映画「でっちあげ」を観た感想
三池崇史監督、綾野剛、柴咲コウ主演の映画をTSUTAYAで借りて観ました。
本当にあった出来事に暗澹たる思いになる映画でした。
綾野剛演じる先生が追い詰められていくさまは、今のSNS上で追い詰められていく人間を連想され、事件は2003年、今から23年前の出来事ですが、今観たほうが心に刺さると思います。
正義が暴走され、一個人の人生が崩壊していく様は、他人事とは思えず、どんなホラー映画よりも恐怖を感じるのではないでしょうか?
やっていないことを証明することは難しく、悪魔の証明になるのでしょう。教師には教師を弁護する弁護士しか、味方はおらず、原告人には550人の大弁護団を組織され、孤独な闘いになります。
教師が児童をいじめていたのなれば、医師の診断書などの証拠を取っておかねばならず、いじめられていた児童の入院も実質外来であって、PTSDも正式な診断書が取れなかったことがだんだんと原告側の嘘をあぶり出した結果になりました。
この原告と被告はまだ生きていると思うので、今どんな生活をしているのかが気になりました。
被告の教師の方はよくぞ自らの命を投げることなく、罪を否定したことは称賛にあたいします。
マスコミの確固とした裏取りがされていない報道によって世論が動き、原告にとって都合の良い物語が形成されていく様は、醜く私の心を揺さぶりました。
子どもを守るためという大義名分のため、教室という箱の中で他の児童もいた現場で教師がいじめを行っていたか、それは児童も気が付くのではないでしょうか。
児童の親たちも誰も先生の味方にならなかった、なれなかった現状が同調圧力のすごさを物語っており、モヤモヤした気持ちにさせられます。
綾野剛さんや、柴咲コウさんの怪演でこの映画は成り立っています。それぞれの正義とされる心情をもとに展開される物語は一筋縄ではいかず、見終わった後も爽快感を感じることができず、モヤモヤとした気持ちなります。
こんな学校現場では将来先生になりたい人が激減するのではないかと思います。とりあえず、ことのかれ主義の学校現場においてクレーム処理はもろい対応になってしまい、本当に守られべき子どもたちや、教師たちを守れないのではないかと思います。
ちょうど最近、3月11日に卒業式で赤飯をふるまおうとした学校にクレームの電話が匿名で来て、その赤飯を廃棄し、非常食の乾パンで賄われたことを知りました。
教育委員会のこの決定にもったいないとする意見が多く、民意が反映していない教育委員会は現代でも変わらずあり、教育現場ではなにが起きているのか、つぶさに見ていく必要があると感じました。
1人の非常識に多くの子どもたちが迷惑をこうむり、1人の人生を大きく変えてしまう構造はよくないことではないかと思います。
サイレントマジョリティーがいるように多くの人間はそれを希望していないのに少数の声がでかい人で世の中がコントロールされる様は危うさを感じます。
私たちは声を上げるべきでしょうか?多くの民意はつぶさに拾いおこしていかないとそのまま流されてまるでなかったことにされてしまう恐ろしさを感じました。
SNS社会になった現代では観るべき、映画なのかもしれません。

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