時代遅れのビフォーアフター
数値が変わっても、何も変わっていないビフォーアフターの話
何キロ痩せたか、体脂肪が何パーセント減ったか、ウエストが何センチ小さくなったか。
こうした数値の変化を成果として打ち出すビフォーアフターが、今もパーソナルトレーニング業界の主流です。カロリー収支を管理して、食事を徹底して、筋肉に負荷をかければ、数値は確かに変わります。
この方法を否定するつもりはありません。実際に痩せているのは事実だし、それで満足しているお客様もいる。
ただ、姿勢のアライメントは変わらないまま、動作のエラーを抱えたままで「痩せた」を成果と呼んでいいのか。いずれどこかにガタがくるリスクを放置したまま、数字だけ動かしているだけではないか。
そういう疑問を、私はずっと持っています。
「もう一段階高いレベル」は、筋肉アプローチの延長ではない
「もう一段階高いビフォーアフターを目指そう」という話を聞くことがあります。姿勢のアライメントや動作の質まで変えていきましょう、という方向性です。
方向性としては共感します。でもその手段が「筋肉へのアプローチを緻密にすること」である限り、私は同じ問題の中にいると思っています。
姿勢評価や動作分析をしても、身体を基準にしたアプローチである以上、変えられるものに限界があります。トレーニング初心者の間は変化を感じてもらえるかもしれない。でもお客様は馬鹿じゃない。何も本質的に改善していないことに、いずれ気づき始めます。
これから生き残るのはどちらか
身体を基準にした筋肉アプローチのビフォーアフターか、水平を基準にした本物の運動動作に基づくビフォーアフターか。
私が採用しているのは後者です。水平という絶対的な基準から動きを評価して、関節が正しい位置に置かれた状態で動けるようにしていく。そこから作られるビフォーアフターは、数値だけでなく、見た目も、動きの質も、体への負担も変わります。
時代遅れのビフォーアフターで食べていける時代は、もう長くないと思っています。
