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ファシリテーターに外部依頼するメリットと選び方

「社内でワークショップをやろうとしたら、誰がファシリテーターをやるかで止まってしまった」

そんな相談を受けることがある。結論から言うと、ワークショップのファシリテーターは、外部に依頼したほうがうまくいく場合が多い。特に、組織の中に複雑な人間関係があるときや、本音を引き出したいテーマを扱うときは、なおさらだ。

なぜ外部依頼がいいのか。メリットは三つある。
まず一つめは、中立性が担保されること。社内の人がファシリテーターを務めると、どうしても立場が影響する。発言する側も「この人は○○部長と仲がいいから」「評価に関わるかもしれない」と、無意識にブレーキをかけてしまう。外部の人がいることで、役職や年次がいったんフラットになる。普段は遠慮しがちな若手や、時短勤務で発言のタイミングを逃しやすいメンバーの声が、自然と場に出てくる瞬間がある。

二つめは、専門性だ。ワークショップには設計がいる。問いの立て方、時間配分、グループの組み方、沈黙が続いたときの対応。「ただ集まって話す」のと「意図を持って設計された対話」では、終わったあとの手応えがまったく違う。経験のあるファシリテーターは、場の温度を見ながら、対話が前へ進むように寄り添うことができる。これは、やってみると思いのほか難しい。

三つめは、社内の負担が減ること。準備から当日の進行、終了後のふりかえりまで、ファシリテーターの仕事は意外と重い。通常業務を抱えながら担当するのは、正直しんどい。外部に任せることで、参加者として対話に集中できる。企画担当者が「仕切る側」ではなく「参加する側」になれるのは、想像以上に大きなメリットだ。

「でも、外部の人だと社内の事情がわからないのでは」という声もあるかもしれない。たしかに、業界特有の用語や組織の文脈は、すぐには伝わらない。ただ、だからこそ事前のヒアリングが大切になる。良いファシリテーターは、打ち合わせの段階で「何を大事にしたいか」「どんな空気をつくりたいか」を丁寧に聞いてくれる。むしろ外部だからこそ、社内では言いにくい課題感を率直に共有できることもある。

では、どうやって選べばいいのか。こちらにもわたしが見ているポイントは三つある。

一つめは、過去の実績。どんな規模の、どんなテーマのワークショップを経験してきたか。自分たちの目的に近い事例があるかどうかを確認するといい。

二つめは、事前ヒアリングの丁寧さ。いきなり提案を持ってくる人より、まず聞くことに時間をかけてくれる人のほうが信頼できる。ワークショップは「正解を教える場」ではなく「対話を通じて気づきを得る場」だから、聞く力を持っている人かどうかは大切な指標になる。

三つめは、相性。これは感覚的なことだけれど、「この人となら安心して任せられる」と思えるかどうか。最終的には、参加者が心を開けるかどうかにかかっている。だから、依頼する側が違和感を覚える相手は避けたほうがいいと思う。

ファシリテーターを外部に依頼するのは、決して「自分たちでできないから」ではない。より良い対話の場をつくるための、前向きな選択だ。外の力を借りることで、内側だけでは届かなかった声に出会えることがある。

もしワークショップを検討しているなら、まずは気軽に相談してみてほしい。場づくりの専門家と話すことで、見えてくるものがきっとある。




山田克基(こにー)
PRアドバイザー・コミュニティデザイナー・ワークショップデザイナー
京都を拠点に、企業・自治体・NPO・スタートアップの「きっかけ創り」に伴走しています。
🔗 燈スタジオ:https://akaristudio.jp


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