学園潜入捜査編|エピソード彩 Vol.2 ~彩の立ち位置~
彼女の名は、彩(イロハ)
とある組織の幹部の一人である。

組織が抱える案件は数多く存在する。
その案件の一つ、
――『学園内に起こる不快な現象』
その学園に、調査員として梛と倫を派遣しているのが彼女である。

金は力だ。
力は選択肢を増やす。
彩はそれを誰よりも理解している。
コーヒーの湯気の向こうで、彼女の思考は静かに巡る。
感情では動かない。
盤面で動く。

彩の趣味はポーカー。
賭けるのは金だけではない。

――そして、彼女は動かす。
「……弥。これを倫に。」
部下である弥に差し出された封筒は、次の一手だった。
盤面は静かに動き出す。
