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「君たちはどう生きるか」を鑑賞した感想

金曜ロードショーで「君たちはどう生きるか」を鑑賞しました。
率直な感想はなんだかわからなかったです。
YouTubeで岡田斗司夫さんの解説も見ましたが、文学的、アート的な作品になっているので、難解でまるでおじいちゃんの夢を見ているようだなと思いました。

戦中の成金主義の父親と、母を亡くした息子。後妻になる母の妹との人間関係が複雑でした。戦争という社会情勢が不安定な時期と多感な年ごろの少年に母の妹が義母になり、義母には新しい命が宿っている。
その状況に気持ちが追い付いていない少年の心の揺れが丁寧に表現されています。クラスメイトとケンカして、わざと自分で石をぶつけてケガを負い、それは転んでできたものだと、クラスメイトを陥れようとする気持ちと、転んでできてと言って、ケガさせられたとは言わない、男としてのメンツを保とうとする気持ちとないまぜになった少年の葛藤が過去の宮崎作品の純粋無垢な主人公たちとは一味違うと思いました。

劇中に出てくる女性たちはみなたくましく、母親とは少女の姿で再会するのですが、火事で亡くなったとはいえ、火を操り、少年を助けます。
ワラワラ、アオサギ、インコなど不思議な生き物が出てきてジブリ作品らしい荒唐無稽なストーリーに飲み込まれ、目が離せませんが、結局なにが言いたかったのかは私には理解できませんでした。他人の夢を見させられたような感じがします。

アートが理解できる人には面白い作品だったようです。面白いか面白くないかでいったら面白かったですけど、完全にいい人は出て来ず、一癖も二癖もある登場人物が出てきて、特にアオサギはいいやつなのか悪いやつなのかわからず、憎めないし、最後は少年を助けるからいいやつなのかもしれませんが、エンターテインメントとしては観客を置き去りにした作品だったかなと思います。

これがわかるって言う人はなんだか信用できない気がします。私は正直わかりませんでした。いい作品なのか、悪い作品なのか評価はできませんが、映像は美しく、戦中の時代にしては絢爛豪華な建物に住んでいたりと今回は飛行機などもメカは出てきませんが、海が出てくるので船の描写や空を飛ぶ鳥の描写はジブリ作品らしく生き生きとして見ごたえがありました。

義母と少年が最後は思いが通じ合うところは、今を生きていく人間は未来を見ていかなければならないはずだし、少年を産み落とした母親は、少年を産むことを素敵なことと言い切ります。風の谷のナウシカからも続いている女性の母性の強さを感じさせる作品となっています。

少年は成長し、兄になります。また、新しい明日を迎える存在として生きていきます。令和になって戦争中の物語をやることに宮崎駿になにかこだわりがあるのかもしれませんが、時代がいくら移り変わろうとも親子の愛情とは変わらないものかもしれません。

母を亡くした少年が見たつかの間の夢のような作品になにが残ったのかというと明日を生きらねばならない人間の決意とそれは明日死ぬかもしれないとしても、今を生きる人間の強さと年老いてもまだ、忘れられない少年の日の心を持って作品にぶつかりいった宮崎駿の晩年の思いを感じ取れる作品になったと思います。

少年は大人になり、今の時代をどう生きようとするのか。今後の宮崎駿の作品も気になるところです。

↓こちらでも記事を書いています。興味のある方は読んでみてください。

↓絵本を書きました。ぜひ、お読みください。


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