第2話 出会い
これは、後日二人が御殿場氏から、聞き取った内容をおよそ半分の量にまとめたものである。
さて、まず年齢については、本人の記憶だけでは、信憑性を欠くので、『Hamakaze』編集部が、調査を行い、事実であることが判明した。
実に、1906年(明治39年)
4月1日生まれ。
性格は、
けんか早くて、大酒飲み
金儲けにしか興味がない
(典型的なやんちゃな人)
趣味は酒と競馬。
変わったところでは、
極端な乗り物嫌いなため、
歩くことと、また、
とことんケチな性格のため、
食べられる野草等にやたら詳しい。
本人曰く、これが長生きの秘訣とのこと。
妻、佳江さんは50台前半で他界。その頃から、ケチで頑固な性格に拍車がかかる。
そんな治郎吉氏に変化が訪れたのは、2年前。
【ペットショップにて】
散歩の途中、通りかかったペットショップ店頭で、生後6ヵ月のポメラニアンと目が合い(後のポロン)、目もとが佳江さんそっくりです

「お前、佳江か?」
ポロン、コクンと頷く。
「帰って来てくれたんじゃな!
さあ、家に帰ろう」
今まで、犬など飼ったことなど無かったが、決めたら、即行動の性格から、その場で購入し、家に連れ帰ってしまう。
帰る道々、「佳江」と声をかけるが、人目もあり、さすがに、頭も冷えてきた。
「とにかく、佳江が会わせてくれたんじゃ。
お前には良い名をつけてやるから、楽しみに待っておれ。」
それから、治郎吉の生活は一変。浴びるほど飲んでいた酒もぴたりとやめてしまう(料理用にと称して、大吟醸1本だけは残したとか)。
一方、競馬と金儲けで鍛えた探求心から、Amazonで関連書籍を10数冊を即購入という入れ込み様。

『完全図解ポメラニアンのすべて』
『幼犬の飼い方A〜Z』
『ペット命名辞典』 などが積み上がる。
「名前は…、そうじゃな。わしゃ、最初の"コクン"が、どうにも忘れられん。」
「コクン…?ポメラニアンのコクン?」
「ポロンじゃ!我ながら良い名を思いついたの!」(心の中では佳江と呼ばせてもらうがな)
ポロンに向かい「ポロン💕」
「クゥン」
「お前は、今日からポロンじゃ。なあ、ポロン💕」
「クウ、クゥン」
それからは、ポロン中心の生活となる。
「お前の家も作らねば(室内飼いだがな)」
『初心者でもできる、犬小屋DIY』をポチっと。
でも、そんな幸せな日々は、長くは続かない。
「わしはポロンのために、もっと長生きせにゃならん。少なくともあと50年!はな。」
さっそく近くの市民の森まで足を延ばし、栄養をつけなければと、野草を採ってくる。
「こいつらは、滋養もつくし、天ぷらがうまいんじゃ」

ところが何本か
『ギョウジャニンニク』にそっくりな
猛毒『イヌノサフラン』が混ざっていたのです。
(作者注:ギョウジャニンニクとイヌノサランは、酷似しているので、細心の注意が必要です)
何しろ120歳の高齢。
治郎吉、ひとたまりもなく、
臓器不全から、危篤状態に!

治郎吉、運命やいかに?
続く
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
ストーリー後半には、治郎吉翁による(実態はポロン)競馬レース予想も飛び出します。
どうぞご期待ください。
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