【優待クロス4.5年実証】ノジマ(7419)で家電割引¥30,000を取り続けた話——2度の株式分割を乗り越えて
これまで紹介してきた優待クロス銘柄シリーズで、家電量販店としてヤマダHD(9831)を取り上げました。
今回はそのライバル銘柄、株式会社ノジマ(証券コード:7419)を取り上げます。神奈川県を地盤に首都圏を中心に展開する家電量販店で、ヤマダHDとは違った魅力のある優待制度を持つ銘柄です。
私はこの銘柄で4.5年間・6回のクロス取引を実施しつつ、現在は300株(分割後)を長期保有しています。実取引データと、2度の株式分割を経た株価成長、そして2026年からの優待制度大幅改定について解説します。
1. ノジマという企業:神奈川発の急成長家電量販店
ノジマは、神奈川県相模原市に本社を置く家電量販店です。1959年創業の老舗ですが、近年は携帯電話販売事業の強化、デジタル化、ECサイト「ノジマオンライン」の運営など、伝統と革新を両立する成長企業として注目されています。
ノジマの強み
首都圏ドミナント戦略:神奈川・東京・千葉・埼玉の関東圏で集中出店
携帯電話販売:ドコモ・au・ソフトバンク・楽天モバイル各キャリア専門店を展開
デジタル戦略:ノジマオンライン、メーカー直販システム
資本効率の高さ:家電量販店業界の中でも、ROE・ROIC が高水準
着実な業績成長:2020年代を通じて売上・利益が右肩上がり
特に2025年10月の1株→3株株式分割は、株価が高くなった結果、個人投資家がより参加しやすい環境を作るための施策でした。
2. ノジマの優待制度:使いやすい家電割引券
ノジマの株主優待は、シンプルかつ実用的な家電量販店割引券です。
100株保有時(旧制度・〜2025年9月権利分)
株主優待割引券(10%割引、最大¥1,000割引):年2回(3月末・9月末)受領
1枚につき1日1回、ノジマ店舗・ノジマオンラインで利用可能
2025年9月末分から「電子チケット化」
紙のチケット → スマホで使える電子チケットに変更
環境負荷軽減、利便性向上、不正利用防止が目的
2026年3月末分から「優待制度の大幅変更」
300株以上保有が必須(株式分割後)に
長期保有優遇制度の本格導入:
2年未満:株主優待割引券(最大年¥200,000相当)
2年以上:ノジマポイント(最大年¥100,000相当)
5年以上:神奈川県の名産品カタログギフト(最大年¥40,000相当)
この「長期保有優遇」こそが、現在のノジマ優待の最大の特徴です。5年以上保有することで、神奈川県の名産品を選べるカタログギフトという、家電量販店としては異例の優待まで用意されています。
3. 私の4.5年・6回のクロス取引の軌跡
私のノジマでのクロス取引は、ヤマダHDと並行して始めました。家電量販店2社で優待クロスを使い分けるという戦略です。
クロス取引の履歴
権利確定クロス株数建値取引総額備考
2021年9月末100株¥2,856¥285,600クロス開始
2022年3月末100株¥2,392¥239,200
2022年9月末100株¥2,764¥276,4001:2分割直前
2023年9月末500株¥1,307¥653,500分割後、株数増
2024年3月末1,000株¥1,691¥1,691,000さらに株数増
2025年9月末1,000株¥4,060¥4,060,0001:3分割直前

注目すべきは、4.5年で2回の株式分割(1:2 → 1:3、累計1:6)を経験していること。そして、クロス株数を100株→1,000株へと10倍に拡大してきたこと。
これは、ノジマの株価が成長すると同時に、「優待をたくさんもらうために、クロス株数も増やしていった」という積極的な戦略の結果です。
株価推移(分割考慮後の実質単価)
時期名目単価分割後実質単価
2021年9月¥2,856¥476
2022年9月¥2,764¥461(実質)
2023年9月¥1,307(1:2分割後)¥436
2024年3月¥1,691¥564
2025年9月¥4,060(1:3分割直前)¥1,353
実質単価が¥476 → ¥1,353と約2.8倍に成長——ノジマは家電量販店業界の中でも、際立つ成長を見せてきた銘柄なのです。
4. キャッシュフロー:「ほぼゼロコスト」が再現される
ここからが本記事の核心。4.5年間のキャッシュフローを見てみましょう。
権利期現物配当(受取)信用支払備考
21年9月期 中間¥1,913-¥2,400
22年3月期 期末¥2,072-¥2,600
22年9月期 中間¥2,072-¥2,600
23年9月期 中間¥5,977-¥7,500クロス株数500株に
24年3月期 期末¥14,344-¥18,000クロス株数1,000株に
25年9月期 中間¥18,328-¥23,000合計¥44,706-¥56,100
ここでもシリーズおなじみの「税還付でほぼ相殺」構造が再現されます。
¥44,706 - ¥56,100 + ¥11,396(税還付推定)= +¥2
ほぼ完璧にゼロ。配当が増えても、信用支払も増えても、その20.315%が翌1月に還付されることで、キャッシュ収支は誤差レベルに収まる——優待クロスの王道パターンです。
真のトータル収支
項目金額現物配当(4.5年合計)+¥44,706信用支払(4.5年合計)-¥56,100税還付(推定)+¥11,396キャッシュ収支+¥2優待割引券30枚(@¥1,000)+¥30,000実質トータル収支+¥30,002
つまり、4.5年間でほぼコストゼロで¥30,000相当の家電割引券を獲得。家電量販店優待としてはヤマダHD(+¥40,000)に並ぶ、堅実なリターンです。

5. ノジマ優待を「使い切る」コツ
私が取得した30枚の優待割引券は、すべて使い切りました。家電量販店優待を最大限活用するためのコツを共有します。
① 「1枚=1,000円割引」を確実に使う 1枚あたり最大¥1,000割引なので、¥10,000以上の買い物で満額の割引が受けられます。¥3,000の小物を買うと割引は¥300止まりなので、まとまった金額の商品で使うのがコツ。
② 1日1枚の制限を活用 1日に1枚しか使えないので、家族で複数枚を一気に使う場合は、買い物日を分ける必要があります。我が家では、家電購入時期に合わせて計画的に使い切っています。
③ ノジマオンラインで「割戻し」として活用 店頭では「即時割引」ですが、オンラインでは「ポイント割戻し」になります。次回購入の元手になるので、結果的に同等の経済価値が得られます。
④ ポイントカードとの併用が可能 ノジマモバイル会員のポイントカードと併用可能。来店ポイントや購入ポイントが、優待割引と重ねて適用されるので、実質的な還元率はさらに上がります。
⑤ 高単価家電購入時の「合わせ技」 冷蔵庫・洗濯機・テレビなどの大型家電購入時は、複数枚使い分けできる時期に分割して購入することで、最大限の割引を引き出せます。
6. 2026年からの大改定:ノジマ優待の「第2章」
2026年3月末から、ノジマの優待はまったく新しい姿に生まれ変わります。
主な変更点
基準株数引き上げ:100株 → 300株(分割後)が最低条件
長期保有優遇制度の本格導入:保有期間で優待内容が階段的にアップ
私は現在、300株(分割後)= 100株(分割前)を長期保有しているので、新制度の対象になります。
新制度での想定リターン(300株・2年未満時)
株主優待割引券:年間最大¥200,000相当(実際は使える範囲のみ)
現実的な活用としては年¥10,000〜¥15,000程度
保有2年経過後
ノジマポイント年¥5,000相当に加算
保有5年経過後
神奈川県の名産品カタログギフト年¥5,000相当
※ノジマは神奈川県相模原市本社の企業として、地元名産品の優待は文化的な価値も高い
つまり、「長く持つほど豊かになる」——長期投資家にとって魅力的な制度設計です。
7. ノジマ × ヤマダHD:家電量販店優待の比較
ここで、ヤマダHDとの比較表を作ってみます。
項目9831 ヤマダHD7419 ノジマ優待内容買物優待券(¥500券)割引券(10%・最大¥1,000)1枚の最大価値¥500¥1,000利用制限購入金額の○%まで1日1枚長期保有要件なし2026年から本格導入私の実質収支+¥40,000+¥30,002株式分割なし2回(累計1:6)
両社ともクロス取引で十分なリターンが得られる優良銘柄ですが、性格は対照的:
ヤマダ:シンプル・継続性重視(無条件・全国チェーン)
ノジマ:成長性・将来性重視(株式分割・長期保有優遇)
私は両社を併用する戦略を取っており、年に何度かある大型家電購入時に、その時の必要性に応じて使い分けています。
8. 注意点:ノジマ優待クロスの落とし穴
完璧に見えるノジマ優待ですが、注意点もあります。
① 2026年以降の制度変更に対応必要 2026年3月末からは300株以上必須(分割後)。100株しか持っていない投資家は、追加購入か優待断念の選択を迫られます。私は元々300株(分割後)保有なので問題ありませんが、これからエントリーする方は注意。
② 電子チケット化への対応 2025年9月末分から電子チケット化。スマホアプリの操作に不慣れな方には敷居が上がりました。ノジマの公式アプリ・サイトの登録手続きが必要。
③ 1日1枚の利用制限 家族で大型家電をまとめ買いする場合、優待を効率的に使い切るには工夫が必要。
④ 株価変動リスク(分割直後の影響) 2025年10月の1:3分割直後は、需給バランスの変化で株価が一時的に乱高下する可能性。クロス取引時の建値判断は慎重に。
⑤ 関西・地方在住者には店舗が少ない ノジマの店舗は首都圏に集中しているため、関西や地方在住者にとっては利用しづらい。ノジマオンラインを活用するのが現実的な選択肢になります。
9. ノジマ長期保有の「真の価値」
最後に、私がノジマを長期保有する理由を3つ。
① 着実な成長企業 家電量販店業界全体が縮小傾向にある中で、ノジマは売上・利益ともに右肩上がり。携帯電話販売、ECシフト、メーカー直販強化など、構造的に成長を続ける戦略を取っています。
② 2度の株式分割で「個人投資家ウェルカム」姿勢 2022年・2025年と立て続けに株式分割を実施。これは、個人投資家を歓迎し、株主層を拡大したいという経営の意思表示。優待制度の充実もその流れの一つです。
③ 神奈川県との結びつきが文化的価値 本社を置く神奈川県と深く結びついた経営方針は、単なる「儲かる企業」を超えた文化的価値があります。カタログギフトで地元名産品が選べる優待は、その象徴。
結びに:「クロス取引から長期保有へ」の進化
ノジマでの私の投資人生は、まさに「クロス取引から長期保有への進化」を体現しています。
2021年〜2025年:6回の優待クロス取引で実質+¥30,002
2025年10月以降:株式分割を機に長期保有300株へ
2028年〜:保有2年経過でノジマポイントの優遇
2031年〜:保有5年経過で神奈川県名産品カタログギフトの優遇
「短期的にはクロスで効率的に、長期的には保有して優遇を受ける」——これが、ノジマという銘柄を最大限活用するための私の戦略です。
家電量販店優待を真剣に活用したい方、神奈川県との結びつきに魅力を感じる方、長期保有優遇制度に興味のある方には、ぜひ7419ノジマを検討していただきたい銘柄です。
📚 シリーズ記事のご紹介
このnoteは「実取引データで検証する優待・配当戦略」をテーマにしたシリーズです。
🛒 買い物で活用する優待(小売系)
9831 ヤマダHD:4年間の優待クロスで家電割引券¥40,000を獲得
7419 ノジマ:本記事
7532 パンパシフィック(ドン・キホーテ):8回連続クロスでmajicaポイント¥16,000を獲得
🚆 旅・移動を彩る優待
9041 近鉄グループHD:招待乗車券で関西を旅する、実質+¥60,001
📱 通信費を浮かせる優待
4755 楽天グループ:モバイル30GB/月を年36,000円分タダで使う
🍔 食事を楽しむ優待(外食系)
2702 日本マクドナルドHD:セミクロス戦略で食事券¥105,000相当を獲得
3197 すかいらーくHD:コロナ無配からの復配ストーリー、食事券¥85,000相当を獲得
💰 高配当ETF・銘柄シリーズ
2865 NASDAQ100カバードコールETF:累計¥367,647の分配金
2868 S&P500カバードコールETF:累計¥179,555の分配金
2866 米国優先証券ETF:累計¥85,076の分配金
1489 日経平均高配当株50ETF:年4回分配で累計¥33,074
8316 三井住友FG:6期連続増配の安定株主還元
※本記事は個人の運用実績・感想であり、特定銘柄の購入や取引手法を推奨するものではありません。優待制度は変更される可能性があります。信用取引はリスクを伴います。投資はご自身の判断と責任でお願いいたします。
