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女王まりかのつれづれぐさ/第七十八回;誉められて嫌だった話

    こんにちは。

    これは以前から書きたかった内容ですが、主に自分の気持ちが理解できなくて上手くまとめられなかったんです。

    だけどようやく、自分の気持ちを理解できました。だから、ついにこれを世に出します。


第七十八回;誉められて嫌だった話


    私が小学生六年生の頃の話です。

    なんか、朝の全校集会で、校長先生に誉められたんですね。
    それが凄く嫌だったんです。


    まずは誉められるに至った経緯を説明します。


    小学校って、給食の後に掃除をしますよね。
    私の居た小学校では、上の学年になると、トイレとか保健室とか、自分たちの教室以外の場所を、クラス内の班が週代わりでやることになってました。


    ある週、私の班に保健室掃除の当番が回ってきました。事はその週に起きました。


    給食の後、掃除の為に保健室へ行ったら、かなり大変な事態が起きてました。
    体調不良でベッドを借りてた子が、盛大に下痢を洩らしていたのです。保健室全体に臭いが立ち込めていたくらい、盛大でした。
    下痢をした子の担任と思われる若い男の先生が、一人で頑張って下痢の処理に当たってました。


    先生、なんか大変そうだな。


    私は先生を見て、率直に思いました。だから、先生に声を掛けました。


まりか
「古新聞って、職員室でもらって来ましょうか? あと、バケツに水を汲んできた方が良いですか?」


    私が問い掛けると、先生はいろいろ指示を出しました。
     私は指示に従って、保健室にいろいろと物を持ち込み、先生と一緒に下痢の処理をやりました。


    私が下痢の処理をしている頃、同じ班の子たち(つまり保健室の掃除当番の皆さん)は、保健室前の掃き掃除に徹してました。


    逆に言えば、私は他の仕事を犠牲にして、下痢処理に徹してました。


    同じ班の男子から、こんな風に言われたのを憶えてます。


男子
「よくできるね。俺、あんな臭いの無理だわ」


     普通の感想だと思います。
     全員で下痢の処理をする必要はない。無理な人は、別の仕事をすればいい。

    だから、私は臭いが無理で保健室に入ろうとしなかった子たちを責める気は無かったです。


    本来ならこんな事件、いちいち記憶に留めることもなく、一年後には忘れてる。私にとって、その程度のことでした。


    掃除の時間が終わり、学校も終わって塾に行き…。

    本当に普通の日でしたが、塾から帰って来たら、母からこんな知らせを受けました。


まり母
「学校から電話があったよ。知らない男の先生だった。あんた、保健室でウンコ掃除したの?」


    私は「したよ」くらいの簡素な返事をしたと、記憶してます。
    と言うか自分の返事よりも、家に電話をした先生に思ったことの方が、強く記憶に残ってます。


まりか心の声
「そんなこと、わざわざ電話して親に伝えたの?」


    先生は「凄く嬉しかった」と話していたと、母は言ってました。


まりか心の声
「そんなに嬉しかったのか…」


    当時の私は、その先生に疑問すら抱いてました。


    おそらく下痢をした子の担任の先生は、私の話を校長先生にしたんでしょうね。


    下痢事件の翌週、全校集会で校長先生は私の話をしました。もちろん、クラスや名前は伏せてたと思いますけどね。


校長先生
「保健室で下痢を洩らした子がいました。それを一人で掃除した子がいました。他の子は、嫌がって保健室に入ろうとすらしなかったのに。なんて素晴らしい子なんでしょう! 皆さん、この子を見習いましょう!」


    多分、こんな調子で喋ったんだと思います。


    なんで、想像なのかって?


    校長先生が私の話をした日、私は学校をサボってたからです。全校集会で誉められたということは、後日、私の担任のクソババアから聞いて知りました。


    小学生の頃の私って、クズだったんですよ。担任のクソババアが嫌いで、何かと口実を作っては学校をサボってました。

    私立の中高一貫校に合格することしか当時の私は考えてなくて、小学校を凄く見下してました。
    そんなクズだったんですよ。


    なんで、そんな私が誉められるの?
    下痢を処理しただけのことが模範的な行動?

    めてくれない?

   全校集会で誉められたことは、暫く私の中で独特かつ不可思議な燻りになりました。


    小学校を卒業した後、私はどうして誉められたのがそんなに嫌だったのか、たまに思い出して考えてました。


    事件の後、下痢を触った奴とか言われて、苛められた訳じゃない。

    いい子ぶりっ子とか言われた訳でもない。

    陰口の一つ二つは言われてただろうけど、私の耳にまでは届かなかった。


    本当に何が嫌だったの?


    と、十年以上悩み続けて、ようやく理解できました。


    私が誉められたせいで、班の他の子たちが下げられちゃったのが気に入らなかったんですよ。


「他の子たちは部屋に入ろうとすらしなかったのに、その子は一人で下痢を掃除したんです」


    校長先生さぁ。これで、他の子たちを悪い奴みたいに言ったって理解してる?


     私みたいに学校を舐めてた奴が、高が下痢掃除だけで称えられて、真面目な子たちが下痢を嫌がっただけで下げられる。


    これって、おかしくない?


    私、そんな立派なことしたの?


    他の子たちは、蔑まされる程のことをしたの?


   私は一人で下痢の処理をしてた先生が可哀想だと思っただけ。
    誉めて欲しかったからやったんじゃない。
   ましてや私が誉められたせいで、他の子たちが下げられることなんか、本気で望んでなかった。


    だから、私は校長先生に誉められたことが嫌がったんだ。


    十年以上かけて、ようやく自分の心理を理解できたので、言語化して残すことにしました。


     しかし…。
     誉めたことを嫌がられるって、校長先生も可哀想だな…。と思わなくもないです😅

    でも、校長室に怒鳴り込みに入ったとかじゃないから、良いか。
   と、最後は自分に甘く締めくくります🙇‍♀️


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