Turnstile 『Never Enough』 (2025)

6/10
★★★★★★☆☆☆☆
前作と変わらないキャッチーなハードコアが核ではあるが、アンビエント気味のシンセサイザーが覆いかぶさり爽やかな雰囲気をまとうようになっている。また曲が終わった後にサックスやガラージ風リズムなどの飛び道具的な要素をくっつけるなど、体裁にこだわらずやりたいことを自由にやる姿勢が更に強まってもいる。
率直な感想を言うと、物足りなさはある。核となるギターのリフやボーカルのメロディが前作よりだいぶ弱いと思うし、脈略無く唐突にくっ付けられたサックスやガラージが音楽的な進化だとも別に思わない。ポストプロダクションやマーケティングデザインは相変わらず抜群だが、私はそれありきでは音楽を聴いていない。
ゲストは多彩だし、思いっ切りポップ畑のプロデューサーが何人も入っているし、レーベルもここぞとばかりに勝負を賭けに来ている。これは音楽性というより、アーティストのキャリア設計の話だと思う。今後のキャリアを考え、ハードコアを先鋭化させるのではなくもっと幅広い層にアプローチする作風を選んだ彼らの意志を尊重したい。
