好きになんてなりたくなかった、なるつもりがなかった。
以前はデリヘルで出会ったKちゃんに夢中だったけど、今ではヘルパーのMちゃんに夢中になっている僕。
Mちゃんとの出会いは4月のことだった。
いつもお世話になっているヘルパー事業所の代表の人が「かわいいヘルパーがうちに入った」と話をしてきた。
お出かけ要員でうちに来るとのことだったけど、「ふーん」としか思ってなかった。
初めて他のヘルパーに付いてきて、家に来た日。
久々に風俗以外で若い女子と対面したから、めちゃくちゃ緊張して、恥ずかしくて顔を見るのがやっとだったし、普通に喋るのも照れてしまった。
でも、どれだけかわいくても、愛想が良くても、「所詮はヘルパーだから」と意識することはないだろうと思っていた。
そう思っていたのに、それから何度か会っていって、「じゃあね、〇〇くん」と言われてから意識し出したというか、せざるを得なかったんだと思う。
同行という形ではあったけど、何度も会っていたからか、初めて2人きりでお出かけをした時、僕は緊張しないでむしろ素の感じで接することができた。
普通なら女子だからと意識してしまうところを、素のままでいれたのは初めてのことだったから、なおさら意識をするようになった。
しばらく空いてから、Mちゃんと出かけた時、「ロスにならなかった?」といたずらに微笑みながら言う彼女にかなり驚いた。
「え、何?そういう接客の仕事してた?」と勘ぐってしまうほどだった。
他にも、「じゃあね、〇〇くん」と帰り際に手を添えてきたり、仕事の時はほぼノーメイクでパンツスタイルなのに、ちょっとメイクしてスカートを履いてきたり、会う度に「最高です!」と言ってくれたり、大して面白くないことで大笑いしたり、プライベートな話をしてきたり…とそんなん意識しない方がおかしいと思うことばかり。
向こうに好意なんかあるわけがないから、自然とそうやってしまう子なんだとは思うけど…。
そんなこんなでもう完全に好きになっていた。
ただ単にアプローチをされたからというだけではなくて、彼女の輝かしい笑顔を振りまく太陽のような明るさに心を惹かれたというのもある。
彼女のその輝かしい笑顔と底抜けに明るい性格に、僕の心は大きく動かされて、めちゃくちゃ元気とパワーをもらえる。
そういう風に人にまで良い影響を与える人って人生において絶対に必要だと思うし、手放しちゃいけないと思う。
今までは、「かわいいなー」と見た目がきっかけだったけど、人に良い影響を与えるという内面的なところに惹かれたのもこの子が初めてだから、なおさら他とは違うとそばにいてほしくなる気持ちが増してしまう。
でも彼女と僕はヘルパーと利用者の関係でしかない。
どれだけ仲良くても、友達ですらない。
プライベートで会えてない以上は、厳しくてもそれが事実でしかない。
その事実に少し苦しいと思ってしまった…。
これから先会う度に僕は、その事実に苦しめられるのだろうか…?
好きになんてならなければよかったのかな。
