エリントンとミンガスを聴く:MONEY JUNGLE
古代史熱に浮かされた頭をクールダウンしようと、久しぶりにエリントンの"Money Jungle"を聴いた。クールダウンにエリントンと言うのもどうなんだと自分でも思うが、Audirvanaのリストを眺めて偶々気が向いたというところ。

しかし、1曲目のズンズン響く力強いベースに続く鍵盤を叩きつけるような荒々しいピアノに、ん?エリントンってこんなピアノ弾きだったっけと戸惑った。このアルバムは何度か聴いた覚えはあったが、多分、いい加減に聴き流していたのだろう。
改めてメンバーを調べると、ミンガスのベースにマックス・ローチのドラムとあり、そりゃ、この二人がサイドならこうなるかと、妙に納得してしまった。また、これまで気が付かなかったのだが、エリントンの弾くフレーズが”Eric Dolphy at the Five Spot Vol. 2”の1曲目”Aggression"でマル・ウォルドロンが弾いたねちっこいフレーズに似ているところがあり何度も聴き直した(空耳か…🤔)。
音楽のイロハを知らないのでその程度なのだが、ビッグバンドのエリントンという思い込みが強過ぎたのだろうか、"Wig Wise" ではエロール・ガーナー風?なタッチを感じて、ピアニストとしてのエリントンの認識を改めた。
聴き終わると、こんどは無性にミンガスが聴きたくなった。
選んだのは、"Mingus at Carnegie Hall Disc.2"。エリントン作曲の"C Jam Blues"では、ローランド・カークがぶっ飛んだ演奏を展開している。
MINGUS AT CARNEGIE HALL Disc.2

このライブ盤がリリースされた時は、あのローランド・カークが参加した2曲 "C Jam Blues"と"Perdido" だけで発売されたが、後で当日のセットリストが収録された完全盤が発売された(小出しにしないで最初から完全盤を出せば二度買いしなくて済むのに…😤)。
ミンガスのベースも良いが、この日のローランド・カークの奔放なテナーは絶品だ。よく息が続くと思うほど一気に吹きまくる。一緒に息を止めてみるが続かない(そりゃそうだ…🫡)。
ソロパートでは、よほど気分が良かったのかコルトレーンの"A Love Supreme"のフレーズを吹いたり、メンバーの中で最長の24コーラスを吹きまくっている。とうとう、トランペットのジョン・ファディスがもう良い加減にしろよ、と言わんばかりに気の抜けたような合いの手を入れてようやく終わる。
WE INSIST!
マックス・ローチはミンガスとは縁があるらしく、1952年にデビューレコードを一緒に設立した仲のようだ。その後は、クリフォード・ブラウンとクインテットを結成したビバップ・ドラマーの雄だ。

時代がそうさせたのか、60年から激化した公民権運動に関わり、まんまのタイトル・アルバムを発表し、後に結婚・離婚したアビー・リンカーンが参加している。
しかし、アビー・リンカーンは、"That's Him"などを聴くとオーソドックスなジャズシンガーだったようだが、このアルバムでは「ヨーコ・オノ」かとツッコミを入れたくなるような歌いぶりで困惑する。アルバム全体の雰囲気もアフロ感が強く仕上がっていて、伝わり難いと言うのが正直な感想だ。
なお、マックス・ローチはこのアルバムから2年後に冒頭の"Money Jungle"の収録に参加しているが、(人それぞれだろうが個人的には)風刺程度に止め音楽は音楽として単純に楽しみたいところだ。
