見出し画像

cinema staff 飯田瑞規の映画コラム『花様年華』(2000年・香港)

cinema staffの飯田瑞規さんが映画コラムを書いるのを最近知った

5月のライブに行った後、cinema staffの飯田瑞規さんが男性ファッション誌に映画のコラムを書いていると知った。それは偶然、私が最近時々パラパラと見ている男性ファッション誌だった。え~、全然気づかなかった。

早速本屋に行ってよく見たらあった!『THE FINEST TWO HOURS』というコラム。瑞規さん、ものすごい映画好きだったんだなぁ。知らなかった。

『花様年華』 始まらない、始めない、想い

今回取り上げられていたのは、私が大好きな香港映画『花様年華』だった。今4k版が上映されているとのこと。
この映画をテレビで見たのか、映画館で見たのか覚えていないけれど、何度か見たのでおそらくテレビで放送されたのを録画して繰り返し見たのだろうと思う。
マギー・チャンの旗袍(チーパオ)姿と旗袍(チーパオ)そのものもとても美しかった。そして私はこの映画でトニー・レオンのファンになった。大人の男性とは思えない濡れた瞳がとても印象的で、忘れられない俳優になった。

この映画の記事を読んだら、同じマギー・チャン主演の『ロアン・リンユィ 阮玲玉』という映画を映画館で見たことを思い出した。自分の記憶では、『花様年華』を見てマギーチャンを好きになって『ロアン・リンユィ 阮玲玉』も見に行ったのかと思っていたが、こちらの日本劇場公開は1993年とのこと。『花様年華』は2000年制作で、日本劇場公開は2001年。もしテレビで見たならそれ以降だから、『ロアン・リンユィ 阮玲玉』を『花様年華』の10年ほど前に見たことになる。
人の記憶って曖昧だなぁと実感した。

 『花様年華』は不思議な映画だった。恋が始まるのかと思ったら、始まらない。始まらないというより、始めないことを選んでいるような二人だった。でも、その二人を見てヤキモキするというわけではなかった。スローモーションが効果的で、触れ合わない二人の距離感に酔っていくような感覚があった。
二人のすれ違いやスローモーションの映像を見ていると、何も始まっていない二人の関係に、何かを感じさせられた。触れ合わない二人の間に何を感じているのかわからないけれど、何かを。日々の中での物理的なすれ違いは、もしかしたらほんの少しどちらかが何かを変えようと、始めようとすれば、うまれなかったのかもしれない。でも、どちらもそうしようとしなかったし、そうしようとしていないことを意識しないようにしているようにも思えた。そんな印象が残っている。
昔見た映画だから詳細な記憶はあいまいだ。今改めてみたら、もっと違う印象、理解になるかもしれない。ただ今でも、それまで見たことのないタイプの映画だったことの驚きと、とても素敵な映画を見たという印象が強く残っていて、とても好きな作品の一つだ。
瑞規さんの感想を見ていたら、もう一度見たくなった。

自分が好きな映画を、自分が好きなアーティストがじっくり見て丁寧に感想を書いてくれているのを読んで、うれしくなった。
瑞規さんの文章は言葉の使い方もとても丁寧で誠実さが感じられて、そんなところもとてもいい。

ただね、字が、小さすぎるのよ(これは書き手の問題ではないです)。遠近両用メガネでも辛いくらい小さいの。若い人向けの雑誌だから、作る側はそんなこと気にしてないよね。これは仕方ない。
老眼には辛いけど、これからも頑張って読みます。


いいなと思ったら応援しよう!

この記事が参加している募集