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スペースXのStarlink。今は激遅でも、いつか高速通信が可能になるだろう。

スペースXは、衛星通信サービスStarlinkを世界中に張り巡らせており、最近ではAUやソフトバンクの携帯電話からStarlinkにつなぎ、空さえ見えれば、基地局がカバーしていないエリアでも通信を行うことが可能です。ただ、現在のサービスでは、地上の携帯端末から人工衛星まで送れる電波に限りがあることから、せいぜいテキスト情報や音声、簡単なアプリの操作程度です。

一方、戦争などタイムリー性が重要な場面でもStarlinkが活用されているのは、指向性の高いパラボナアンテナで人工衛星を追いかけているからです。全方向で電波を授受する一般の携帯電話では、人工衛星とスムーズな情報のやり取りは出来ません。

スペースXが、今後、一般向けサービスとして検討しているのは、携帯電話から簡易なパラボナアンテナ基地局につなぎ、そこから衛星につなぐというものになります。

先日、スペースXが米ケーブルテレビ大手のチャーターコミュニケーションと、携帯電話サービスで提携の議論に入ったとのニュースが流れてきました。

携帯電話を地上のパラボナアンテナにつなぐところまでは、通常の携帯電話の周波数が必要ですが、この電波の利用権をスペースXは、僅かしか保有していません。そこで電波を保有しているチャーターコミュニケーションと提携し、地上はチャーター、衛星はStarlinkという仕組みで高速通信サービスを始めようとしています。下り電波は衛星ですので、理論上は高速通信が可能です。

ただ、ここにも障壁があります。現在の携帯電話は、一つの端末が通信を行う時、上りも下りも同じ周波数を使い、その中でパケットを双方向にやり取りします。一方、下りを衛星にする場合、上り(地上)と下り(衛星)で異なる周波数を使う可能性が高いことです。理想的には、優れた方法ですが、これを実現するには、我々の携帯電話にその仕組みを導入する必要があります。衛星通信のために携帯を買い替えるほどのサービスとなるかと言えば、そこまでではないでしょう。

また、衛星からの電波は広い屋外ならば容易にキャッチできますが、屋根の下で電波が直で届きにくい場所や、ビルで電波が反射し干渉するマルチパス効果が起こる場所では、充分な通信速度が発揮できない可能性があります。

以上から、Starlink携帯がすぐに普及する可能性は、ほとんどないのですが、防災·警察など屋外で重要性がある分野では、普及は早い可能性があります。こうした特殊用途の広がりから、技術が進歩し、端末価格が下がってくる可能性はあるでしょう。

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