堀之内に施設建て替えは何故不可能?
タルトの渦巻き柄の絨毯を敷き詰めたエントランスのホールなんて素敵だなと夢見ている、創る会代表池田慈です。
さて今回松山市民会館閉館時期に関する独自のアンケートをとってみて、本当によく聞かれる意見
「市民会館って今の場所に建て替えられないの?」
という疑問について。
これ、本当にみんな一度は頭をよぎることですよね。
私たちも活動を始めた時、シンプルに何故?と思ったものでした。
昔は病院や球場、プールもあったようでバリバリ建物あった堀之内。
市民会館だって今現に建ってるわけだから、建て替えるのも問題ないでしょ、とダメな理屈がよくわかりませんでしたが、松山市側の正式な回答は、『不可能』ということでした。
理由は、城山公園は、国の史跡だから。

「史跡」とは、文化財保護法により「貝塚、古墳、都城跡、城跡、旧宅その他の遺跡で我が国にとって歴史上又は学術上価値の高いもののうち重要なもの(法第2条)」と定められ、わが国の歴史や文化の正しい理解に欠くことができないものです。そのため、国や地方公共団体は、その保存などの徹底に努め(法第3条)、国民は、それに誠実に協力しなければなりません(法第4条)。
そしてこれに手を加えたり変更するときには、
文化庁長官の許可を受けなければならない
んだそうで、ここがみなさん引っかかるところなんですよね。
だって、現に愛媛県美術館は建ったじゃないか。
ということなんですよね。許可取るために松山市は本気で動いてるのか?と思ってしまうわけですよ。
先日愛媛新聞でもこの話題が特集記事になっていました。
現在この城山公園は2000年に策定された『城山公園整備基本計画』に基づいて、江戸期の道路や町割りを表現し、史跡の保護に努めていると。再び文化施設を建て替えられないのかと文化庁と協議をしたけれど、史跡の保存や歴史的価値の向上につながらないということで、スタジアムなどの大型施設はおろか、今ある市民会館の建て替えすら認められなかったということなんですよ。
そして、この一帯を公園として整備するのに国からの補助金(29億)を活用しているから、「公園にします!」と言って補助金もらったのに、「やっぱり建て替えします」となれば補助金返還しなければならないけど、そんな事例もないから補助金返還制度すらないらしい。つまり、史跡解除されることはあり得ないし、補助金もらって整備した以上、計画の変更は不可。
というわけで、現段階での松山市としては、「建て替えはもう絶対に無理」というスタンスなんですよね。
ところが9月7日の愛媛新聞の記事の中で、1998年にオープンした愛媛県美術館は、愛媛県が文化庁を粘り強く説得した結果、例外的に認められたと。
それならば、市民会館も本当に建て替え無理なのか?と思ってしまうのも仕方ないですよね。
というのも、市民会館は今年築60年。
10年前の2015年に、「市民会館そろそろ建て替えますか」、と新しいホールの基本構想策定。
場所は、お堀の中は無理だから、今絶賛開発中のJR松山駅前。車両基地跡地とよばれるところ。
10年前のあのとき、すぐに基本構想、基本設計と進めておけば、今頃駅前に立派なホールが建ってた。きっと。
けど、それを10年間塩漬けにした上、
やっぱりあのJR松山駅前は、アリーナでいきます!
となったのが去年。
じゃあ「市民会館はどこに建てるの?」となってるのが現状。
空調、給排水、舞台設備も、そろそろ改修のお年頃。
60年前の家電なんて、想像しただけでも動かすの厳しいって思いますよね💦
毎日指定管理者が細やかな点検をして、なんとかこの夏も乗り越えられそうですが、いつどうなるかわからない、ハラハラドキドキな毎日なんだそう。
そんなもんだから、閉館をどうするのか先日検討会で話し合ったけど、「新しい文化施設の場所や規模、時期がわからんとなんとも言えないね」ということだった。
だから余計に、堀之内に建て替えの可能性を探っちゃうし、本当にそういう意見が多い。
たーだ!!
ただですよ、最初の話に戻りますが、この件に詳しい方にお話を伺うと、
松山市はあくまでも、文化保護法に基づいて長年にわたって市民のコンセンサスも取りながら、方針、計画を決めて実行していて、法による支配のもと、至極真っ当なことをしているのです、と。
正しいことをしてる松山市を責めるのも違うかなと。
そもそも私たちの先人達がこの一帯を文化財保護法に基づく史跡として指定するよう国に申請し、国が法に基づいてそれを許可したので、市は既存施設を順次除去し、市民の要望の高かったセントラルパーク化を進めているわけです。そうした中、県の美術館建て替えの許可は、、、
愛媛県がどのように文化庁を説得したのかは、まだまだリサーチする必要がありそうですね、、
一方で、文化財保護法に不備があったり、その運用が時代にそぐわないものがあるなら、市民の力で変えることはできると思います。(というか変えないといけない。)そのためには、現代の文化施設を求める我々だけではなく、文化財保護に関わる有識者や市民の皆さんも入ってもらって、きちんと議論を交わし、また、堀之内のセントラルパーク化の方針を一部変更することについて市民のコンセンサスも得て、市や国に物申すことが大事だと思います。
ということで、やはり史跡保護は大事だけど、今住んでいる市民の方々のニーズや時代に合わせて変化を求めるのは自然なことですよね。それは認められるべきだと思います。
これは堀之内を管理する担当職員ならおそらく心配するであろうことですが、もし市が市民会館の建て替えを今の場所で行うとの意思を示したら、市民から噴き出す声として、
· 野球場を不便な市坪に移転したのに、なぜ市民会館は移転しないのか納得できる理由を言ってくれ
· 同じく競輪場も不便な市坪に移転したのに、市民会館が建て替えられるなら、もう一度堀之内に戻せ
· 不便で盛り上がりにくい今の砥部の競技場兼サッカースタジアムを堀之内に移転して、サッカー専用スタジアムとして整備してほしい
· アリーナをつくるなら便利な堀之内につくるべき
· 国立がんセンターを不便な郊外に移転させたのに、なぜ市民会館は移転しないのか納得できる理由を言ってくれ、できれば便利な堀之内に戻した方が多くの市民のためになる
· 文化財保護のために様々な施設が移転に協力し、市民も納得したのに、市民会館だけ移転しないで建て替えを許すのは、関係者の既得権益を保護するみたいで腹がたつ
これはリアルな声ですよね、、、こういうことももちろん想定した上で動いていかなければならないと。
この史跡内での市民会館再建は、そのテーマに絞った検討会をするなりして、ちゃんと議論してコンセンサスを得ていかなければですね。
ただ、一昔前よりもスピーディに市民の意見も集められるようになったし、こうしたことに対する意識調査ももっとリアルタイムで手軽に行えると思いますから、どんどん無駄な時間を省いてベストな状態で市民会館、早く次の段階に行きたいです!
ちなみに、今年度中に松山市は市民会館の閉館時期を決定、来年度中には新しい文化施設のモデルプランを示す方向です。
以上、長くなりましたが、お堀に建て替えの話題が盛り上がっているので記事にしてみました。
