ナニステッキ 【ショートショート】
「おや、歴史の勉強かい?」
僕が歴史の教科書を見ながら下校していると 知らないおじさんに声をかけられた。
僕は驚いたけど、おじさんのもっているステッキがとってもステキで見惚れていた。
それはなにステッキって言うの?
普段の僕なら知らないおじさんには話かけないけれど、なんだか今日は不思議な気分だった。
「これかい?これはナニステッキだよ」
おじさんはステッキの先端を撫でながら答える。
ナニステッキと呼ばれたそれは短く、とてもステッキとしては役に立たないように見えた。
それは何をするステッキなの?
僕はつい会話を重ねてしまう。
「ナニをするって?いいや、これはナニになるステッキだよ」
ほらこうやってここのダイアルで時間と座標を指定すると…
おじさんはそう言いつつダイアルをキリキリと回し始めた。
そして根本のスイッチを押す。
その瞬間、ナニステッキが何かに変わった。
それはとてもとても見覚えのあるナニだった。
僕は思わず股間に手をやる。
そこにはいつもとは違うナニかがあった。
さっきおじさんが持っていたはずのナニステッキだ。
「これはどこの誰のナニでも瞬時に入れ替えることが出来るステッキなんだよ」
僕は信じざるを得なかった。
だっておじさんの手にあるナニの先端が僕の方をみて頭を垂れているんだもの。
か、返してよ!
「ステッキニナーれ」
おじさんが変な呪文を唱えると僕のナニはあるべき所に収まっていた。
このステッキが一体なんの役にたつのか僕が考えていると、おじさんはそれを見透かしたようにダイアルを回し始めた。
そしてスイッチを押したおじさんの手には立派なナニが握られていた。
「これは織田信長のナニだよ。やはり歴史に名を刻むような人のナニは立派だ」
おじさんはそういうと様々な偉人のナニをとっかえひっかえした。
「わたしは歴史的偉業とナニの相関図を作成する仕事をしているんだ」
「ナニの形状、大きさ、性質、質感がその人にどんな影響を与えるのか」
「歴史が好きな君なら興味をもつと思ってね」
「さぁおじさんと一緒に行こう」
おじさんはそう言うとまた僕のまだ小さいナニを手に持ち 笑みを浮かべていた。
僕は文字通りナニを握られ、ナニと同じように頭を垂れるしかなかった。
