アゲハ幼稚園🦋越冬1号
ぽかぽか陽気に誘われて、サンルームでコーヒーを飲もうかな、と母はコーヒーを持っていそいそと引戸を開けた。
ひらひらはらはら
小さい綺麗なナミアケハがサンルームを優雅に飛んでいたらしい。
「あれー?なんだ君、どっから来たんだい?」

どうやら、サンルームのどこかでこっそりサナギになって、冬の間じっと眠っていたのが、ぽかぽか陽気に誘われて羽化したらしい。
母がガラス戸を開けると、小さなナミアゲハはまっすぐ空に飛んでいったそうだ。
サンルームは寒暖差が激しいのに、よくぞ無事に冬を乗りきったね。
虫カゴのなかでサナギになった黒アゲハたちの羽化ももうすぐかな?
母は毎日虫カゴを覗いている。
ちょっと指先でさわってもうごかない。
でも、なにやらカスのようなものが下に落ちているから、そろそろ冬眠から覚めたかもしれない。
もうすぐかな?
楽しみで、ワクワクする母子なのでした。
そういえば、京都でも白い蝶々が飛んでいるのをあちこちで見かけた。
あの蝶々たちも、長い冬を越えた蝶々たちだったのだ。
その蝶々たちは、桜の花びらのように風に舞い、夢のように美しかった。

