【selfish】「「ブルー」って何?」名曲「Blue」の歌詞考察
はじめに
今回は大好きな「Blue」について書きます。
「Blue」は歌詞もメロディーも大好きで、特に華月菜々子さんが歌う、「青い春のままでいいじゃないか~」から始まる部分は何度聴いても新鮮で心に残ります。
そんな大好きな曲ですが、曲中の「行かないでよブルー」の「ブルー」が何を指すのか、ずっと気になっていたので今回考察してみました。
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この曲の登場人物は、「推し(アイドル)」と「ファン」。歌詞全体を通して、「推し(アイドル)とファンとのデビューからブレイクまでの絆の物語」が描かれていると解釈しました。
特に、以下の描写が物語の鍵となっています。
推しの成長と変化:「baby blue」「青い春」「ブルー」と、それぞれ異なる言葉で推しそのものを指している。
情景としての「空」:「朝焼け」や「夜明け」など、空模様が推しのブレイクや新たなステージへの移行を象徴的に示している。
ここからは歌詞をブロックごとに解説し、ストーリーを紐解いていきます。
1.始まり:推しとの出会い
君の目に映るbaby blue あの空に憧れているんだ
見えなくなって 言えなくなって
さよならなんて うんざりなんだ
【解釈】
冒頭の「君の目」は、ファンの視点を指します。その目に映るのは「baby blue」。これは、まだ初々しく、無限の可能性を秘めたデビューしたてのアイドルの姿と、その輝きを指していると考えられます。
「あの空に憧れている」というフレーズは、アイドル自身が目指す満員のライブ会場や夢の舞台を、ファンと共に見上げている様子を表現していると想像します。しかし、無数に存在するアイドルグループのほとんどは、その憧れの場所に届くことはなく活動を終え、フェードアウトしてしまいます。そうした「だんだん見えなくなったり、言えなくなってそのたびにさよならしてる」という現実に、ファンは「さよならなんてうんざりなんだ」と疲弊しています。
朝焼け
クラクションが鳴り響く街の残響に
夜明けを待ち望んだ 二人温めるよ缶コーヒー
深くため息をしてみたって
揺れ動くハート戻せないや
運命なんて不安定なものに
未来預けていられないや
【解釈】
「朝焼け」は新たな始まりを意味し、「クラクションが鳴り響く街の残響」というフレーズからは、ライブハウスの周辺や、ライブ後の喧騒が過ぎ去った後の静けさを連想させます。この曲において「空」の状態は重要で、特に「夜明け」は「アイドルのブレイク」を表していると考えられます。「深くため息をしてみたって 揺れ動くハート戻せないや」は、推しへの溢れる「かわいい!」という感情や、純粋な感動からくるファンの心の動きを描写しているように思えます。そして、「二人温めるよ缶コーヒー」という描写は、推しとファンが、物理的な距離はあっても、同じ時間を共有し、互いに心を温め合うような、絆や一体感を感じる描写です。
「運命なんて不安定なものに未来預けていられないや」という強い意志は、「さよなら」へのうんざり感から生まれていると解釈できます。推しの未来を運命任せにするのではなく、自分たちの応援で切り拓くといった気持ちも感じます。
あと数十分しかないから
でも君は誰のものでもないから
地球は回る回る
【解釈】
「あと数十分しかないから」は、アイドルのライブ時間(約20分)や、特典会での限られた時間を表現しているように思えます。「でも君は誰のものでもないから」という、アイドルが特定の誰かの独占物ではないという事実と、ライブや特典会など目まぐるしい様子を「地球は回る回る」と表現しているように感じます。
2.熱狂:推しの成長
君の目に映るbaby blue
あの空に憧れているんだ
見えなくなって 言えなくなって
さよならなんて うんざりなんだ
欲張りなほどに baby it's you
その瞳に映りたいなんて
消えちゃいそうな 儚いような
時間の中
君の魔法にかけられていく
【解釈】
「その瞳に映りたいなんて」というフレーズは、推しの瞳に映り込みたい、自分を認識してほしいというファンの「欲張り」な願いです。ここで登場する「baby it's you」は、「baby blue(初々しいアイドル)」とは異なり、ファン自身を指していると解釈できます。「君の魔法にかけられていく」という表現は、推しがファンを魅了し、夢中にさせるほどに成長したことを示唆しています。また、この「魔法」は、曲のラストでさらに大きな意味を持つことになります。
幸せな日々なんて 君とならいつも一瞬で
正夢にならなくて 冷え切った街と缶コーヒー
ワガママ地団駄踏んだって
時間は元には戻せないや
待ち望んでいたはずの
夜明けなんて 君を連れて行くから嫌いだ
【解釈】
「幸せな日々」を「一瞬」と表現しているのは、特典会の短いひとときを連想させます。「正夢にならない」という表現は、その儚さを際立たせています。
「待ち望んでいた夜明け」は、まさに「推しのブレイク」を指します。ファンは推しの成功を心から願っているはずなのに、いざその時が来ると「君を連れて行くから嫌いだ」と感じてしまう。これは、推しがブレイクして手の届かない遠い存在になってしまうことや、活動の終着点へと向かってしまうことへの、複雑な寂しさや葛藤を表現しています。
3.葛藤:ブルーな心
青い春のままでいいじゃないか
このまま時間が止まればいいな
オレンジが街を染めていく
行かないでよ、ブルー
気づかないフリをして痛いのよ、ブルー
ねえ、ブルー
【解釈】
ほんとに大好きなパート!
このパートは、ファンが推しに向けて発する切実な感情が詰まっています。「青い春のままでいいじゃないか」の「青い春」は「baby blue」と同義で、ブレイクしないで今の関係性や続いてほしいという願いであり、「このまま時間が止まればいいな」という言葉に、その切なさが凝縮されています。
「オレンジが街を染めていく」は、ブレイク間近の輝かしい朝焼けを暗喩しています。それは、推しがより大きな舞台へと進む、希望に満ちた変化の兆しです。「行かないでよブルー」の「ブルー」は、もはや純粋無垢な「baby blue」ではなく、成長し、輝かしい変化を遂げつつも、遠くへ行ってしまうことを予感させる、切なさや憂いを帯びた「推し(アイドル)そのもの」 を指していると考えられます。ファンは「行かないでよ、ブルー」と願う一方で、「気づかないフリをして痛いのよ、ブルー」と、推しのブレイクに気付いていながらも、気づかないフリをしており、愛おしさと寂しさが混じり合って感動的な場面になっています。
4. 魔法:推しとファンの絆
君だけがいればもういいや
こんな世界ならいらないや
息苦しいな 息苦しいな
でもそんな日々が愛おしいな
【解釈】
「君だけがいればもういいや、こんな世界ならいらないや」という言葉は、推しがブレイクし、多くの人に認知された世界を指します。ただ、「息苦しい」と感じながらも、「でもそんな日々が愛おしいな」と続くことで、心の片隅では嬉しい気持ちもあるという深い心情が読み取れます。
あの日見た空のbaby blue
今もまだ変われずにいるよ
大人じゃなくて 子どもじゃなくて
青いままで夢を見てるんだ
【解釈】
ここで「あの日見た空のbaby blue」という、初期の純粋な輝きへの回想が挿入されます。そして、それを見出したファンは、「今もまだ変われずにいるよ」と、その熱量や応援する姿勢が、時間や変化を経ても揺るがないことを示しています。
「大人じゃなくて、子どもじゃなくて」というフレーズは、ファンが青春を過ぎた大人でありながらも、過去には子どものように地団駄を踏んだりしていたことから、このような表現になっているのではの解釈します。「青いまま」という表現は、「青い春」のような無邪気さだけではない、現実を受け入れた上で夢を見続ける、より成熟した「青」を指していると思います。
君の目に映るbaby blue
いつだって思い出せる
解けない魔法で
【解釈】
曲の冒頭と同じ「君の目に映るbaby blue」というフレーズが再び登場し、物語が一周したかのように感じさせます。しかし、ここでは「いつだって思い出せる、解けない魔法で」と続いています。
これは、アイドルがいくら有名になったとしても、あの日の推しとの輝かしい時間は、強烈な思い出として魔法にかけられたようにいつまでも心に残り続ける、といった推しとファンの絆を感じさせる印象的な締め方です。
全体を通してのまとめ
「Blue」は、アイドルが「青い春」を生き、成長していく中で直面する希望や喜び、そしてそれを見守り、支え続けるファンの葛藤を描いています。変化や別れが避けられないアイドルの世界の中で、それでも「解けない魔法」のように心に残り続ける「青」の輝きと、互いの絆を歌い上げた、切なくも温かい名曲であると解釈しました。
あとがき
今回の考察を通して、「Blue」は「selfish」自身を指していると、改めて感じました。selfishのメンバーカラーが青系統であることと、質の高い楽曲群とメンバーの高いパフォーマンスは、「解けない魔法」と表現しても遜色ないと思います。
8月1日の決勝戦を制し、8月3日のメインステージで「Blue」が流れたときは、まさにselfishがオレンジに染まる瞬間だと思います。ファン歴は浅いですが、その瞬間に立ち会えるよう、8月1日は精一杯推したいと思います。
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