母とあの日の影|みんなのことば帖
書く部の喜木凛さんの企画に参加します。
幼いころ、母はいつも日傘を私のほうへ傾けて歩いてくれた。 私の歩幅に合わせ、強い日差しの中に、小さな影をつくってくれた。
あの頃は知らなかった。 影とは、誰かの歩幅に合わせる優しさなのだと。
母になった私は、娘の歩幅に合わせて歩く。 日傘を少し傾けながら、かつて母がくれた影を、今度は私がつくる。
すると、日傘から黒いものが落ちて、カサカサカサ カサカサと逃げていった。
そうか。
そろそろGの季節だ。
〈200文字〉
書く部の喜木凛さんの企画に参加します。
幼いころ、母はいつも日傘を私のほうへ傾けて歩いてくれた。 私の歩幅に合わせ、強い日差しの中に、小さな影をつくってくれた。
あの頃は知らなかった。 影とは、誰かの歩幅に合わせる優しさなのだと。
母になった私は、娘の歩幅に合わせて歩く。 日傘を少し傾けながら、かつて母がくれた影を、今度は私がつくる。
すると、日傘から黒いものが落ちて、カサカサカサ カサカサと逃げていった。
そうか。
そろそろGの季節だ。
〈200文字〉