【エッセイ】 アザラシ
―― short story ――
ガチャ
床に、くるくるになった靴下。
テーブルの上にも、靴下。
椅子の下にも、靴下。
——3日分。
……どうりで。
2足ずつあるのを確認して、そのままにする。
掃除機をかけて、階段を降りる。
そこにも、靴下。
一足。
……捜索が必要だ。
掃除機をかけ終わると、
宿題のノートを開きながら、ゲームをしている娘に話しかける。
「ねぇ、階段に靴下落ちてるんだけど」
「ママ、それアザラシだよ」
……。
「もう一匹はどこなの?」
「え?わかんない」
ため息をつくと、階段を登る。
灰色に白い模様。
確かに、アザラシに見えた。
拾って広げる。
あ、シロクマだ。
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