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二冊目:カート・ヴォネガット・ジュニア「ローズウォーターさん、あなたに神のお恵みを」優しさは難しい

ハヤカワ文庫創立80周年記念復刊フェアという事で「ローズウォーターさん、あなたに神のお恵みを」をで購入。
レイ・ブラッドペリは読んだことあるけど、ヴォネガットはなぜか読んだことがなかったので、この際だから読んでみようかとレジまで持っていったら、まぁ高かった。文庫の高騰が著しい昨今の中でもハヤカワ文庫の高騰はひときわ顕著だ。
それでも買ってしまうのはそこまでして読みたい作品なのか、ただ、ハヤカワの文庫本をコレクションしたいのか、わからなくなるときがある。

この物語を簡単に説明するなら主人公がある日を境に貧しい人々に施しをするようになる。
周りの人たちはそれを見て主人公が狂ってしまったのかと思いはじめる。
そこから主人公の内面の深掘りやらお金の問題についての争いがはじまっていく。

分類的にはハヤカワSF文庫に入ってる事からSF なのかと思いきや、なんとSF要素が何も入っていない。どちらかというと喜劇的な話や主人公の内面描写がメイン、特に第二次世界大戦の、ドイツでのが描写がこの小説のイメージと欠けはなれているほど、鮮烈でリアルだ。
戦争体験が主人公に及ぼした影響が大きいのは間違いなく、この事がきっかけで貧しい人々に施しをするようなったのは間違いないと思われる。
常識的に考えればそれは立派な行動で称賛されるべきだが、実際はその逆の評価が下される。
現実でもそうだが、人に優しくする事は思った以上の難しく、人の感情というのはとても複雑で人間社会の歪さを改めて認識させられた物語だった。

ヴォネガットの作品で次に読むとした代表作でお笑いタレント、太田光がオススメしていた「タイタンの妖女」か「スローターハウス5」あたりになると思う。


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