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「話を最後まで聞きなさい」と言われ続けた私が気づいた、「聴いているつもり」の3つのパターン

「話を最後まで聞きなさい」

若手のころ、私は職場でそう言われることがよくありました。

本で学んだ「聴き方」を実践していたし、内容も理解していました。
相手の話を途中で遮ったりもしていません。

それなのに、なぜ、相手に「話を聴いている」と思ってもらえなかったのか。

そんな話を、今回はしたいと思います。

「聴いているつもり」になりやすい3つのパターン

自分は話を聞いているつもりなのに、なぜ「話をちゃんと聞きなさい」と言われてしまうのか。

私の場合、振り返ってみると、大きく3つのパターンがありました。

① 相手の話を先読みして、結論を急ぐ

社会人になってから2~3年目、「仕事がわかってきた!」と思っていたころに、よくやらかしていたこと。

それは、相手が話し始めた瞬間から「この話、こういうことだな」と結論の予測をし始める、ということです。

結果として、相手が話し終わった瞬間、いきなり「つまり、こういうことだよね?」とまとめようとする。
そうして、嫌な顔をされることが、本当に多くありました。

仮説を持って聞くこと自体は悪いことではないです。
ただ、相手の話す内容を、いきなり断定的にまとめようとしていたのは、少々乱暴だったな、と思います。

私がまとめた内容と、相手の言いたいことがぴったり一致すればいいのですが、当然ながら百発百中というわけにはいきません。

話した側の意図とズレたまとめ方をすれば、話した方は「この人、わかってないな……」と感じます。

そうした方に、「ちゃんと聞いて」と言われてしまうのは仕方のないことだったな、と今になって思います。

② アドバイスを準備しながら聴く

2つ目は、社会人になって4~6年目ごろ、初めて直接新人指導をするようになったころの失敗です。

相手が話している間に「それなら、こうすればいい」と頭の中で答えを組み立て始める。

相手の言葉は「耳」に入っていても「頭」は別のことを考えている状態です。

そして、相手が話し終わったら即座に「こうしたらいい」「ああしたらいい」とアドバイスを繰り出していました。

相手の悩みに答えをあげる。
それが、正しい先輩の在り方だと思い込んでいました。

結果、後輩たちは黙って私と距離をとるようになりました。

③ 自分の経験を重ねながら聴く

3つ目は、さらに年を経て、中堅と呼ばれるようになってきたころのことです。

話を聞きながら「あ、それ私も同じだったな」と、相手の話に自分の体験をひもづけて聞いていました。

似た体験を持っているから「わかる」。
そう自然と思い込んでいました。

ところが、後日。

そうやって「わかる」と思って聞いていた話が、全く異なる背景、異なる事情から出たものだった……
相手の思いは別のところにあった……

ということが判明しました。

私が「わかるよ」と安易に言ったことについて、話をした側が、むしろ気を遣って否定せずに流してくれていたのです。

これは、正直、かなり恥ずかしいなと当時思いました。

これは態度や理解力の問題ではない

私がやらかしがちだった3つのパターン。

今振り返ってみると、あれは聴くときの態度とか、理解力の問題ではなかったな、と感じます。

「仮説を持って聞くのがよい」
「先輩は後輩の悩みに答えを出してあげるべき」
「同じ経験をしているからこそ“わかる”」

こうした強い思い込みが、私の「聴き方」をゆがめていました。

やっかいなのは、これらの思い込みが、業務経験を積んで行くにしたがって、強化されていったことです。

長く働いてきた人ほど、たくさんの場面を経験してきたからこそ、パターン認識が発達しています。

「この話はこういう展開になる」「この状況にはこのアドバイスが効く」

そういった勘が働くようになるのは、ひとつの成長の証でもあると思います。

ただ、こうして経験を積み重ねたことによって

「あのとき上手くいったから、次も上手くいくはずだ」
「私の方が知識も経験もあるから、うまくできるはずだ」

と、相手の言葉が届く前に「自分の答え」を出してしまうようにもなっていました。

自身の成長が、プラスにもマイナスにも現れていたのです。

変化のきっかけになった、たった1つの問い

では、どうやって私は「聴いているつもり」から抜け出したのか。

私の場合、変化のきっかけになったのはトラストコーチングの講座の中で投げかけられた、こんな問いかけでした。

「今、誰に認められたいと思っているのだろう?」

この問いによって、私の

「仮説を持って聞くのがよい」
「先輩は後輩の悩みに答えを出してあげるべき」
「同じ経験をしているからこそ“わかる”」

と感じる背景に、「認められたい」という気持ちがあることに気づいたんです。

  • 自分の結論をすぐに言いたくなる

  • 良かれと思って、すぐアドバイスしたくなる

  • 「わかる」と思った自分の経験を話したくなる

どれも、よく考えると「自分をわかってほしい」「自分の判断が正しいと認めてほしい」という気持ちが根っこにありました。

ただ、そこで、はたと我に返ったんです。

「その、認められたい相手は、今話している目の前の相手なのか?」

いろんな人と話す中で、その都度、考えました。
答えは、ほとんどの場合は「否」でした。

私が認められたいと感じていたのは、上司、先輩、あるいは誰とも明言できない……など、そこにいない誰かであることがほとんどでした。

そのことに気づいてからは、「認められたい」という気持ちをいったん横において、「今、目の前の人とどうかかわるのがベストか」を考えることができるようになり、安易に結論や要約を言ったり、アドバイスをしたり、「わかる」と表明することが減りました。

少しだけ「待てる」自分になったんです。

そして、「待てる」ようになると、面白いことに、目の前の人が、もっと話をしてくれるようになりました。

そう、「傾聴」に進めるようになったんです。

今日から試せること

「聴く力」「傾聴」という時、私たちは、態度や理解力、あるいはロジカルシンキングなどに意識が向きがちではないかと思います。

ただ、私自身が自分の経験、またコーチとして「話を聞くこと」について悩んでいる多くの人と話をしてきて感じるのは、聴く力は、表面的な態度や、内容理解だけでできているものではない、ということです。

「相手の話を、予断を入れずに聴けているか」
「中途半端に見栄を張って答えようとしていないか」

そう、話しているその場で、立ち止まって考えられるか。

私にとっては、その2つが、「聴く」を改善するための、大きなポイントになりました。

そして、そのきっかけとなる問いが、トラストコーチングの
「今、誰に認められたいと思っているのか?」
だったんです。

あなたは、どんな問いが、自分の「聴く力」を大きく引き上げていると思いますか。

ぜひご自身でも、振り返ってみてください。

思いつかない、これから「聴く力」をより高める問いを持ちたい、という方は、ぜひトラストコーチングに、その問いを見つけに来てください。 

いつでも、講座でお待ちしています。


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