20年間、雲を消し続けた男がたどり着いた真実——空(そら)と空(くう)の話
「雲を消せます」
そう聞いたら、
たぶん多くの人は、
「え?なにそれ?」
「怪しい(笑)」
「いやいや、そんなことある?」
と思うかもしれません。
私もその人との最初の会話がそれだったら
きっとそう思ったことでしょう。
でも実際に、沖縄の雲消し仙人(?)から
その方法を教わり、
20年間、空に浮かぶ雲を消し続けてきた人がいます。
言霊ヒーリング協会®代表、
水谷哲朗(アキオ)さんです。
雲に向かって、
「よろしくお願いします」と声をかける。
力を抜く。
消えていく様子をイメージする。
「消えました」と完了形で言い切る。
そして最後に、
「ありがとうございます」と感謝する。
こうして書くと、まるで不思議な儀式みたいですが、
アッキーさん(親しみをこめでこう呼んでいます)は
これを、手品でも超能力でもなく、
「祈りのトレーニング」だと言います。
空に浮かぶ雲を相手にしながら、
自分の祈りが本当に届くのか
現実を動かすことができるのか
雲消しは、
それを身体で確かめるための練習なのだと。
雲消しには、
ちょっと意外なコツがあります。
「消えろ!」と力むと、消えないそうです。
「絶対に消してやる」と思うと、うまくいかない。
逆に、肩の力を抜いて、呼吸を整えて、
「消えても消えなくても大丈夫」
そんなふうに自然に委ねたとき、
ふっと変化が起こるのだそうです。
これって、人生と少し似ていませんか。
私たちはつい、
「あの人にわかってほしい」
「この悩みを早く消したい」
「思い通りにしたい」
と力んでしまう。
でも、力めば力むほど、
呼吸は浅くなり、身体が固くなって、
心まで苦しくなっていく…。
雲を消そうとしているのに、
実は自分の力みと向き合うことになる…。
なんだか、面白い話です。
空(そら)を見ていたら、空(くう)に出会った
アッキーさんの話を聞いていると、
雲を消しているようでいて、
本当は自分の中を整えているのだな、と思います。
言霊ヒーリングでは、
余計な力みや、思考のノイズや、
「こうなってほしい」という我(エゴ)を静かに手放し、
心も身体も透明な状態にしていくことを、
空(くう)と表現します。
空っぽになる。
ゼロになる。
何かを足すのではなく、
余計なものを削ぎ落としていく。
そうすると、呼吸が通り、
身体がゆるみ、祈りが、まっすぐ届く。
そんな感覚なのだそうです。
空(そら)に浮かぶ雲を見ながら、
自分の中の空(くう)に還っていく。
雲消しって、
ただ雲を消す遊びではなく、
自分を空(からっぽ)にする練習だったのですね。
アッキーさんが、最後にたどり着いたこと。
それは、「雲を消す方法」以上のものだったのです。
本当に消えていたのは、雲じゃなくて、
「こうあるべき」
「こうなってほしい」
「消えなかったらどうしよう」
そんな心の力みや、小さな我(エゴ)。
雲を消そうとするその時、
人は空(くう)になり
自分と空(そら)が別々のものではなく、
どこかで静かにつながっていたことを思い出すのです。
空(そら)を見上げながら、空(くう)に還る
20年間、雲を消し続けた男がたどり着いた真実は、
ど派手な奇跡の話でも、
特別な人だけが使える秘密の力の話ではなくて、
空を自由に操ることでも、
自然を支配することでもなく、
ましてや「すごい人になる」ことでもなかったんです。
ただ、力を抜くこと。
我を手放すこと。
「こうならなければ」
を少しだけ、空に預けてみること。
空(くう)に還ることだったのです。
それは祈りのようなものかもしれません。
何かを無理やり動かすことではなく、
自分の中を静かに整えて、大いなる流れに
そっと合わせていくこと。
そのとき、
空(そら)に浮かぶ雲も、
心の中に浮かぶ不安も、
少しずつ形を変えながら、
やがて別の景色になっていく。
空(そら)を見上げながら、
自分の中の空(くう)に還る。
真実はとてもシンプルで、
でも生きていく上でとても大切なこと
だったのです。
雲は今日も空に浮かんでいる
晴れの日もあれば、曇りの日もあります。
雲ひとつない日もあれば、
空いっぱいに、どんより広がる日もあります。
私たちの心も同じ。
悩みが浮かぶ日もあるし、怒りが湧く日もある。
悲しみに覆われる日もありますよね。
でもそんな時こそ、空を見上げて、
少しだけ力を抜いてみてください。
「消えますように」ではなく、
「もう大丈夫」
そう言って、天に委ねてみるのです。
空には、今日も雲が浮かんでいます。
そして私は、その空を見上げながら、
少しだけ力を抜いて、そっと思うのです。
「ああよかった。
今日も生きている」
あとがき
人は、誰との出会いで、
空の見え方が変わるのでしょう。
この話を書きながら、
そんなことを思っていました。
この記事はnoteを始めてから
55投稿目となります。
55ゴーゴー!なんて
響きがいいじゃないですか。
そして、こうしてひとつの小さな節目に、
この空の話を書けたことを、
なんだか少し、うれしく思っています。
あなたの心に灯火を
しあわせ配達人 たかこ
