今日のアゲハ幼稚園
昨日段ボールの裏で前蛹になっていたアオムシが、無事にサナギになっていた。

夢中になって葉っぱを食べていくうちに、隣の葉のサナギと頭をゴッツンコして怒る、という、ドリフなみのコントを見せてくれたアオムシ。
そのうちの一匹が、昨日のうちにガットパージをしていたらしい。
ガットパージとは、サナギになる前に体内の余計なものを排泄する行為である。
ガットパージをすると、もう葉っぱは食べない。
うろうろと歩きまわり、サナギになる場所を検討し始める。

どこにいるのかな?と探すと、なんと、鉢植えの隣の小さなテーブルの裏で前蛹になっていた。

そこだと虫かごに取りこめないから、サナギになったら羽化の時用の足場を横に取り付けなければ。
もりもりと食べられて、レモンの葉っぱもだいぶ少なくなった。


アオムシになってからサナギになるまで、5日ほどらしいので、レモンの葉はなんとか持ちそうだ。
これからサナギになるアオムシは残り3匹となった。
昨日までさかんに葉っぱをたべていたアオムシたちが、今日は眠っているのか、じっとして動かない。
サナギになる前に、体力をつけているのかな、と思う。
みんなサナギになったら、あとは羽化を待つばかり。
母は、アオムシを育てることがとても楽しそうだ。
蝶の羽化に喜んだり、卒業に寂しがったり。
サナギが羽化しやすいように足場をつくったり。
たくさん新鮮な葉っぱが食べられるように、新しいレモンの木にアオムシを引っ越しさせたり。
今年の夏、母が最初にアオムシを育てはじめた時は、まだなんの幼虫か知らなかったそうだ。
母に見つかって角をだして怒っている様子がかわいくて、育ててみようと思ったらしい。
わくわくしながら育てて、現れたのがアゲハ蝶だった。
生き物はなんでもかわいいけど、アゲハ蝶が現れた時の感動はひとしおだったろうと思う。
レモンや山椒の木には気の毒だが、がんばって葉っぱをたくさん生やしていただくしかないだろう。
アオムシくんたちのおかげで、母の夏は、緑と青空と蝶のひらめきに満ちた楽しい夏になっている。
食糧難の子供時代を過ごし、母親の虐待に耐え、中学卒業と同時に働き始め、亭主関白の父と一緒になってからは暴力に耐えて、それでも笑顔を絶やさず、仕事をしながら子供たちを育て上げた。
母は今ようやく、自分のための時間を過ごせている。
その、自分のための時間を、子供の頃はできなかったであろう、「夏休みの自由研究」に使えることが本当に楽しそうだ。
そんな母の時間に寄り添うことができて私もとても楽しい。
