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「家で何をしていいか分からない」が一番つらい。100均グッズでできる、お子さんが自力で動き出す「部屋の整え方」

 「いつまで、この状態が続くんだろう」リビングのソファで、一日中スマホやゲームをしているお子さんの背中を見て、ため息をついていませんか?
学校に行かないなら、せめて勉強してほしい。生活リズムだけでも整えてほしい。でも、何か言えば「うるさい!」と返ってくるか、無言で部屋に閉じこもってしまう。出口のないトンネルの中にいるような、焦りと不安。痛いほどよく分かります。
 今回はそんなことを一緒に考えていきたいと思っています。お子さんが学校に行けない今、この時間を「停滞(止まっている時間)」と考えるのをやめてみませんか?では、何の時間だと考えるか。それは、「お子さんの『取り扱い説明書』を作るための、貴重な研究期間」です。
 学校に行けないということは、お子さんと学校という環境の「相性」が合っていないサインです。でも、具体的に「何」が合っていないのか、どうすれば合うのか、実はまだ誰も分かっていません。それを解明できるのは、先生でも医者でもなく、毎日お子さんを見ている「あなた」だけなんです。
 今日は、私が普段の支援で使っているアイディアを、学齢期で考えていくことで「家庭でできる観察(アセスメント)」のテクニックと、「お子さんが落ち着く部屋づくり(構造化)」の方法を、お伝えできればと考えています。これを読めば、ただ不安に過ごしていた毎日が、「あ、こうすればいいんだ」という発見の毎日に変わるはずです。今回は5128文字でした。


1.親だからできる「名探偵」の仕事

 専門家のところに行くと、「アセスメント(評価・分析)」をします。でも、診察室での数十分で分かることはそれ以上でもそれ以下でもありません。幼児・学齢期で一番多くの状況を見れたり、知れたりするのはご家族だと思います。では、何を観察すればいいのでしょうか?漠然と見ていると「またダラダラしている」とイライラしてしまいますが、「名探偵」の目を持つと、見え方が変わります。

1. 「嫌なこと」の解像度を上げる
 
「学校が嫌」と一言で片付けず、もっと細かく見てください。例えば「音が嫌い」だとしても、全ての音が嫌いなわけではないはずです。
 ・ドライヤーの高い音は逃げるけれど、掃除機の低い音は平気。
 ・予期できない「くしゃみ」の音にはパニックになるけれど、自分が鳴らす音は平気。
 ここまで細かく(解像度を上げて)観察できると、「イヤーマフが必要だね」「予告すれば大丈夫だね」と、具体的な対策が見えてきます。

2. 「回復する瞬間」を見逃さない
 
お子さんが、ふっと落ち着いた表情をしているのはどんな時ですか?
 ・狭いクローゼットの隙間に入っている時?
 ・同じ動画の同じシーンを繰り返し見ている時?
 ・特定の毛布の手触りを確認している時?
 これらは「変な行動」ではありません。お子さんなりの「ストレス解消法(回復メカニズム)」です。これを見つけておくことが、後でお話しする「安心基地づくり」の設計図になります。

3. 「エネルギーの波」を知る
 
人間には、活動的になれる時間と、そうでない時間があります。「日曜の夜になると表情が曇る」「水曜日の午後は機嫌がいい」この波を記録しておくと、「話しかけるなら水曜日の午後だな」という作戦が立てられます。

2.「あるある」事例から読み解く、行動の理由

 「うちの子、ちょっと変わってるのかな…」と悩むエピソードも、特性というレンズを通すと、ちゃんとした理由が見えてきます。

事例A:保健室なら行ける「条件付き登校」の子
 
「教室には入れないけど、放課後の校庭なら行ける」という子がいます。親としては「そこまで行けるなら、教室も頑張りなさいよ」と言いたくなりますよね。でも、これは「0か100か(白黒思考)」になりがちなASDのお子さんが、精一杯妥協して見つけた「グレーゾーンの成功体験」なんです。「人がいないなら(感覚刺激が少ないなら)、学校という場所には行ける」という証明です。これを「わがまま」と切り捨てず、「すごいじゃん、放課後なら行けるって分かったね!」と認めてあげることが、次のステップへの自信になります。

事例B:昼夜逆転してしまう子
 
「朝はお腹が痛くて起きられないけど、午後になると元気にゲームをしている」これは、サボりではありません。午前中は「学校に行かなきゃ」というプレッシャー(予期不安)で自律神経が乱れているのですが、午後になると「もう行かなくていい(今日の分は終わった)」と安心するから、元気になるのです。
 この午後の時間を「元気なら勉強しなさい!」と叱るのではなく、「明日のためのエネルギー充電タイム」と捉えてみてください。ただし、生活リズムが崩壊しないよう、「起きる時間」と「寝る時間」だけは固定する。それ以外は自由。そんな「枠組み」を作ることが、親の腕の見せ所です。

 ここまでは、「不登校に対する見方を変える(マインドセット)」というお話をしてきました。お子さんの行動にはすべて理由があり、それは「怠け」ではないことが、お分かりいただけたかと思います。さて、ここからがいよいよ実践編です。理屈は分かったけれど、

「じゃあ、散らかった我が家をどうすればいいの?」
「狭いマンションでも、落ち着く場所なんて作れるの?」
「100円ショップのグッズでできるって本当?」

そんな疑問にお答えするために、ここから先は「具体的なお部屋の整え方(構造化)」を、一緒に考えていきます。明日からすぐに試せるように、アイディアを検討していきましょう。「言葉で怒鳴らなくても、家具の配置ひとつで子供が自分から動き出す」そんな魔法のような(でも科学的根拠のある)テクニックを、私の支援経験から考えていきたいと思います。

【この先の有料エリアで手に入るもの】

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ガミガミ言わなくて済む!「見てわかるスケジュール」のテンプレート
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 療育センターや専門家に相談する内容をここで見れるようにしています。これから先の毎日の「イライラ」を「安心」に変えてみませんか?「じゃあ、具体的に家をどう変えれば、子供が落ち着くの?」「100円ショップのグッズでできるって本当?」世界的な自閉症支援プログラムの考え方をベースにした、誰でもできる「家の整え方」を一緒に考えていきましょう。

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3.言葉を使わずに行動が変わる「魔法の部屋づくり」

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