【ショート】 希望を持たない小鳥
―― short story ――
ここに閉じ込められて何日が経ったのだろうか。
朝・昼・夜。
食事はきちんと運ばれてくる。
少食だった私に合わせて、食べやすい量が。
入り口には、木製の扉。
下段には仕掛け扉がついており、
お盆だけが、そこから通される。
まだ、温かい、その料理を受け取り口に運ぶ。
――おいしい。
上を見上げると、
天井についている窓から、
光が差し込む。
しかし、その光が私に届くことはない。
天井は、とても遠かった。
今座っているベッド以外は何もない、
狭い部屋。
灯りもなく、薄暗い。
そう。
ここは監獄だった。
何か悪いことをしたのか、と問われれば、
否と答える。
でも、正直、分からなかった。
――私は何もしていないから。
これが良いことだったのか、悪いことだったのか、
知るよしもない。
ただ、私をここに閉じ込めた姉だけは、
私が悪いのだと責め立てた。
一族の恥。
できそこない。
疫病神。
全て私のせいで、こうなったのだと。
目を閉じて、
肩の力を抜く。
食事を終えると、お盆を戻し、
冷たいシーツに横になった。
肌寒い空気と暗がりが、私への罰なのだろう。
嫌でも目に入る天井窓の青空に、
胸が痛くなる。
何度目かしれない涙が頬をつたった。
その時、
――ガシャン
南京錠が開く音が聞こえた。
涙を止めて、目をこすりながら、
そちらを見やる。
そこには、姉の婚約者が立っていた。
端正な顔立ちに優しさを湛えた目で、
私を見て微笑んだ。
彼はとても優しい人柄だった。
――私にも。
姉が嫉妬してしまうくらいに。
「チャンスをあげに来たよ。」
何をいっているのだろう。
「さぁ、3つの中から選んで。」
3つ?
「1. 外へ出してください。
2. ゆるして下さい。
3. 愛しています」
――さて、どーれだ?
急に体温が下がった。
……あ……あぁ、あぁ、この人は。
……私はどうしたら、いい。
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