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フィットネス120と40、速かったのはどっちだったか|富士ヒル決戦週の過ごし方

2025年は、フィットネス120まで積み上げて、ヘロヘロのまま本番に挑んだ。 2026年は、フィットネス40で止めて、しっかり休んで本番を迎えようとしている。

我ながら見事な両極端だ。やりすぎと、やらなさすぎ。

そして直前の調整タイムを並べると、速いのは疲れていたはずの2025年の方だった。

この事実をどう受け止めるか。Mt.富士ヒルクライム本番(6/7)まで残り1週間、決戦週に入った今の頭の中を、生理学のセオリーとあわせて整理しておく。「走らない不安」と「体重が増える焦り」に、論理的な免罪符を与えるための記事でもある。

両極端だった2年間

ここで言うフィットネスは、ストラバのフィットネスの数値のこと。ざっくり言えば1日平均TSS。「どれだけ走り込んだか」を示す土台の大きさで、数字が高いほど積み上げてきた量が大きい。

  • 2025年:ブルベで長距離を乗り込み、フィットネス120。明らかにオーバーワーク気味だった。

  • 2026年:室内特化で休養を優先し、フィットネス40。今度は逆に練習不足感が否めない。

2026年の結果はまだ出ていないので結論は保留だが、ひとつだけ確かなことがある。疲れていても負荷をかけ続けた2025年の方が、調整段階のタイムは明確に速い。

つまり、ちょうどいいのはその真ん中あたりらしい。来年(2027年)はフィットネス60〜80を目安に積もうと、すでに決めている。

今年の違和感、疲れていないテーパリング

時期的には完全にテーパリング(調整)期間だ。

ただ、去年とは体の状態がまるで違う。フィットネス120で過労気味だった去年と違って、フィットネス40の今年はそもそも疲労が溜まっていない。正直、外でもっとガンガン走りたいくらいだ。

セオリー通りに「とにかく休め」と言われても、抜くべき疲労が手元に無い。この違和感が、直前1週間の過ごし方をいちばん悩ませている。

まずは、王道のセオリーを確認しておく。

走らない不安を科学で黙らせる

トレーニングをすると、体力(Fitness)が上がると同時に疲労(Fatigue)も溜まる。ポイントは、疲労が抜けるスピードが、体力の落ちるスピードよりずっと速いということだ。

だから、強度はキープしたまま練習量(時間)を40〜70%削ると、体力を高く保ったまま疲労だけをきれいに抜き去れる。これがテーパリングの正体で、本番当日に最高出力が出る仕組みになっている。

流れにすると、こうだ。

  • 高強度トレーニングを続ける → 体力は向上するが、疲労も同時に蓄積する

  • この2つが相殺し合うと、当日のパフォーマンスは頭打ちになる

  • テーパリングで練習量を削る → 疲労は急速に抜け、体力は緩やかにしか落ちない

  • 疲労の底だけが抜けて体力が残る → 本番でピークが立ち上がる

ただし、ここで自分の状況に立ち返る。このセオリーが効くのは、疲労を溜め込んだ状態でスタートする人の話だ。フィットネス40でほとんど疲れていない今年の私は、休みすぎるとむしろ鈍る側にいる。

だから今年の方針は、去年と正反対になる。去年は「抜く」が正解だった。今年は「鈍らせない」が正解だ。同じテーパリングという言葉でも、狙いが裏返る。

体重が増えても焦らない

もうひとつの悩みが、カーボローディングによる体重増加だ。

昔やられていた「一度カラカラに枯渇させてから一気に詰め込む」クラシカル方式は、自律神経をパニックさせるので現代のスポーツ医学では推奨されない。

今のやり方はシンプルだ。練習量を落としながら、本番前の3日間(6/4〜)に体重1kgあたり8〜12gの炭水化物を摂るだけ。これでグリコーゲン合成酵素とGLUT4トランスポーターが活性化し、筋肉の中に高密度のグリコーゲンが蓄えられる。

ここで知っておきたい数字がある。グリコーゲン1gが体内に貯蔵されるとき、約3gの水分が一緒に結合する。だからローディング期に体重が1〜2kg増えるのは、筋肉のエネルギータンクが満タンになり、脱水を防ぐ水までストックされた証拠だ。

体重が増えても、それは速くなる準備が整ったサイン。ここで焦って食事制限を引きずると、ガス欠で本番を迎えることになる。

決戦週の私のプラン

以上を踏まえて、今年はこう過ごす。

  • 水曜:普通に練習する。疲労の無い今年は、体を眠らせないための刺激をしっかり入れておく。

  • 木曜(6/4)〜:カーボローディング開始。体重が増えても気にしない。

疲労を抜くのが目的ではなく、フィットネス40の体を本番まで起こしておくのが目的。去年のセオリーをそのままコピーしない、というのが今年の結論だ。

当日のペーシング、完全ビルドアップ作戦

ここからが本番のプラン。突っ込んで垂れる展開とは正反対の、超絶難しい完全ビルドアップでいく。前半を抑えて、後半に全部ぶつける。

1合目|通過 21:00(区間 21:00) 心拍160bpm台(170以下を厳守)/出力200W・9割(205Wでリミッター)。 周囲に抜かれても完全にシカトする。ここで遅れるのが大正解。ただし遅れすぎたらここで終わるので、9割で我慢する。

2合目|通過 32:10(区間 11:10) 心拍160bpm台/出力200W・92〜93%。 斜度が微減するが、踏み上げない。30Tのクロスギヤでケイデンスを85rpm以上に保ち、一定のトルクを維持する。

3合目|通過 44:10(区間 12:00) 心拍170bpm台/出力200W・95%。 標高1,500mを超える高地に入り、空気が薄くなってくる区間。出力のタレは機材の軽さ(MAUI 35)でカバーする。垂れる場所であり、耐える場所。

大沢駐車場・4合目|通過 56:30(区間 12:20) 心拍180〜200bpm/出力200W以上・100%。 ここからが自分のステージ。オールアウト開始。

ゴール|通過 75:00(区間 18:30) オールアウト。 平坦区間でトレインのケツに乗り、時速35km/h以上まで加速。一気に巻き返してリングを掴み取る。

おそらく、9割でスタートしても途中で垂れる。問題は、そこをどれだけ頑張れるか。本番のテンションは、序盤の突っ込みではなく中盤の「耐え」に全部投入する。

大沢を超えたらスイッチオン

大沢駐車場を超えたら、スイッチを入れる。 死んでもいいと思って走る(泣)。

フィットネス40の体が、120の去年を超えられるのか。仮説の答え合わせは、6/7に出る。結果が出たら、またここに書く。

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