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INDYWORLD 外伝【ミキ編】 2        あの一言の続き       


もしもし

手術、再会、そして
——“言葉が届く”ということ。
笑って、泣いて、ちょっとドキドキして、最後に少しだけ静かになれる話です。前編から読むと、より深く届きます。

【サンフランシスコ州立病院】
手術当日。
長い廊下。
手術室のランプが灯る。
——誰も、時計を見ていなかった。
ミキたちは椅子に座り、静かに手を組んでいる。
時間の感覚は、すでにない。
窓の外では、夜がゆっくり朝へと変わっていた。
ミキ(国際電話・小声)
「なあ……タロウ。」
タロウ
「うん?」
ミキ
「これさ……待つしかないって、一番しんどいな。」
タロウ
「……うん。」
(少し間)
ミキ
「……あかりちゃん、起きたら絶対言うねん。」
タロウ
「何を?」
ミキ
「“無理せんで”って。」
(少し笑って)
「……いや、私が言われる側か。」

やがて。
Doctor
“The surgery was successful.”
(手術は成功しました。)
ミキ
「……ほんまに?」
Doctor
“Yes. She’s really strong.”
ミキ
(小さく)
「そうやろ…(言葉にならない)」

数時間後。
あかりが目を覚ます。

あかり
(胸に手を当て)
“It feels strange…”
「……息が苦しくない。」
少し驚いたように笑う。
あかり
「Mam, Dad……、Miki-chan……。」
両親・ミキ
(息を揃えるように)
"お帰り、We are here."
あかり
(小さく笑う)
“I know.”

【INDY ENGLISH ACADEMY】
タロウ
「ミキから英語でメールだ!」
インデイ
「間違わんと読めや。」
タロウ
「プレッシャーなんですけど……」
アレクサンドラ
「ちゃんと感情も乗せてね。」
タロウ
「え、そこ!?」
“……Akari's surgery was successful.
She's smiling now.”
インデイ
「……さよか。」
アレクサンドラ
「よかったわね。」
インデイ
小さく頷く。
「そやな。」

【ゴールデンゲート・パーク1】
青い空。広い芝生。
風に揺れるユーカリ。
退院したばかりのあかりが、ゆっくり歩いている。
ミキ
「ほんまに大丈夫なん?」
あかり
「だから、ミキちゃんがいるんじゃない。」
ミキ
「それが一番不安やわ。」
あかり
「ほんまや」
ミキ
「それ言う?!(笑)」

(少し間)

ミキ
「……でもな。」
「“ここにいる”って言った以上は、ずっとおるよ。」
あかり
「友だちが待ってるんだ。」
ミキ
「友だち?」
あかり
「うん。」
噴水前。
少年が立っている。
あかり
「ハルト!」
ハルト
「Akari!」
ミキ(小声)
「……なあ。」
あかり
「何?」
ミキ
「この子、絶対モテるやつや。」
あかり
「やめて!」
ハルト
「聞こえてます(笑)」

その時。

“Hey! What are you doing here?”

空気が変わる。
ハルト
「Oh, it's a trouble …」
ミキ(前に出る)
「ちょっと、あんたら。」
「病み上がりの子がおるんやで。」
男たち
“Mind your business.”
ミキ
「それ、こっちのセリフや。」

囲まれる。

ミキ(心の中)
(やば……多!)
(完全に映画の“やられる側”や……)
あかり(小声)
「Police呼ぶ。」
スマホを取り出す。
その瞬間。
 ミキのブレスレットが、微かに光る。
(“ここにいる”という想いが飛ぶ。)

【INDY ENGLISH ACADEMY】
インデイ
「……せやっ!」
「ミキから help call や。」
アレクサンドラ
「来ましたね。」
インデイ
「ほな、行って来るで。」

Ack-chooww!

【ゴールデンゲート・パーク2】

“Last warning.”
ミキ(心の中)
(インデイ先生……助けてや。)
その時。
頭の中に声。
インデイ
「ミキ。」
「ひとりやない。」
ミキ
(ちょっと泣きそうになりながら)
「そんな言うても!? 遅いわ!」
インデイ
「ほな、次いくで。」
「カンフーや。」
ミキ
「雑すぎるやろ!」
インデイ
「言うんや。」
“I’m Kung Fu Master.
And I have the Black Belt!”
ミキ
(それ絶対うそや。)
でも叫ぶ。

ミキ
  「Ack-chooww!」
「I’m Kung Fu Master!!」
「And I have the Black Belt!!」

“What?”
その瞬間。
巨大なインデイのホログラム。
男たち
「WHAT THE HEEEELL!!」
ミキ
(気づかず)
「私、案外やるやない。」
ハルト
「I’ll join you!」
ミキ
「ヨッシャー!!」
男たち
「RUN!!」

Police到着。
あかり
「Miki! You're so great!!」
ハルト
「I’m really impressed!」
ミキ
「ハハハ。」
(内心)
(こっちが心臓止まるで……)

【帰国】
INDY ENGLISH ACADEMY
ミキ
「それでな!巨大犬やで!?……いや、ほんまに巨大犬や!」
タロウ
「どれくらい?」
ミキ
「ランドマークタワー半分くらい!」
タロウ
「それ盛りすぎじゃない?」
インデイ
「夢ちゃうか?」
ミキ
「絶対ちゃう!」
アレクサンドラ
「ロマンも大事です。」
ミキ
「ロマンで済まさんといて!」

【夜】
ミキ
「あれ絶対インデイや。」
タロウ
「ボクもそう思う。……寝てたけど。」
ミキ
「ボケ!なんで寝てんねん!」
タロウ
「やっぱり、しゃべる犬なんてありえないよ。」
ミキ
「今頃、何言うてんねん!」

【縁側】
静かな夜。
遠くで風が鳴る。

離れていても、あの言葉は確かに届いていた。

インデイ
「……。」
「わてらも。」
「そろそろやな。」

アレクサンドラ
「Yes, sir。」

【INDY WORLD 名言】
インデイ
「世の中には二種類の人間がおる。」
「勇気あるもんと……
あとから震えるもんや。」
ミキ
「私、完全に後者や。」
インデイ
「わてもや。」

(少し間)
「でもな。震えててもな、前出たやつが、一番かっこええんや。」
ミキ
「……それ、あとから言うん?」
インデイ
「ドラマやからな。」

「一休み、一休み。」

Fin


I’m Kung Fu Master!!

最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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