私がアロマテラピーと出会ったきっかけ
はじめまして、初めて投稿します。
ここで少し自己紹介させてください。
私がアロマテラピーと出会うことになったきっかけは、長年愛用していたゲランの香水が絶版になったことでした。
ゲランといえば、合成香料だけでなく、自然の花々から抽出された「エッセンシャルオイル(精油)」をふんだんに使うことで知られています。他にはない天然香料ならではの優美で穏やか、かつ華やかな香りに、私はすっかり魅せられていました。
ところがある日、その香水が突然の絶版に。理由は、原料となる植物を安定的に確保できなくなったためでした。
石油などから大量に化学合成される安価な人工香料とは異なり、自然の花や葉、茎、根から抽出されるエッセンシャルオイル。ましてやバラやジャスミン、ネロリといった希少な香りは、その年の天候や環境に左右され、安定して手に入れることがいかに難しいか――それは頭では理解していました。
しかし、いざ「二度とこの香りを纏(まと)えない」という現実を突きつけられたときの喪失感は計り知れず、まるで大切な恋人を失ったかのような絶望感を味わったのです。
そんな失意の中にいたある時、友人に誘われてリラクゼーションのセミナーへ足を運びました。
会場の入り口で、スタッフの方が来場者一人ひとりに、ベルガモットの精油を1滴なじませたティッシュを配ってくださったのです。
その香りを鼻先に寄せた瞬間、胸が高鳴りました。
それは、私が愛してやまなかったゲランの「オレンジブロッサム」の香りを構成していた、あのパフュームの一部分だったのです。
「もしかすると、もう一度自分の手であの香りを再現できるかもしれない」
胸に灯った一筋の希望に突き動かされるように、私はすぐさまアロマのスクールを探し、未知なる「芳香療法」の世界へと足を踏み入れました。
学びを進めるうちに、芳香植物にまつわる古の神話や、現代医学における臨床結果、心身への効果・作用のエビデンス(科学的根拠)が確立されていることを知り、私はその深遠な世界の虜になっていきました。
そうして夢中でスクールに通い、プロフェッショナルとしての資格試験を翌月に控えていた頃――私の人生を大きく揺るがす試練が訪れます。
胸に、小さなしこりが見つかったのです。
下された診断は「乳がん」。
左胸の乳房を全摘するという、大きな手術を受けることになりました。
始まったばかりの挑戦の最中で迎えた、あまりにも突然の出来事。しかし、この過酷な経験こそが、私とアロマテラピーの絆をさらに強固なものにしてくれたのです。
はじめは「失われたお気に入りの香水を再現したい」という純粋な憧れから始まった、私のアロマの旅。けれど、自らが大きな病を経験したことで、自分や家族の健康がいかに有り難いものであるか、そして病になる前に身体を整える「予防医学」や、現代医療を支える「補完医療」がいかに大切であるかを、身をもって痛感することとなりました。
香りの歴史やメカニズムを深く紐解くにつれ、アロマテラピーとは単に「良い香りでリラックスするもの」だけではないと確信しました。それは私たちの身体や精神、そして魂のレベルにまで豊かな恩恵をもたらし、生きる力を支えてくれる、大いなる自然からの贈り物。
あの時、絶望の淵にいた私にベルガモットが香ったのは、決して偶然ではありませんでした。私にとってアロマテラピーは、人生のこの瞬間に、出会うべくして出会った学問だったのです。
このnoteでは、私を救い、生きる強さをくれたアロマの魅力や、日々の暮らしと健康にそっと寄り添う香りの取り入れ方について綴っていきたいと思っています。どうぞよろしくお願いします。

