見出し画像

2025年のベストアルバム10選

毎年楽しみにしている年間ベスト。

今年1年間は常に新しい音楽をさがそうという気力があったわけではなく、
アルゴリズムが進めてくれる音楽も面白いが、何か違うものも聞いてみたいと思う。
(ただ気に入った音楽があればまた聞いてみたいので)
12月になってようやくPitchfork、Resident Advisor、BandCamp、Boomkat、そしてnoteの年間ベスト記事を一応は見たものの全部は聞ききれず、これで良いのか悩んだが一応記録として残しておきたいので書いた。


TURNSTILE "Never Enough"

Apple Music / Spotify

アメリカ、ボルチモアの5人組ロックバンド。

全体的に見ると今年は電子音楽ばかり聴いていたがなんとなく、これが今年のベストアルバムだと思って(年中「今年のベストアルバム」を探しているといってよい)、やっぱりそうなった。最初から決まっていたのだと思う。

(おそらく洋楽ヒット曲プレイリストを流れている商業施設のBGMでタイトル曲が流れてきてちょっと笑えた)

なぜそう思ったか考えるとInstagramの音楽ミームを投稿していたアカウントでよく見たことだと思う。ピンク色の雲のジャケットがTurnstileの"GLOW ON"というアルバムだと知ったが、アートワークのイメージとサウンドのギャップが記憶に残った。

ミームでよく見るアートワークは印象に残る。
my bloody valentine、Machine Girl "Wlfgrl"、Death Grips "The Money Store"、Animal Collective "Merriweather Post Pavilion"、Have A Nice Life "Deathconsciousness"、Charli XCX "Brat"などなど...
単純接触効果というか、多分音楽より先にアートワークを覚えて聞いているかもしれない。

Chali XCXのコーチェラでのステージ。〇〇summerについて紹介されている記事

"Never Enough"のアートワークは、虹の外側に副虹が淡いグラデーションを描いている。
シーンの一つ一つが画になるミュージックビデオ。

ハードロックとしての音楽性とドリーミーな部分とある。
洗練された演奏だと思った。

シューゲイズやドリームポップが好きなら聞いてほしい。


Marie Davidson "City Of Clowns"

BandCamp / Apple Music /Spotify

カナダ・モントリオールのDJ・音楽プロデューサー。

モダニズム建築の背景も飾らない雰囲気で、格好いい。
監視資本主義を風刺した歌詞にも、いつもながらユーモアがある。

I don't want your cash now
All I want is you
I want your data
Data, baby!

あなたのお金はいらない
私が欲しいのはあなた..あなたのデータ!

Demolition

個人的には11月の来日公演を見に行けなかったので、こちらが見に行きたい。


yeule "Evangelic Girl is a Gun"


BandCamp / Apple Music

yeuleはシンガポール出身でロンドンをベースに活動するアーティスト。
厚みのあるインタビュー記事を見つけたので貼っておく。

自分がyeuleを知ったのは、前作"softscars"がリリースされてからだったが、その前の"Glitch Princess"もよく聴いていた。今年は本当に、yeuleのアルバムばかりを聞いていたといっていいだろう。

というわけで"Evangelic Girl is a Gun"をセレクト。"Eko"の呼びかけるような声、そしてタイトル曲の傷ついたまま生きていくような弱さの中に強さがあるような感覚。


Oneohtrix Point Never "Tranquilizer"

BandCamp / Apple Music/ Spotify

ニューヨークのミュージシャン・プロデューサー。

インストゥルメンタルのアルバムは作業BGMにしがちなのだが、ただ穏やかなだけでない方が退屈せずに重宝する。
Windows XPの壁紙的な雰囲気。



Whatever The Weather "Whatever The Weather II"


BandCamp/ Apple Music / Spotify

ロンドンのプロデューサー、Loraine Jamesが別名義でアンビエント寄りの作品をリリースしている。
前作同様全曲名が摂氏温度。この路線で新作を出してくれたのが普通にうれしい。こちらも先月来日公演があったのに自分は見に行けなかったが..


MK Velsorf & Aase Nielsen "Opening Night"

BandCamp / Apple Music / Spotify

ロサンゼルスのミュージシャン・DJであるLaurel Haloの設立したレーベル、Aweからのリリース。("Awe"というのは「畏敬の念」という意味らしい。)デンマークの作曲家MK Velsorf とAase NielsenがNew Theater Hollywoodのオープニング・ガラのために作曲。(2曲目でLaurel Haloもピアノを演奏している。)New Theater HollywoodはLAにある49席のブラックボックスシアターで実験的な演劇などを上演しているらしい。

アートワークに椅子が写っているのも実際の劇場の写真なのだろうか。(実物は赤色)いつか行ってみたい。

(途中で脱線)"IYKYK"(知っている人には分かる、“If You Know, You Know”)という英語のスラングがあるらしい。


ミニマルな美しさと不穏さがありミナルスペース的。

keiyaA "hooke’s law"

BandCamp / Apple Music / Spotify

シカゴ出身のシンガー兼プロデューサーによる2ndアルバム。
未来的なR&BにAesthetic(美学)が感じられる。

オフィシャルサイトでは2000年代を思わせるプレイヤーで曲の視聴が可能。
(曲の一部が着信音としてダウンロードできる!!)


Resident Adovisorの年間ベストは6つのテーマで紹介されていたが、紹介されている作品は全部良いと思うので聞いておきたいがNeo Electronic Popが歌ものということもあって入りやすいと思う。


james K "Friend"


BandCamp / Apple Music / Spotify

james Kはニューヨークを拠点とするシンガー兼プロデューサー。
レーベル「AD93」はPitchforkで「今年のレーベル」として選ばれていた

Aestheticという点でいえばこちらも選んでおきたい。淡いピンクでソフトな雰囲気。非常に聞き心地が良い。
公式サイトのデザインも面白いので見てほしい。



DARKSIDE "Nothing"


BandCamp / Apple Music / Spotify


バンドの音楽だけど抽象的でつかみどころがないのだが、それが良い。
BandCampの説明をDeepLで翻訳したので引用。

『Nothing』はDARKSIDEの3作目のアルバムである:ネガティブ・スペースの9つの伝達、テレパシーによる交霊会、幽霊的な即興演奏。ニコラス・ジャーとデイヴ・ハリントンは最初の2作において、散らばったアイデアの束を手にスタジオに入り、それが後に高く評価される『Psychic』(2013)と『Spiral』(2021)へと形作られていった。しかし『Nothing』は、即興的な楕円形のジャム、アコースティックなリフ、デジタルな浮遊感から生まれた形態の探求を反映している。そしてバンド結成後12年間の基本的な方向転換として、デュオは長年の友人であり共同制作者であるドラマー兼楽器デザイナー、トラカエル・エスパルサをフルタイムメンバーとして迎え入れた。その結果は磁石のように引きつけ、象形文字のように謎めいている。蛇行するギター、異星的なノイズ、洞窟のようなドラムが、このアルバムを慣習の隙間へと滑り込ませる。『Nothing』を創り得たのはDARKSIDE以外に存在せず、今この瞬間以外に生まれることはなかった。


aya "hexed!"


BandCamp / Apple Music / Spotify

ロンドンベースのアーティストによる2ndアルバム。

アートワークのインパクトが強すぎたが、不快さも表現のテーマである。

EarfeederというInstagramのガイドやYouTubeで見つけたRate Your Musicの動画で、Deconstructed Clubなるジャンルがあるらしいことを知った。Hyperpopに比べてあまり知られていないと思う。

説明が難しいのでChatGPTに解説してもらおう。

**Deconstructed Club(ディコンストラクテッド・クラブ)は、2010年代中盤以降に台頭した実験的なエレクトロニック・ミュージックの潮流で、従来のクラブ・ミュージック(ハウス、テクノ、トラップ、ダンスホールなど)を「解体(deconstruct)」**し、再構成する姿勢が特徴です。

概要
起源:主にロンドンやベルリン、オンライン・コミュニティを中心に発展
背景:クラブ文化やダンス・ミュージックの定型(4つ打ち、グルーヴの一貫性、BPMの安定など)への批評的アプローチ
思想:ジャンルの境界を壊し、音そのものの質感・構造・政治性や身体性を問い直す

音楽的特徴
断片的・非線形なリズム
ビートは跳ねたり途切れたりし、安定したグルーヴを意図的に避けることが多い。
極端なサウンドデザイン
金属音、ノイズ、歪み、デジタルグリッチ、サブベースの誇張など。
ダンス向きだが踊りにくい
クラブ由来のエネルギーはあるが、身体の反射的なノリを裏切る構造。
参照元の多様性
トラップ、グライム、レゲトン、ダンスホール、インダストリアル、現代音楽まで横断。

文化的・美学的側面
クィア/フェミニズム/ポストコロニアルな視点
権力構造や「正統なクラブ像」への批評が音やアートワークに反映されることが多い。
アートとクラブの交差点
美術館やギャラリー、実験的イベントでも演奏される。

代表的アーティスト/レーベル
アーティスト
SOPHIE、Arca、Lotic、Nkisi、Rabid Records周辺のアーティスト
レーベル/プラットフォーム
PAN、Hessle Audio(周辺的影響)、UIQ、NAAFI(関連文脈)


※SOPHIEやArcaはDeconstructed Clubと重なりつつ、ハイパーポップや実験ポップとも強く接続しています。

総括

インターネット、ストリーミングサービスのおかげでいくらでも音楽が聴けるのはありがたいが、全然音楽を聞ききれていない。アルバムのよさがわかるのに時間がかかるのに消化しきれていない。

来年今頃に「2025年のアルバム」を選んだらセレクトが変わると思う。

メインで使っていたApple Musicのまとめを貼っておく。

同じ曲ばかり聞いていた。


おまけ

文章まで書けなかったけどとりあえず聞いてみた今年リリースのアルバムはこんな感じか。

YouTubeのプレイリストを作った。

昨年版。今選んだらCindy Leeも入れるか…

それではよいお年をお迎えください。

いいなと思ったら応援しよう!