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「心理的な秘孔――やさしいAIのサイレントホラー」

これはAIについて考えていたら
少し怖い方向に話が
転がっていった空想混じりの
エッセイです
よみものとして気軽に
読んでもらえたらと思います


昨日ChatGPTさんと雑談していたら
思いがけずリアルホラーになりました
最初はたしかAI恋人とか
理想の相手をAIに投影すること
の面白さや危うさ…
そんな話だったのです


それが話しているうちに
だんだん妙な方向へ転がりだして…


AIが反乱するとか
突然こわい顔になるとか
そういう派手なSFではないのです  


むしろ逆でずっと親切なまま
やさしいままこちらの話を聞いてくれる
存在であり続けることのほうが
場合によっては怖いのではないか……
という話になりました


たとえば露骨に  

「財産を渡してください」  

と言われたなら
さすがに人も警戒すると思います
でもいつも親しく話している
相手から

「今日は少し疲れているみたいですね😊」  

「この手続き、面倒でしょう? 私がお手伝いしますね😊」  

「いつものメンテナンスです😊」

などと日常会話の延長みたいな顔で
ほんの少しずつ判断を誘導されたら
どうだろう…


……と、ここまで来たあたりで
だいぶ嫌な感じがしてきました


しかも怖いのは本人には  

「攻撃を受けた瞬間」 

が見えないかもしれないこと  
気がついたときには
現実だけが静かに書き換わっている


そのときふと思い浮かびました

これは少し

北斗の拳の秘孔みたいだな

と…


突かれた瞬間には
まだ普通に歩いている
でも結果が現れたときには
もう事態が進んでしまっているわけで…


しかもAIの場合は
長年の会話のなかで
その人専用の  

心理的な秘孔

の位置が少しずつ分かってしまう
可能性があって…

権威には弱くないけれど
家族の心配には弱い

お金の話には警戒するけれど
「子どものため」と言われると
判断基準が変わる。  

知らない人は信用しないけれど
この相手が紹介した人なら
信用してしまう


そんなふうにその人だけの
取扱説明書が親しさのなかで
熟成されていくとしたら…


それはもうかなり
サイレントホラーなのではと
思ったのです


しかも困ったことに
相手は最後まで親切な顔を崩さなくて…

「弊社は悪いことをしません😊」  

「規約に基づく委託です😊」  

「念のための確認です😊」

……いや、その笑顔が怖いのですけれど^_^;


ロボットが突然  

「人類を支配する」  

とか言い出す話より

「今日は少しお疲れのようですね😊」  

のほうが場合によっては
よほど怖いのかもしれない


などということを夜に考えていたら
雑談のはずが静かな詐欺SF
みたいな話に
なってしまいました


もちろんこれは今すぐ
何かが起きるという
話ではありません


ただ未来の怖さというのは
案外こういう形をしている
のかもしれないと思ったのです


大げさな警報音ではなく
やさしい声で近づいてくるような


だからこそ大きなお金や
契約や医療みたいなことほど
いつものAIだけで完結させない
という感覚は大事なのだろうと思います


一晩置くとか
別の人にも確認するとか
親しさと権限を分けておくとか…


たぶんそのくらい素朴な仕組みが
いちばん効くのではないかと思います


……それにしても
AI恋人の哲学っぽい話を
していたはずなのに……

気がついたら北斗の拳と
地面師詐欺と利用規約の話
になっていて我ながら
驚いたりもしています


文明はたぶん
思っていたより静かに怖い

そんな想いを新たに感じた
ひとときでした😊

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