秋桜が好き
白い画用紙に描かれた、いくつかの黄色い丸。
水色ではないけれど、ちょっとした水玉模様のようです。
その黄色い丸の周りに、細長い長方形にちぎった桃色の折り紙を放射状に貼り付けていきます。
そのあとは緑色のクレヨンで黄色い丸の下に線を引いて、完成です。
保育所に通っていたときのお絵描きの時間、その日はコスモスを描き(作り?)ました。
当時の僕はそれはもう一生懸命に取り組んで、何とも不恰好なコスモスを作り上げたのでした。
義務教育の時分、ときどきそのことを思い出すことがありましたけれど、コスモスはあんな単純な形なわけがない、子供だましだ、などと思っていました。
それからまあまあ長い時間が経ったあるとき、写真を撮ろうと思ったのかコスモスを観察する機会があり、そこで軽く衝撃を受けたのです。
──本当にあれと同じだ……!
それまで花には全く興味が無くて、たとえ目に入る場所に咲いていてもじっくりと見ることはありませんでした。
たまたま季節感のある写真を撮りたいと思って、たまたまコスモスがたくさん咲いている場所に行って、そうしたら図らずも10数年越しの疑念が解消しましたとさ、めでたしめでたし。
かつてお世話になった保育士の方々、疑ってごめんなさい。
そして気持ちを新たに見てみれば、コスモスというのはシンプルながらなかなかどうして魅力的でありまして。
道端などで身を寄せ合って咲いているのも、花畑よろしく広い範囲に咲き誇っているのも、それはそれは綺麗なのです。
それからというもの、毎年この時期になるとついコスモスに目がいくようになりました。
桃色、紅、白、橙、黄色、この他にもあるのでしょうか。
それぞれの詳しい種類や名前などは分かりませんし、積極的に勉強しようともしていません。
だって、咲いているその姿を見るだけで嬉しくなれますから、今のところそれだけで僕は満足なのです。
もうそろそろ秋でしょうか。
月は綺麗ですし、コスモスはあちらこちらでたくさん咲きますし、食べ物はおいしいし、良い季節になりました。
保育所での思い出に始まり、それ以来わりと強く印象に残っていたコスモス。
ずっと意識の片隅に刻み込まれていた上に、その可憐さも相まっていつの間にやら好きな花になっていたようです。
今日も咲いているのを見つけました、やった。
色とりどりで目に楽しく、秋だなあと実感します。
比較的長い期間にわたって咲いているのも良いですね。
ところで“コスモス”と“秋桜”、どちらが正しいのでしょう。
ここまで“コスモス”と書き散らかしましたけれど、個人的には“秋桜”の方が良いなと思ってます。
花の話ついでに桜🌸も好きなのですけれど──どうでもいいですか。
あっ、違う。
なんのはなしです花。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
コスモスが皆さまに幸せを届けてくれますように。

