっていたらしい。
そうか、夏の蝶とは条件が違うのだ。
母は、園児たちを全員虫かごに取り込むことにした。
「今サナギになったら、花があんまり咲いていないから、どうなるのかな?春まで冬眠するのかな?」
と母が言う。
「11月くらいまでは羽化するんじやない?」と言うと、そうかなあ、と母は首をかしげた。
アゲハ園児たちは、そのうち、好きな場所で次々とサナギになった。



これ、先輩サナギ大丈夫かな?

園児たちはクロアゲハがほとんどなので、私たちは羽化を心待ちにしていた。
しかし!
そろそろ羽化してもいいんじやない?という日数が経っても、一匹も羽化しない。
これはもしや…
調べて見ると、秋にサナギになった蝶は、春まで冬眠するらしい。
えー!😱
さすが母。なんとなくわかってたんだね。
というわけで、毎日羽化を楽しみにしていたが、どうやら、園児たちは長い眠りに入ったようだ。
夏のアゲハたちは、サナギになってから10日~14日くらいで羽化し、それから2週間くらい生きる。
でも、秋のアゲハたちは、サナギになってから5ヶ月くらい冬眠して、春に羽化するらしい。
もはや、別の生き物なんじやないか?
気温の変化で、冬眠のスイッチが入るのかな。
考えてみたら、冬眠して春に羽化する蝶がいるから、その命は冬を越えて繋がって行くのだ。
春の花園の夢を見ながら、長い眠りにつくアゲハ園児たちは、まるでオーロラ姫のようだ。
愛しいオーロラ姫たちよ、共に冬を乗り越えて、花の香りに満ちた春の空を見上げよう。
AI画伯にお願いしたら、綺麗なイメージをつくってくれました。
かわいい!
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