見出し画像

人は見掛けによらない!?

80年代後半から90年代前半に大きな活躍を見せた“リチャマー”ことリチャード・マークス(Richard Marx)。19歳の時、デモ・テープを聴いたライオネル・リッチー(Lionel Richie)に認められ、1st.アルバム「Lionel Richie」のレコーディングに参加した。その後、リッチーの紹介でケニー・ロジャース(Kenny Rogers)のバックコーラスを担当、共作するなどのキャリアを積み、87年にデビューを果たした。
有名な話かもしれないが、マークスの最大のヒットである「Right Here Waiting」にはちょっとしたエピソードがある。マークス自身がこの曲を発表するのを渋ったのだ。実はこの曲には彼の個人的な強い思いが込められている。

マークスの当時の恋人は、ポップグループ アニモーション(Animotion)のメンバーで、映画「ザナドゥ」、「フラッシュダンス」、「ダーティ・ダンシング」などにも出演した女優でもあるシンシア・ローズ(Cynthia Rhodes)、撮影などで離れ離れの時期が多かったのだ。

この曲が誕生した頃、マークスはツアー中、シンシアは約3か月のアフリカロケであった。マークスは離れ離れでいることの難しさと自分の感情を曲にした、その間わずか10分。マークスはデモテープをシンシアにラブレター代わりとして送ったのだった。そう、この曲は元々ふたりだけの物にしようと作った曲だったのである。しかし、ひとりのソングライターとして伝えるのが使命だと感じたマークスはアルバムに収録することに最後は同意しレコーディング、89年8月にビルボードチャート3週連続のNo.1を記録した。「Right Here Waiting」が自身最大のヒット曲となったことを契機にふたりは結婚した。マークスが作り出す美しいメロディは折り紙付きだが、特にこの曲はエピソードを知らなくても心に響く。話は逸れるが、ふたりだけの曲というと、学生時代にサザンの桑田佳祐さんが原由子さんに向けて書いたといわれる「娘心にブルースを」という曲があるのだが、こちらはデモテープのみで公開されていない。三拍子のブルースロックだということだが・・・

話は戻って、マークスはロマンティストで一見するとヤワに見えるが、実はこの方けっこう骨太で、曲がった事が大嫌い。公然とトランプ大統領を批判したり、マナーの悪い客を怒鳴りつけたこともある。
リック・スプリングフィールド(Rick Springfield)とのジョイントコンサートでのこと、「Angelia」を演奏中、観客のひとりの女性が大声で話し始めたそうで、曲を歌い終えるとマークスはその客を指差し『君をそういうふうに育てたのは誰なのか僕は純粋に興味がある。どんな教育を受けたんだ?少しはマナーを学べよ、お嬢さん!』と叱ったのだそう。他の観客たちが静かにするように忠告したがやめなかったので堪忍袋の緒が切れたようだ。

そんなマークスは、90年代後半、プロデュース・作曲を中心に活動し一時表舞台から消えていたこともあったが、復帰後はシンガーソングライターとして精力的に活動。今年9月にはシングル「Magic Hour」のミュージックビデオ公開した。

ちなみに前述の甘い甘いエピソードで結ばれたシンシアとは三人の息子をもうけたが2013年に離婚という残念な展開に。マークスは2015年にモデルのデイジー・フエンテスと再婚、シンシアは91年に引退、その後は芸能活動の記録がない。

いいなと思ったら応援しよう!

この記事が参加している募集