「クソみたいな、おごりと油断だ」|葬送のフリーレン
アニメ『葬送のフリーレン』を見始めてから
最初に私をグッと物語に引き込んだのは、
フリーレンの先生であり、伝説の大魔法使いであるフランメだ。
S1E10で出てくる彼女のこのセリフを聞いた時に、
これはファンタジーを描いているだけではなく、
実世界を描いていると思った。
人類を滅ぼし、支配しようとする魔族が
自らの身を滅ぼすものとは?
今まで研鑽を積んできた魔法に対する、自信と信頼。
要するに、クソみたいなおごりと油断だ。
自分たちを奇襲してきた魔族に対して
フランメが放つ言葉。
なんて美しく、正確な言語化かと思った。
クソみたいな、おごりと、油断。
魔族が何なのか、何を象徴しているのか、
この段階の私にはわからない。仮説もない。
でも「おごりと油断」とはまさに
私たち自身の身を滅ぼすものでもあるのでは?
では、この物語における、魔族とは、魔法とは、研鑽とは、自信とは……
一体、何を指すんだろう?
一気にいくつもの問いが頭に浮かび、この物語の虜になった。
フリーレンとフランメの出会いは、
フランメがフリーレンを救うところから始まる。
自分の集落を魔族に滅ぼされ、自身も瀕死のフリーレンを
フランメが救い、背負って一緒に連れて行く。
そこで彼女たちは魔族に奇襲されるが
戦いにもならないほどあっさりと、フランメは魔族を倒す。
フランメは、
体外に放出する魔力をコントロールしていた。
魔族は、
彼女の能力を見誤った。
見くびった。
そして負けた。
自分の戦い方について、フランメはこう言う。
「相手が認識した魔力の誤差で、欺いて殺す。
誇り高き魔法を愚弄した、卑怯で最低な戦い方だ」
誇り高いとは、誰にとって?
卑怯な魔物が「卑怯で最低な戦い方」をしないのは、なぜなのか?
ここでもまた、新たな問いが生まれた。
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