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高い査定額だけで不動産会社を選ぶと、後悔することがあります



高い査定額を出してくれた不動産会社に、気持ちが傾くのは自然です。

売主にとって、少しでも高く売りたいと思うのは当然です。

大切な不動産です。
家族の思い出もあります。
住宅ローンの返済や、住み替え、相続後の整理に関わることもあります。

だから、低い査定額より高い査定額に目が向くのは無理のないことです。

ただし、査定額だけで不動産会社を選ぶと、後悔することがあります。

実際の相談現場では、査定価格ばかりを見て、売却全体を見ないまま進めようとしてしまう方も少なくありません。

本来は、価格だけでなく、手取り額、売却期間、税金、家族の意向、引渡し時期、売れなかった場合の見直し方まで含めて考える必要があります。

これは、きれいごとではありません。

実際の相談現場でも、査定額の高さだけで依頼先を決めたものの、販売が進まず、不信感だけが大きくなってしまったケースはあります。

「高い査定価格だったのに売れない」

「話が違う」

「不動産会社を変えた方がいいのか」

そう感じる前に、媒介契約前に見ておきたいことがあります。

不動産売却は、不動産会社に丸投げして終わるものではありません。

売主と不動産会社が、同じ方向を見ながら進める共同作業です。

ここを理解しないまま始めると、売却中に不満が出やすくなります。


【高い査定額は約束された売買代金ではありません】

まず大切なのは、査定額の意味です。

査定額は、買主がその金額で買うと決めた金額ではありません。

不動産会社が、周辺相場、成約事例、物件条件、販売戦略などをもとに出す見込みの金額です。

もちろん、高い査定額に根拠があることもあります。

立地が良い。
土地の形が良い。
道路付けが良い。
建物の状態が良い。
近くで良い成約事例がある。
競合物件が少ない。

こうした条件がそろっていれば、強めの価格で売り出せることもあります。

ただし、問題はその根拠が見えているかどうかです。

「高く売れます」
「この金額で大丈夫です」
「うちならできます」

そう言われると期待したくなります。

でも、なぜその金額なのか。
どの成約事例を見ているのか。
どのくらいの販売期間を想定しているのか。
売れなかった場合にどう見直すのか。

そこまで確認しないと、査定額の本当の意味は分かりません。

査定額が高いこと自体が悪いのではありません。

高い査定額の理由を見ないまま、会社を決めてしまうことが危ないのです。


【相場を超える期待だけで進めない方がいいです】

不動産には相場があります。

そして相場は、売主の希望だけで決まるものではありません。

買主の需要。
売り物件の数。
周辺の競合物件。
住宅ローンの組みやすさ。
立地。
道路。
高低差。
建物の状態。
土地の形。
管理状況。

こうした条件の中で、買主は比較して判断します。

不動産価格には、必ず需給バランスがあります。

欲しい人が多く、売り物件が少なければ、価格は強くなりやすいです。

反対に、買主が少なく、競合物件が多ければ、売主の希望価格だけでは進みにくくなります。

需給バランスがある以上、相場を大きく超えて売れることは、基本的には多くありません。

もちろん例外はあります。

隣地の方がどうしても買いたい場合。
その場所でなければならない特別な事情を持つ買主がいる場合。
たまたま条件にぴったり合う人が現れる場合。

そういうことがないとは言いません。

ただ、それは最初から前提にするものではありません。

あくまで、不確かな可能性です。

実務上、本当に大切なのは、相場を無視して高く売ることではありません。

相場の範囲を見極めたうえで、その中でいかに上限に近づけるかです。

これは、希望を下げるという意味ではありません。

現実の買主の動きを見ながら、売れる可能性を一番高めるための考え方です。

ここを間違えると、売却が長引きます。

反響が少ない。
内見が入らない。
買付が来ない。
価格変更の判断が遅れる。
最後には、売主自身が疲れてしまう。

高く売りたい気持ちは大切です。

でも、現実の相場を見ないまま進めると、結果的に売主が苦しくなります。


【自分の家を特別に見すぎると判断がずれます】

売主にとって、その不動産は特別です。

長く住んだ家。
親から相続した家。
家族の思い出がある家。
お金をかけて直してきた家。

特別に感じるのは当然です。

それを否定する必要はありません。

ただ、買主は同じ目線では見ていません。

買主が見ているのは、思い出ではなく条件です。

価格。
立地。
築年数。
間取り。
道路。
日当たり。
修繕の必要性。
住宅ローンが組めるか。
他の物件と比べてどうか。

売主にとっての価値と、買主が市場で判断する価値は、必ずしも同じではありません。

ここを分けて考えられないと、価格の判断が難しくなります。

「うちは大事に使ってきた」
「この場所は便利だと思う」
「これだけ費用をかけた」
「だからもっと高く売れるはず」

そう思いたくなる気持ちは分かります。

でも、買主が同じように評価するとは限りません。

不動産売却では、売主の思い入れを大切にしながらも、市場の見方を受け入れる必要があります。

ここを一緒に整理できるかどうか。

それが、不動産会社を選ぶうえでも大切です。


【売却は不動産会社に丸投げできません】

査定額だけで会社を選び、販売が始まった後は不動産会社に任せきり。

そして売れない期間が続くと、

「不動産会社が悪い」

「担当者が動いていない」

「他の会社なら売れるのではないか」

と感じる。

これは、実際にあった話です。

もちろん、不動産会社側に問題があるケースもあります。

販売活動が弱い。
報告が少ない。
提案がない。
売主の事情を聞かずに進めている。

そういう場合は、会社や担当者を見直すことも必要です。

ただし、すべてを不動産会社の責任にしてしまうと、見えなくなるものがあります。

売出価格を決める。
価格変更を受け入れるか判断する。
買付を受けるか断るか決める。
引渡し条件を決める。
家族の意向を整理する。

これらは、不動産会社が勝手に決められることではありません。

不動産会社は、専門家として情報を出し、選択肢を示し、販売活動を行い、交渉を支えます。

でも、最終的な判断を代わりに背負うことはできません。

判断するのは売主で、判断を支えるのが不動産会社です。

ここを曖昧にしたまま進めると、売却がうまくいかない理由を見誤ります。

会社を変えても、相場の見方や判断の仕方が変わらなければ、同じことを繰り返すことがあります。

少し厳しい言い方になりますが、現実的な提案を何度しても受け入れず、売れない理由をすべて不動産会社に向けてしまうと、担当者も踏み込んだ提案をしにくくなります。

これは売主にとっても損です。

売却は、気持ちよく任せれば自然に終わるものではありません。

同じ目的に向かって進める相手として、不動産会社と付き合えるかどうか。

媒介契約前には、ここも見ておく必要があります。


【媒介契約前に見ておきたいこと】

媒介契約前に見るべきことは、査定額だけではありません。

どの会社が一番高い金額を出したか。

もちろん気になると思います。

でも、それだけで決めるのは危ういです。

本当に見ておきたいのは、その会社と現実的な話ができるかです。

相場について、良い話だけでなく厳しい話もしてくれるか。
売れなかった場合の見直し方を説明してくれるか。
売主の事情を聞いてくれるか。
手取り額や売却期間まで一緒に考えてくれるか。
価格だけでなく、家族事情や引渡し時期まで整理してくれるか。

そして、売主自身も、判断する準備ができているか。

ここが大切です。

媒介契約は、不動産会社に丸投げするための書類ではありません。

売却を一緒に進める相手を決める入口です。

高い査定額を出した会社に期待する気持ちは自然です。

でも、期待だけで決めるのではなく、現実的な話ができる相手かどうかを見てください。

耳の痛い話を一切しない担当者が、必ずしも売主のためになるとは限りません。

必要なことを必要なタイミングで伝えてくれる担当者か。

売主の希望を聞きながらも、現実の市場を見て説明してくれる担当者か。

そこを見ておくことが、後悔を減らすことにつながります。


【まとめ】

高い査定額を出してくれた会社に頼みたくなる気持ちは自然です。

少しでも高く売りたいと思うのは、売主として当然です。

ただし、査定額は約束された売買代金ではありません。

相場を大きく超えて売れる例外はあります。

でも、それを最初から前提にするのは危ういです。

大切なのは、相場の範囲を見極めたうえで、どう上限に近づけるかです。

そして、売却は不動産会社に丸投げして終わるものではありません。

売主と不動産会社の共同作業です。

不動産会社は専門家としてサポートします。

でも、最終的に判断するのは売主です。

ここを曖昧にしたまま媒介契約を結ぶと、売れなかったときに不満が残りやすくなります。

媒介契約前に見るべきなのは、一番高い査定額だけではありません。

現実的な話ができる相手か。
売却全体を整理してくれる相手か。
売主自身も判断を引き受けながら進められるか。

そこまで考えることが、後悔の少ない売却につながります。


【次に読んでいただきたい記事】

査定額だけでなく、売却前に見落としやすいことや、高い査定額の見方もあわせて整理しておくと、媒介契約前の判断がしやすくなります。


【ご相談について】

不動産売却は、すぐに決めるものではありません。

査定額を見て迷っている段階でも、まずは状況を整理することで見えてくることがあります。

グリーンエステートでは、横浜市や横須賀市を中心に、不動産売却、相続した家、空き家、住み替えなどのご相談をお受けしています。

エリア外の方でも、不動産売却の進め方や考え方について、オンラインでのご相談に対応しております。

売る前の整理から、無理に決断を迫らず、一緒に状況を確認していきます。

売却を考え始めた方の参考ページはこちらです。

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