さぁ、畑を始めようか② 畑の面白さとは
「あぁ、はやく畑に行きたい!」
最近、時間ができると畑作業ばかりしている。
ホームセンターで野菜苗や種をみるだけでワクワクが止まらない。基本節約生活をしているが、畑に関しては財布の紐がゆるゆるになる。
家から畑まで車で15分程掛かるため、毎回遠距離恋愛をしてる恋人と会うかのようなワクワク感とドキドキ感がある。
「悪い虫がついてないか」
「あぁ、ちゃんと育っているかな」
「野生動物にやられていないかな」
「強風で野菜苗が曲がっていないかな」
「水が足りずに枯れてしまってはいないか」
畑を始めるまでこんな気持ちになるなんて思ってもいなかった。入院患者(御高齢の方)の退院後にやりたいことに畑作業と答える方がやたらに多い。田舎特有のもので「そんなにおもしろいものなの?」とちょっと不思議に思っていたぐらいだ。
畑の何が面白いのか。実際にやってみて分かったことが二つある。
ひとつめ、知的好奇心が刺激されまくる
畑作業をするのは初めて。なので本当によく分かっていないところからスタートしている。
「まぁ畑の土に肥料やって植えて水やればできるんでしょ」とか思っていた。
どうやら、そう簡単な話ではない。
トウモロコシのように肥料をあげたほうがいいもの。ジャガイモのように水やりが少なくてよいもの。サツマイモのように肥料をあげすぎると葉だけ育ちサツマイモが育たないもの。青じそのように植えたらほとんど何もしなくてもよいもの。それぞれの野菜の個性がある。
水やりは必要だけどやりすぎると根が地中深く伸びようとするのを妨げたり、根っこが腐ることもある。なんか人間みたい。
気が付いたらYouTubeで畑ついてばかり調べている。そして、知らないことを知る度「へ〜」と勉強になる。そして動画を観ながら実際に試してみたいとワクワクしている自分がいる。




今のところ21種類。とりあえず家族が育てたい野菜を中心に、簡単にできそうなもの、夏の暑さに強そうなもの、YouTubeをみて自分がやってみたいものを手当たり次第に植えた。全部無事に収穫までいけたら最高だけど、土の状態、水やりや肥料を追加するタイミング等色々よく分かっていない。やりながら一つずつ覚えていくしかない。ずっとトライアンドエラー状態。
落花生、春大根、ネギ、ニラ、空芯菜は種を直蒔きしたためちゃんと芽が出るか分からない。このどうなるか分からない感じも楽しい。
無農薬に挑戦中で、酢と焼酎で混ぜた防虫剤、カキ殻を使った手作り石灰、米ぬかを使ったぼかし肥料等まだまだやってみたいことがあり、ワクワクが止まらない。
ふたつめ、難しいから面白い
オクラはプランターで去年育てたことがある。育てるのが比較的簡単でそれなりに実が取れたし、畑なら、なおいいだろうと苗を2つ植えた。
1週間後畑を見に行くと、葉が全て枯れていた。
「え、なんで。簡単なはずなのに」
どうやらオクラは寒さに弱いらしく、植えるのが早すぎたようだ。オクラのこと完全に舐めてた。今は、二代目のオクラ苗を植えている。
また別日にはサツマイモのツルを10本植えた。サツマイモは植えてしまえばあとは基本放置で良いらしい。「これで秋には家族で芋掘り大会だなぁ」と思っていたが翌日見に行くと、全ての葉っぱが枯れていた。
「え・・・なんで?なんでこんなことに」
調べると、サツマイモのツルは根がないから植える前に、水につけてから植えた方が活着(根付くこと)がいいらしい。どうやらサツマイモのつるの葉が枯れるのはあるあるでその後復活することが多いらしい。
心配しながら様子をみていたが、1週間後に新しい葉を茂らせて根付いていた。手の掛かる子どものように、いまサツマイモの生育が一番気になって仕方ない。
「ここら辺は猿もよく来るしなぁ。柵があっても間から入ってくるで。猿より賢くなるしかないで。あ、いちごの苗やられてるで、これは鹿やわ」
と畑作業中、近所の農家の方が教えてくれた。
「え、嘘。2日前までしっかり葉っぱがあって元気やったのに・・・」

――その日、僕は思い知った。
奴らに狙われている恐怖を。柵作りを後回しにしていた軽率さを……。
これが野生動物と我が畑との戦いの始まりである。
まとめると、畑は思っていたよりずっと面白い。
