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自己紹介205〜喪服が無い〜

そーいやそぅだ。
あたしいちおートランス女性で、
女の子としての教育を受けていないし、
親から引き継いだものも何も無い。

きょうね、
身近な人のお葬式があって、
旦那様とふたりで参列してきたのだけれど。

旦那様は
(あたしのお金で買った)黒のスーツにネクタイ、しかしあたしは喪服を持ってない。

よくよく探してみたら、
夏物のワンピースがあって、
それらしく仕上がったので、
それで良しとした。
夏物なので寒い。

旦那様のお名前で記帳して、
旦那様のお名前の御香典には
あたしの名前もちょこんと書いてあって。

旦那様のお名前を
あたしが記帳できるのって、
“妻だから”できる女の名誉だよね。

思い返せば、
むかし親元にいた頃にも、
お葬式に参列したことはあったけれど。
男物のスーツがものすごい屈辱的で。
こんなもの二度と着たくないと思った。

いまでは、
女として暮らせるのが
あまりにも当たり前になってしまっているけれど、むかしはこんな苦悩も苦痛もふつうに存在していたのです。

そぅして、
この件についてあたしに味方してくれる人なんて、ひとりもいませんでした。

自力で親と縁を切って、
自力で性転換して、
そのあと“幸運に恵まれて”いまの旦那様にめぐり逢いました。

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