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AI時代の広報PR・マーケティング③|PR案件は、AIにどう見える?

AI時代の広報PR・マーケティングについて考えるシリーズの3本目です。


1本目では、AIがなぜその商品を選んだのかを見ました。
2本目では、AIが参照するメディアや情報源を、AIに聞きながら整理しました。

もちろん、AIの回答をそのまま正解として扱うことはできません。ハルシネーションや情報の古さには注意が必要です。ただ、AIが商業的な情報発信をどう整理しようとするのかを見ることで、これからの広報PR・マーケティングが何を設計すべきかは見えてきます。

その中で、もうひとつ気になることが出てきました。
広告費や報酬が関わる露出は、AIにどう見られるのだろう。

記事広告。
PR案件(動画・投稿)。
アフィリエイト記事。

これらは、AI時代にも効くのか。

今回は、このテーマを考えます。

広告費が入ると、中立評価では見られにくい

この記事では、主に3つの情報発信を扱います。

記事広告は、媒体に広告費を払って掲載する記事型の広告コンテンツです。

PR案件(動画・投稿)は、企業から依頼を受けたり、商品提供や報酬を受けたりして、YouTubeやSNSで商品を紹介する発信です。

アフィリエイト記事は、成果報酬リンクを含む比較記事、ランキング記事、おすすめ記事などです。

形式は違います。

でも、共通していることがあります。

広告費、商品提供、報酬、成果報酬など、何らかの商業的な関係がある情報発信だということです。

では、こうした情報はAIにどう見られるのか。

最初に、AIに聞いてみました。

「AIが参照する際、記事広告、PR案件のYouTube動画やSNS投稿は、どういう扱いになる?」

返ってきた答えは、かなりはっきりしていました。

記事広告・PR案件のYouTube動画・SNS投稿は、「第三者の中立レビュー」ではなく、“広告主の関与があるコンテンツ”として扱われる可能性が高いです。

ChatGPT

これは、まず記事広告やPR案件(動画・投稿)についてのAIの回答です。

そのうえで私は、アフィリエイト記事にも近い構造があると捉えました。

アフィリエイト記事は企業が直接出している広告ではない場合もあります。けれど、売れたら報酬が発生します。完全に自然発生した口コミや、中立的な第三者レビューとは違う側面があります。

つまり、記事広告・PR案件(動画・投稿)・アフィリエイト記事は、信頼性の面では一段割り引かれやすい。

ここは前提として持っておいた方がよいと思いました。

それでも、製品理解の材料にはなる

ただし、話はそこで終わりません。

記事広告だから意味がない。
PR案件だからAIには拾われない。
アフィリエイト記事だから全部弱い。

そういう話ではないからです。

AIの回答には、こういう整理もありました。

PR案件や記事広告は、「信頼の証拠」としては弱くても、「製品理解の材料」としては使われる可能性があります。

ChatGTP

この分け方が、今回の記事の中心です。

「信頼の証拠」としては弱くても、「製品理解の材料」にはなる。

AIが商品をすすめるときに必要なのは、「この商品は良いらしい」という評判だけではありません。

誰に向いているのか。
何と比べて違うのか。
購入前の不安に、どう答えられるのか。

こうした情報も必要です。

AI時代に重要なのは、広告かどうかだけではありません。

その発信の中で、選ぶ理由が言語化されているかです。

違いは、情報の残り方にある

記事広告、PR案件(動画・投稿)、アフィリエイト記事は、AIから見た大きな意味づけは近いです。

完全な中立評価ではない。
でも、製品理解の材料にはなる。

ここまでは共通しています。

一方で、情報の残り方には違いがあります。

ここからは、AIの回答をもとにした私の実務上の解釈です。

記事広告は、製品情報が整いやすい。
企業や媒体の編集管理が入りやすいため、製品の特徴、ブランド文脈、使用シーンなどが整理されやすい。一方で、広告主寄りの内容になりやすく、中立レビューとしては弱く見られやすい。

PR案件(動画・投稿)は、人の言葉や生活文脈が出やすい。
AIの回答では、広告費が入っている時点で中立性は一段割り引かれる一方で、「誰が言っているか」は参照・解釈に影響すると整理されていました。だからこそ、単なる「おすすめ」ではなく、その人の生活の中でどう使われたのか、どんな人に合うのかまで語られていることが重要になります。

アフィリエイト記事は、比較・ランキング構造が出やすい。
利害関係があるため中立性では割り引かれやすい一方で、「比較」「ランキング」「選び方」の形で整理されていることが多く、AIが回答材料として使いやすい構造を持っています。

AIが使いやすいのは、順位そのものではなく、“順位の理由”です。

単に「おすすめ1位」と書かれているだけでは弱い。

なぜ1位なのか。
誰に向いているのか。
何と比べて違うのか。

そこまで書かれていて、はじめてAIがユーザーへの回答に使いやすくなります。

誰が語るかも、AIは見ている

広告費が入っている露出でも、「誰の言葉になっているか」は影響するのか。

追加でAIに聞いてみました。

AIの回答は、こうでした。

広告費が入っている時点で、中立性は一段割り引かれる。
でも、そのうえで「誰が言っているか」は、AIが参照・解釈する際にかなり影響する。

ChatGPT

つまり、広告だからすべて同じ扱いになるわけではありません。

有名人が語っているか。
フォロワーが多い人が語っているか。
専門家が語っているか。
PVの高い媒体に載っているか。

これらは、発見されやすさや認知拡大には影響します。

でも、AIが推薦理由を作る材料として使いやすいのは、それだけではありません。

重要なのは、専門性、実体験、比較、向き不向きまで語られていることです。

PR案件で狙うべきは、有名人にただ褒めてもらうことではありません。

信頼できる人に、その人の言葉で、選ばれる理由を語ってもらうことです。

AI時代のPR案件は、褒めてもらう施策ではない

では、広報PR・マーケティングは何を設計すべきなのでしょうか。

私は、「選ばれる理由」だと思います。

この商品は誰に向いているのか。
何と比べて、どこが違うのか。
購入前のどんな不安に答えられるのか。

ここが曖昧なまま、記事広告やPR案件を出しても、発信は「おすすめです」「使ってみました」で止まりやすくなります。

逆に、選ばれる理由が整理されていれば、発信者は自分の言葉で語りやすくなります。

「こういう人には合う」
「Aと迷うなら、ここが違う」
「ここが不安だったけれど、使ってみるとこうだった」

こうした言葉がネット上に残っていく。

それが、AIにとっても製品理解の材料になっていくのだと思います。

広報PR・マーケティングがやるべきことは、露出を増やすことだけではありません。

選ばれる理由を整理し、発信者がそれを自分の言葉で語れる状態をつくること。

PR表記や広告表示は、もちろん明確にする。

隠すのではなく、明示する。
そのうえで、選ばれる理由を語れるようにする。

AIに強いPR案件は、絶賛投稿ではありません。

信頼できる人が、その人の言葉で、選ばれる理由を言語化している投稿なのです。

参考情報
YouTubeヘルプ「有料プロダクト プレースメント、スポンサーシップ、推薦の追加」

Google Search Central「Qualify your outbound links to Google」

消費者庁「令和5年10月1日からステルスマーケティングは景品表示法違反となります」

FTC「Disclosures 101 for Social Media Influencers」

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さなこ|「欲しい」をデザインする人 この記事が、広報PRやマーケティング活動のヒントになったらうれしいです。応援いただけると、今後の記事づくりの励みになります。